日本でも根強い人気を誇るドラマ『アンナチュラル』の韓国リメイク版をめぐり、新たなキャスティング情報が浮上した。
韓国メディアによると、俳優イ・ジヌクが韓国版『アンナチュラル』への出演を前向きに検討しているという。
【写真】似た者同士? G-DRAGONとイ・ジヌク、2ショット
所属事務所BHエンターテインメントは7月15日、「イ・ジヌクが『アンナチュラル』出演の提案を受け、前向きに検討中」と明かした。
そもそも『アンナチュラル』は、2018年にTBSで放送されたミステリー医療ドラマだ。不自然な死の裏側に隠された真実を、法医学者たちが解き明かしていく物語で、石原さとみ、井浦新、窪田正孝らが出演した。
完成度の高い脚本と社会性のあるテーマで高い評価を受け、韓国でもドラマファンの間で“ウェルメイドドラマ”として口コミが広がった作品だ。
イ・ジヌクが“中堂系”候補に?
韓国版では、少女時代のユナが、原作で石原さとみが演じた主人公にあたるUDI法医官イム・ドウン役を前向きに検討中と伝えられている。

また、若手俳優チャ・ガンユンの合流も報じられている。チャ・ガンユンは、国立科学捜査研究院に公益勤務要員として配属された医大生カン・ジソン役を演じるとされる。
これは原作で窪田正孝が演じた久部六郎にあたるポジションとみられ、若手俳優としての存在感にも注目が集まりそうだ。

一方、イ・ジヌクが提案を受けたのは、主人公の同僚法医官役だという。詳細なキャラクター設定はまだ明らかになっていないが、日本のファンの間では、原作で井浦新が演じた中堂系に近い役どころではないかと見られている。
ただ、このキャスティング情報に対し、日本の一部ファンからは複雑な声も上がっている。

理由のひとつは、原作『アンナチュラル』が持つテーマ性にある。同作は、単なる法医学ミステリーではなかった。死因究明を軸にしながら、ブラック労働、いじめ、ネットリンチ、差別、ミソジニーといった現代社会の問題にも踏み込んだ作品だった。
なかでも、日本の視聴者の記憶に強く残っているのが、第6話でのセリフだ。
合コン中に昏睡状態となり、ホテルに連れ込まれた東海林夕子をめぐって、男性刑事が「よく知らない男と酒を飲んで酔っ払うほうにも問題あると思いますよ」「背中ばっくり開いちゃってますしね」などと、被害者側にも落ち度があるかのような言葉を口にする。
それに対し、石原さとみ演じる主人公の三澄ミコトは毅然と言い返す。
「女性がどんな服を着ていようが、お酒を飲んで酔っ払っていようが、好きにしていい理由にはなりません。合意のない性行為は犯罪です」
このセリフは、性暴力をめぐる責任の所在を加害側ではなく被害側に向けてしまう社会の空気を、真正面から否定するものだった。だからこそ、韓国版リメイクが決まった時点から、一部の原作ファンは「あのセリフがどう扱われるのか」を気にしていたのだ。
そこに、イ・ジヌクの名前が浮上したことで、一部の日本ファンの不安が強まった格好だ。
性暴行容疑で告訴された過去
イ・ジヌクは2016年、性暴行容疑で告訴されたことがある。ただし、本人は一貫して容疑を否認し、捜査の結果、「嫌疑なし」処分となった。

その後、イ・ジヌクは告訴人を無告罪で告訴。告訴人は控訴審で懲役8カ月、執行猶予2年を言い渡されている。
つまり、イ・ジヌクが性犯罪で有罪になったわけではない。韓国メディアでは、むしろ「性暴行の濡れ衣を着せられた」と表現されることもある。
それでも、原作のなかで性暴力に関する重要なセリフが強い意味を持っていた以上、過去に性暴力をめぐる騒動に巻き込まれた俳優の名前が、“中堂系ポジション”とみられる役で浮上したことに、原作ファンが敏感になるのは無理もない。
韓国版『アンナチュラル』には、期待できる要素も多い。ユナが出演すれば、ロマンチックコメディのイメージから一歩踏み出すジャンル劇挑戦となり、チャ・ガンユンにとっても代表作につながる可能性がある。
韓国ドラマならではのスピード感や社会性が加われば、原作とはまた違う魅力を持つ作品になるかもしれない。
だからこそ、キャスティングや原作の重要なセリフの扱いには、より慎重な視線が向けられているわけだ。
もちろん、まだキャストが確定したわけではないが、韓国版『アンナチュラル』は、2027年放送予定のtvN土日ドラマとして準備が進められているとも報じられている。
期待と不安が入り混じるなか、原作ファンの視線はすでに韓国版の一挙手一投足に注がれている。
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