ジェジュンが手がけるK-POPボーイズグループKEYVITUP(キビラップ)。
彼らのある公式動画が、日本のSNSで物議を醸している。
問題となったのは、7月26日にKEYVITUPの公式YouTubeチャンネルで公開された日本ロケ動画だ。
動画には、日本を訪れたメンバーたちが回転寿司やラーメン、プリクラなどを現地で楽しむ様子が収められていた。
批判が集まったのは、その中の10秒にも満たない場面だ。映像では、メンバーの一人が小皿を口元に近づけ、皿をなめるようなしぐさを見せている。
X(旧ツイッター)上ではこの部分が拡散され、「汚い」「日本に来たなら日本のマナーを守ってほしい」「普段のパフォーマンスが良くても素行が悪く見える」といった声が相次いだ。
「自国でやってほしい」は間違い

日本でこの行為が強い拒否反応を呼んだ背景には、回転寿司をめぐる過去の迷惑行為の記憶があるからかもしれない。
2023年にはスシローで、客が卓上のしょうゆ差しや湯飲みをなめる動画が拡散し、いわゆる“すしテロ”として社会問題化した。さらに今年5月にも、はま寿司でレーン上の寿司に洗剤をかける動画が拡散され、批判が集まった。
つまり、回転寿司店で食器や卓上備品に口を近づけるような行為は、日本ではすでに強い拒否感を呼びやすい文脈を持っている。今回のKEYVITUPの動画も、その記憶と重なって受け止められた面があるといえるかもしれない。
ただし、今回の騒動を「韓国アイドルが日本でマナー違反をした」と単純化するのは正確ではない。
議論となっている行動を見せたのは、KEYVITUPの日本人メンバーであるルキアだからだ。
それにもかかわらず、X上では彼を韓国人メンバーだと受け止めたまま、「自国でやってほしい」といった言葉で批判する反応も見られた。

今回の件は、韓国人メンバーのマナー違反ではなく、日本人メンバーが日本の回転寿司店で見せたふるまいが、日本の視聴者から問題視されたケースと見るべきだろう。
“切り抜き”だけでは済まない理由
一方で、批判がまったく根拠のないものかといえば、そうとも言い切れない。
拡散された数秒だけを見ると強い印象を受けるが、動画全体はメンバーたちが日本の回転寿司などを楽しむ内容だ。普通に寿司を食べ、「おいしい」と反応するような明るいコンテンツであり、過去の“すしテロ”のような悪質行為と同列に扱うのは行き過ぎだろう。
しかし今回の問題は、第三者が悪意を持って一部だけを切り取った騒動とも言い切れない点にある。

KEYVITUPの公式Xは同日、動画へのリンクとともに、ルキアが小皿を口元に近づけている場面を画像として投稿していた。さらに「ルキアが教える日本の食事マナー」という趣旨の文言が添えられていた。つまり批判を呼んだ場面は、公式側も動画の一場面として前面に出していたことになる。

ステージ上の才能やグループの魅力は、もちろん今回の一場面だけで否定されるものではない。ファンの中には「本人は礼儀正しい」「エンタメの一部だった」と擁護する声もある。
ただ、日本の回転寿司をめぐる衛生マナーは、すでに社会問題として強い記憶を残している。だからこそ、公式コンテンツでその文脈を軽く扱えば、意図以上に大きな反発を招く。
日本活動を見据えるK-POPグループにとって、現地での食事や街歩きを見せるコンテンツは親しみを生む一方で、扱い方を誤れば逆効果にもなる。今回の騒動は、ローカルな文化や社会的記憶への配慮がいかに重要かを示している。
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