もう辞めてしまったのか、それとも復帰するのか。
ファンは、ただ待っていればいいのか。
K-POPグループの活動を見ていると、最近そんな疑問を抱かせるケースがある。
正式な脱退発表があったわけではない。だが、復帰時期も示されていない。その一方で、グループはそのメンバー抜きで新曲を出し、イベントを行い、コンサートを開く。
気づけば、「いない状態」が当たり前のように進んでいく。まるで恋愛における“自然消滅”のように、アイドルグループにも“自然脱退”とでも呼びたくなる状況が生まれている。
今回のカムバックにも姿はなし?
その一例が、ボーイズグループALPHA DRIVE ONE(ALD1)のキム・ゴヌだ。

所属事務所WAKEONEは7月27日、ALPHA DRIVE ONEの2ndミニアルバム『UNBREAKABLE : 少年BEAST』発売を記念したトレーラー上映イベント「トレーラープレミア」の開催を発表した。
イベントは8月3日にソウルで行われ、ファンクラブ会員を対象に計4回実施される。さらに日本でも同時に進行される予定だという。
2ndミニアルバムは8月24日にリリースされる。グループのカムバックに向けた動きが本格化するなか、キム・ゴヌの姿は見えない。
キム・ゴヌは今年4月、活動を中断した。発端は、デビュー前のコンテンツ撮影現場での不適切発言だった。WAKEONEは当時、キム・ゴヌがマイクがオンになっていることに気づかず、不適切な表現で不満を漏らしたと説明した。
事務所は、その発言について「特定の人物に対する非難や人格攻撃ではない」としながらも、「いかなる場合でも不適切な発言だった」と謝罪。そのうえで、キム・ゴヌが「自己省察の時間」を持つことになり、準備中の活動およびファンコンサートには参加しないと発表した。
ALPHA DRIVE ONEは当面、キム・ゴヌを除く7人体制で活動することになった。

活動中断そのものには理由があった。問題発言があった以上、本人が一定期間、反省の時間を持つことも理解できる。だが問題は、その後だ。
4月の活動中断から時間が経ち、グループは新たなアルバム活動へ向かっている。それでも、キム・ゴヌの復帰時期や今後の処遇について、明確な追加説明は見えにくい。少なくともカムバックと関連して今回公開されたビジュアルでは、キム・ゴヌの名前や姿は確認できない。

今回のカムバックにも参加しないと受け止めた一部ファンは、強く反発している。インドネシアのファンベース「Kim Geonwoo Indonesia」は、キム・ゴヌが活動休止から復帰するまで、プロモーション、投票、ストリーミングなどに参加しないと表明した。
声明では、WAKEONEに対し、キム・ゴヌがグループのメンバーであることへの保証と立場表明を求めている。
つまりファンは、単に「戻してほしい」と言っているだけではない。キム・ゴヌは今もALPHA DRIVE ONEのメンバーなのか、復帰の可能性はあるのか、それともこのまま7人体制が固定されていくのか。その説明を求めているのだ。
韓国出身メンバーはどうなったのか
同じような違和感は、ガールズグループMADEINにもある。

MADEINは2024年9月、日本出身メンバーのマシロ、ミユ、セリナ、ナゴミと、韓国出身メンバーのスヘ、イェソ、ガウンの7人でデビューした。しかしガウンはデビュー後まもなく活動を中断し、その後グループを脱退した。
さらに昨年12月には、スヘとイェソも、脱退をめぐって所属事務所と最終調整を行っていると報じられた。
今年1月、所属事務所143エンターテインメントは「イェソとスヘはMADEINとしての活動を中断した状態」と説明し、MADEINは当分、マシロ、ミユ、セリナ、ナゴミの4人体制で活動を続けると明らかにした。

だが、それから状況が大きく整理されたとは言いがたい。少なくとも公に見える活動は、日本出身メンバーを中心とする4人体制で進んでいる。
2月に『Girl Meets Boy』でカムバックし、最近は音楽フェス「ウォーターボム(WATERBOMB)ソウル2026」にも出演。7月31日には神戸ワールド記念ホールで、デビュー後初のコンサート「MADEIN LINK UP 2026」を開催する予定だ。
さらにマシロは、初のソロEP『24/11』でソロデビューを控えている。7月31日の同公演では、新アルバムのステージも先行公開される予定だ。グループ活動も、個人活動も、着実に前へ進んでいる。
だからこそ、スヘとイェソの不在はより曖昧に見える。脱退なのか、活動中断なのか。復帰の可能性はあるのか。明確な結論が示されないまま、グループの活動だけが積み重なっていく。

活動が順調に進めば進むほど、事務所にとっては不在メンバーの問題に触れるタイミングを失いやすくなるのかもしれない。しかし、触れられないまま時間が過ぎるほど、待っているファンの困惑は深まる。
もちろん、活動中断には本人の心身、契約、法的問題、グループ全体の活動を守るための事情がある場合もある。事務所がすべてをすぐに公表できないこともあるだろう。
それでも、メンバーがいないまま活動だけが積み重なり、復帰も脱退も説明されない状態が続けば、ファンは待てばいいのか、区切りをつければいいのかすらわからなくなる。
このままでは、本当に“自然脱退”に近い状態になってしまう。だからこそ、事務所には沈黙ではなく明確な説明が求められている。


