歌手兼タレントのカンナムが、日本の俳優・福士蒼汰と共演したコンテンツを公開したものの、思わぬ逆風にさらされている。
カンナムは8月20日、自身のYouTubeチャンネル「町の友達カンナミ」を通じて、福士蒼汰と共演した映像を公開した。
映像の中で2人は韓国語で会話を交わしながら、福士蒼汰がどのように韓国語を勉強してきたのかを紹介。さらに、一緒に辛い料理を食べるなど、親しげな時間を過ごした。

続いてカンナムは翌8月21日、自身のSNSにも福士蒼汰とのツーショット写真を投稿し、「本当に頭が良くて優しい蒼汰」とコメント。応援を呼びかけた。
問題となったのは、福士蒼汰の過去だ。
福士蒼汰は2015年、フジテレビの終戦70周年特別ドキュメンタリー『私たちに戦争を教えてください』に出演した。当時、家族から戦時中の話を聞く中で、自身の祖父が神風特攻隊員の候補だったことを知り、その話を聞きながら涙を見せた。
神風特攻隊は、太平洋戦争末期に日本軍が連合軍の艦船などを攻撃するために運用した体当たり攻撃部隊。日本帝国主義や戦争を象徴する事例の一つとみなされているだけに、神風特攻隊に関連する発言は韓国国内では特に敏感に受け止められやすい。
福士蒼汰も同番組出演後、関連発言が韓国のオンライン上で知られるようになり、いわゆる「右翼論争」に巻き込まれた。
さらに今年1月、韓国Netflixシリーズ『この恋、通訳できますか?』に出演した際にも、福士蒼汰の過去の発言が改めて注目され、議論が再燃した。
こうした背景から、カンナムが今回公開したコンテンツは、福士蒼汰をめぐる過去の論争と重なり、歴史認識をめぐって賛否が分かれる事態となった。
しかも、コンテンツが公開されたのは韓国の光復節(日本の終戦記念日)が終わった直後だった。
特に、日本で生まれたカンナムは、韓国人で元スピードスケート韓国代表のイ・サンファと結婚し、その後韓国国籍を取得した。イ・サンファは韓国代表として国旗を背負い、国際舞台で活躍した人物であることから、カンナムの日本に関する活動に対して、より敏感な反応が出ている。
何より最近、女優ハヨンをめぐる「親日家系」論争が芸能界を越えて大きく広がっている状況でもある。
親日行為が記録された史料や家族史をめぐる議論が続く中、芸能人による日本関連の発言や行動も、普段以上に厳しい目で見られている。
そうした中で、カンナムが過去に「右翼論争」があった日本人俳優を自ら紹介し、応援したことが、論争をさらに拡大させる結果となった。
ただし、福士蒼汰の過去の発言だけを根拠に、現在の歴史認識まで断定できるかどうかは別の問題である。
また、カンナムが福士蒼汰をめぐる過去の論争をどの程度認識していたのかも分かっていない。
しかしカンナムはこれまで、日本の音楽を扱うリメイク企画など、日本に関連するコンテンツを継続的に発信してきた。今回の論争が浮上した後、該当コンテンツを削除したものの、特別な立場表明をしていないことから、批判はさらに強まっている。
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