少女時代の3人が、再び“デビュー”する。
ヒョヨン、ユリ、スヨンによる新ユニット「ヒョリス(Girls’ Generation-HRS)」が本日(8月31日)、初のデジタルシングル『Skibidi』をリリースする。
2007年に少女時代としてデビューしてから20年目。今度は3人で“新人”になるわけだ。
ところが、その門出を前に、ユリのもとには「反応がいいのは昔の少女時代ファンだけ」「客観視して、自分の格を把握しろ」といった辛辣な言葉まで届いた。
普通なら不快感を示してもおかしくない。だがユリは、長々と言い返さなかった。
そのコメントをそのまま自身のSNSに載せ、子どもが鼻をほじる写真を一枚添えただけだった。
ある意味、この軽やかさこそ、デビュー20年目の“新人”ヒョリスらしいのかもしれない。
始まりは「テティソに対抗しよう」
そもそもヒョリスは、最初からSMエンターテインメントが大々的に企画したユニットではない。

きっかけは、ヒョヨンの個人YouTubeチャンネルで公開されたコンテンツだった。
そこでヒョヨンは、少女時代のテヨン、ティファニー、ソヒョンによるユニット「テティソ」(2012年)に対抗するグループを作ろうと宣言。ユリ、スヨンを巻き込み、3人がメインボーカルやセンターといったポジションをめぐって競争する様子を、フェイクドキュメンタリー風に見せていった。
いわば、半分は冗談から始まった企画だった。
自分たちを“第6世代の新人ガールズグループ”と言い張り、音楽番組の関係者にオープニングかエンディングで30分のステージを要求したり、ヘリコプターまで用意してほしいと提案したりする。
普通なら笑い話で終わるところだ。ところが、その遊びが本当に形になった。
今年5月にはテレビの人気バラエティ番組にも出演。8月22日にはフェスティバルで新曲のステージを先行公開し、そして今日、ついに正式な音源リリースを迎える。
かつて“舞台の端”にいた3人
ヒョリスの成り立ちを語るうえで欠かせないのが、この3人の少女時代での立ち位置だ。
少女時代には、テヨン、ティファニー、ソヒョンという強力なボーカルラインによるテティソが存在した。

一方のヒョヨン、ユリ、スヨンは、少女時代の活動当時、テティソの3人に比べれば歌唱パートなどで前面に立つ機会が相対的に少なかったメンバーたちだ。
ある韓国メディアは、ヒョヨンが過去を振り返り、「私はいつも舞台の端にいた」と語ったエピソードを紹介している。
これにスヨンは、ヒョヨンがクライミングのような動きを得意としていたから、「舞台の端から落ちて再び上がってくるような場面が多かった」と笑いに変えたという。ヒョヨン自身も「私は起き上がりこぼしだった」と振り返った。
もちろん、本当に不遇だったという単純な話ではない。少女時代という巨大なグループの中で、それぞれに与えられた役割があったということだ。
ただ、そんな3人が20年目になって集まり、「誰がセンターか」「誰がメインボーカルか」を本気なのか冗談なのかわからないテンションで争っている。

かつて“舞台の端にいた”という経験すら、今では自虐と笑いに変えてしまう。ここにも、長いキャリアを重ねた3人だからこその余裕がにじむ。
笑いから始まったのに、ステージでは本気
しかも、ヒョリスは単なるバラエティ企画では終わらなかった。
8月22日のフェスティバルでは、正式リリース前の『Skibidi』『Lowkey In Love』を初披露。そのステージでは、3人の安定したライブパフォーマンスにも注目が集まった。
報道によると、30分を超えるファン撮影のステージ映像は、公開から4日で80万回以上再生されたという。
だからこそ、ユリに向けられた「反応がいいのは昔の少女時代ファンだけ」という言葉も興味深い。

たしかに、少女時代という巨大な名前がある以上、昔からのファンが大きな力になっているのは当然だろう。
一方、30分を超える長尺のステージ映像は、公開からわずか4日で80万回以上再生された。少なくとも、正式デビュー前から大きな注目を集めていたことは確かだ。
そして何より重要なのは、20年目になっても「今の市場で通用するのか」と、改めて評価される側に立っていることだ。
レジェンドだから拍手されて当然、ではない。新ユニットとして出てくれば、新しい曲とステージで再び評価される。ヒョリスは自ら、その場所へ戻ってきた。
20年目だからこそ、もう一度“新人”になれる

今日発表される『Skibidi』は、ハウスからヒップホップへ展開する楽曲で、「決められた枠を外れ、自分たちだけの新しい道を作る」というメッセージが込められているという。
新人が歌えば、ごく普通の決意表明にも聞こえる。しかし、少女時代として19年間活動してきた3人が歌うとなると、その意味は少し変わる。
彼女たちはすでに一つの大きな道を歩いてきた。少女時代として一時代を築き、その後もそれぞれの場所でキャリアを積み重ねてきた。それでも今、もう一本、新しい道を作ろうとしている。

少女時代のキャリアを捨てて新人になるわけではない。むしろ、積み重ねてきた19年があるからこそ、今さらセンターを奪い合い、メインボーカルを名乗り、“第6世代新人”だとふざけながら、新しい音楽まで本当に出せる。
「昔の少女時代ファンにしかウケていない」と言われても、ユリは画像一枚で受け流した。
もちろん、ヒョリスがどこまで支持を広げられるのかは、これからの音源成績やステージが答えを出すだろう。ただ、デビュー20年目になっても過去の名前だけに寄りかからず、もう一度“新人”として評価される場所へ出ていく。
その身軽さと余裕こそが、ヒョリスというユニットを単なる懐古企画で終わらせない理由なのかもしれない。
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