TWICEの台湾出身メンバー、ツウィをめぐって、台湾で波紋が広がっている。
中国側が現地での活動を支援する代わりに、「一つの中国」への支持を求める案が持ち上がったと報じられたのだ。
9月1日、複数の韓国メディア『マネートゥデイ』『国民日報』『スポーツ京郷』などが、台湾メディアの報道を引用して伝えた。
報道によると、ツウィは今年末に所属事務所JYPエンターテインメントとの契約満了を控えており、現在、再契約をめぐる協議が行われている。
「一つの中国」を支持すれば中国進出?
そんななか、台湾メディア『ミラーメディア』などは、台湾出身スターの中国進出を手掛けてきた芸能関係者チャオ・シャオウェイ(趙少威)氏が、ツウィの家族と接触していたと報じた。
一部報道では、中国側がツウィに対し、「一つの中国」や「台湾人は中国人」といった立場を公の場で表明した場合、中国の有力テレビ局への出演や大型コンサート、マネジメントなどの活動支援を提供する案が取り沙汰されたという。

ただし、現時点で契約が結ばれた事実はない。
チャオ氏自身も、「ツウィ側と正式な協力契約を結んだわけではない」と説明。ツウィ側が現在、JYPエンターテインメントと再契約について協議しているため、中国活動をめぐる話も進展していないとし、家族との接触に政治的な要素があったのかとの質問には「なかった」と否定している。
一方、『国民日報』が引用した台湾メディアによると、台湾の国家安全保障関係者は、中国側がツウィの影響力に注目しているとの見方を示している。
ツウィは台湾の若年層にも大きな影響力を持つスターだ。TWICEは昨年11月、台湾・高雄で2公演を行い、計11万人を動員。今年3月にも台北公演で12万人を集めた。
台湾メディアFTVは、中国側がツウィに「一つの中国」や台湾統一への支持を公に表明させることができれば、若い世代に向けた象徴的な効果を持ち得るとの見方を伝えている。
ただ、これはあくまで台湾側の安全保障関係者らによる分析であり、ツウィ本人やJYPエンターテインメントが中国進出、あるいは政治的な立場の表明に同意したという事実は確認されていない。
10年前にも「一つの中国」で騒動
ツウィにとって、「一つの中国」という言葉が自身の芸能活動と結びつけられるのは初めてではない。

2015年、当時16歳だったツウィは韓国の番組で台湾の旗を振ったことで、中国で「台湾独立を支持しているのではないか」と批判を浴びた。
翌2016年、ツウィは黒い服を着て謝罪動画に登場し、「中国は一つ」とする趣旨の発言をした。
この一件は台湾でも大きな波紋を呼び、ツウィは若い世代の反中感情を象徴する存在としても注目された。
それから約10年。再び「一つの中国」という表現が、今度はJYPエンターテインメントとの契約満了後の進路とともに取り沙汰されているわけだ。
今回の報道を受け、ツウィ本人も8月31日、ファン交流プラットフォーム「Bubble」で、オンライン上にさまざまな噂が出ていることに触れ、「あまり心配しないでほしい」とファンに呼びかけたという。
TWICEはすでに2人がJYPを離脱
今回の報道が注目される背景には、TWICEがグループとして大きな転換期を迎えていることもある。
まずジョンヨンは8月10日にJYPエンターテインメントを離れ、実姉で女優のコン・スンヨンも所属するVAROエンターテインメントと専属契約を締結。さらに8月13日にはチェヨンもJYPを離れることを発表した。

ただし、ジョンヨンは「TWICEは変わらず守っていく」、チェヨンも「TWICEとしての活動はこれからも変わらず続けていく」と、それぞれグループ活動を継続する意思を明らかにしている。
つまり現在のTWICEは、9人全員が同じ事務所に所属しながら活動する形から、「ソロ活動は各自で、グループ活動は一緒に」という新しい段階へ移り始めている。
そうしたなかで浮上したのが、ツウィの中国活動をめぐる今回の報道だ。
もっとも、現段階ではツウィがJYPを離れると決まったわけでも、中国で活動すると決まったわけでもない。まして「一つの中国」への支持を表明することに同意したとの事実も確認されていない。
JYPエンターテインメントとの契約をめぐる協議が続くなか、27歳となった彼女が今後どこを拠点に、どのような形で活動していくのか。TWICEの今後とともに、台湾でも大きな関心が集まりそうだ。
◇ツウィ プロフィール
1999年6月14日生まれ。台湾・台南市出身。本名はチョウ・ツウィ(周子瑜)。2015年にTWICEのメンバーとしてデビューした。グループ最年少だが、最高身長(公称170cm)。ビジュアルメンバーとして知られ、アメリカの映画情報サイト『TC Candler』による「世界で最も美しい顔100人」では毎年のように上位にランクインしている。クールビューティーな印象だが、実は泣き虫の一面も。2024年9月、1stミニアルバム『abouTZU』でグループ3人目のソロデビューを果たした。
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