韓国・培材(ペジェ)高校の野球部員と監督に対する処分が確定した。
韓国野球ソフトボール協会(KBSA)は9月1日、第12回スポーツ公正委員会を開催。
6月に行われた第81回青龍旗全国高校野球選手権大会の培材高校と光州第一高校の試合で発生した応援をめぐり、関係者への処分について審議・決定した。
これに先立ち、KBSAは7月1日に第11回スポーツ公正委員会を開催し、培材高校野球部に対する処分を先に決定していた。今回は、本人による事情説明や追加調査が行われていた指導者、選手、審判など個人に対する処分手続きを終えるため、改めて開催された。
その結果、試合中に相手チームを侮辱する応援の掛け声を主導し、大会の秩序を乱した培材高校の選手2人と、指導・監督を怠った責任がある同校の監督に対し、それぞれ「1カ月の出場停止」処分を科すことが決定された。
委員会は、培材高校野球部がすでにチームとして処分を受けていること、2人の選手が過ちを深く反省していること、さらに被害を受けた光州第一高校側に真摯な謝罪を伝え、謝罪を受け入れたうえで寛大な処分を求めたことなど、複数の事情を総合的に考慮して処分の程度を決定したと説明している。
また、試合序盤から「スターバックス行こうぜ」「タンクデー」などの不適切な掛け声が続いていたにもかかわらず、現場で適切な制止や処分を行わず試合を進行した主審についても、試合管理を怠った責任があるとして、同じく「1カ月の出場停止」処分が下された。

なぜ上記のような掛け声が問題になったのか。まず「タンクデー」は、1980年5月に光州で発生した5・18民主化運動を想起させる言葉として受け止められている。当時、民主化を求めた市民や学生に対して戒厳軍が投入され、多くの死傷者が出た。現在の韓国では、民主化の歴史を語るうえで欠かせない出来事として記憶されている。
そして今年5月、スターバックスコリアが「タンクデー」という名称を使ったイベントを展開し、5・18民主化運動を連想させるとして大きな批判を浴びた。これを受け、「スターバックス」というワードを用いた今回の掛け声も不適切な応援として物議を醸した。
一方、培材高校の不適切な応援に抗議する過程で、相手のダグアウトに向けて暴言や罵声を浴びせた光州第一高校のコーチについては、違反に至った経緯や当時の状況などを考慮し、「戒告」処分とされた。
この事態を重く受け止めた協会は、7月には各市・道(日本の県に相当)協会を通じ、現場に対して不適切な応援を控えるよう求める文書を送付していた。
さらに、同様の事例の再発を防ぐため、指導者や選手を対象に、球場内での言葉による暴力や不適切な掛け声を禁止するための啓発活動を大幅に拡大する方針だ。
また今後、試合中に同様の行為が発生した場合には、現場の審判団が規定に基づいて厳格に制裁を適用するほか、2027年度の全国大会から施行する選手団の行動要綱や関連規定を整備し、積極的に対応する計画だ。
KBSAのヤン・ヘヨン会長は「学生野球の現場であってはならない不愉快な出来事が発生し、大変残念で申し訳なく思っている。選手たちが互いを尊重し、正しいスポーツマンシップを学べるよう、現場での指導と教育に最善を尽くしたい」とコメントしている。


