BTSのグラミー賞への姿勢に、K-POP界から明確な賛同者が現れた。
元LOONAのイヴだ。
イヴは9月7日、中国人歌手レクシー・リウとのコラボ曲『Pop Girl』をめぐる英誌『DAZED』の対談インタビューで、BTSが2027年グラミー賞への出品を見送ったことについて、「BTSがしたことを本当に尊敬している」と語った。
その理由も明確だった。
グラミー賞が新設した「ベスト・アジアン・ポップ・ミュージック・パフォーマンス」部門について、イヴは「アジア地域だけを対象にした別の賞を設けることは、実際には世界とアジアの間に境界を作ることになる」と述べ、「それは“メインストリーム”と“アジアのアーティスト”の間に境界を作ることでもある」と指摘。
そして「アジアをメインストリームの外へ追いやることになる」という趣旨の見解を示した。

BTSの判断に明確な支持を示したK-POPアーティストは、これまで目立って多くはない。EPIK HIGHのTABLOが、BTSの不出品表明直後にRMの投稿を引用し、「ARIRANG > GRAMMYS」と支持を示した例などがある。
だからこそ、イヴの発言は興味深い。
BTSの拒否はグラミー側まで動かした
BTSは7月29日、メンバー7人がそれぞれSNSを通じて、2027年グラミー賞に作品をエントリーしないと発表した。
理由として示したのは、「音楽が地域や言語で区分されるより、音楽そのものとして聴かれ、愛されることを願う」という考えだった。
その約1カ月半前、グラミー賞は「ベスト・アジアン・ポップ・ミュージック・パフォーマンス」部門の新設を発表していた。BTSは部門名を直接批判したわけではないが、発表のタイミングとメッセージの内容から、新設部門への問題提起と受け止められた。

そして実際、グラミー側も動いた。8月、レコーディング・アカデミーのハーヴェイ・メイソン・ジュニアCEOは、一部アーティストが新設部門について「自分たちが作ってきた音楽を正しく表していない」と感じていることを認め、カテゴリーのあり方や新設手続きそのものを見直す可能性を示唆した。
アジア圏の音楽関係者との協議も始めたとも報じられた。ただし、9月9日現在、アジア部門はなくなっていない。
公式上では依然として2027年グラミー賞の新設部門として残っている。
つまり、BTSの不出品表明後、グラミー側は新設部門への批判を受け止め、見直しの可能性まで示した。しかし、少なくとも現時点では部門そのものをなくすには至っていない。
では、他のK-POP勢はどうしたのか
ここで気になるのが、BTS以外のK-POPアーティストだ。
グラミー賞へのエントリー期間は8月21日ですでに締め切られている。つまり、各事務所やアーティストは、出品するか否かの判断をすでに終えているはずだ。
ところが、その答えはほとんど表に出ていない。
9月7日付の『ソウル経済』によると、HYBEはBTS以外の所属アーティストについて「各レーベルとアーティストの判断を尊重する」と説明。JYPエンターテインメントとSMエンターテインメントも、所属アーティストのグラミー出品有無について「確認できない」とする慎重な立場を示している。
Stray Kidsも8月の記者懇談会で新設部門について質問を受けたが、BTSへの同調も、グラミー賞への出品意思も明言しなかった。

『ソウル経済』は、「業界では、Stray Kids、aespa、LE SSERAFIM、ENHYPEN、ATEEZなど、世界的に活動するK-POPアーティストたちが新設部門に挑戦する可能性があるとの見方を慎重に示している」とだけ伝えている。
BTSはエントリーしないと公にした。イヴは、その判断を支持した。しかし、他の有力K-POP勢は、出品したのかどうかすら明らかにしていない。
ここには、BTSと他の有力K-POP勢との対応の違いが見える。
BTSの問題提起に共感することと、自分たちもグラミーへの出品を見送ることは、まったく同じではない。むしろ、まだグラミー受賞歴のない多くのK-POPグループにとって、新設されたアジア部門は初の受賞に近づける現実的な機会にもなり得る。
誰が出品したのか、いつわかる?
では、実際に誰が作品を出したのか。参考になるのが、昨年の動きだ。
前回は、グラミー賞の第1回投票が始まった10月中旬になると、『聯合ニュース』がBLACKPINK、BTSメンバー、SEVENTEEN、TXT、TWICE、Stray Kids、aespaなど、主要K-POPアーティストがどの部門に作品を出品したかを具体的に報じた。
今年も同じ流れになるなら、10月12~22日の第1回投票開始前後に、各アーティストのエントリー状況が徐々に明らかになっていく可能性がある。
その後、11月16日にはノミネーションが発表される。もちろん、ノミネートされなかった作品まで公式にすべて明らかになるとは限らない。それでも、少なくとも誰がBTS不在の新設部門に名を連ねるのか、その輪郭は今後見えてくるはずだ。

BTSが拒否した「アジア枠」に、他のK-POP勢は乗るのか。それとも、BTSの問題提起に続き、出品を見送るアーティストが現れるのか。イヴの支持表明は、その問いを改めて浮かび上がらせたといえるだろう。
BTSの決断は賞への不満ではなく、「アジアだけを別枠にすること」そのものへの異議だった。だが、本当に同じ行動まで取ったK-POPアーティストがどれだけいるのかは、まだわからない。
その答えは、10月の第1回投票が始まるころから、少しずつ見えてきそうだ。
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