誠意のはずが逆効果 「本当に本人が書いた?」疑惑で謝罪まで…韓国芸能界の“直筆手紙”文化 | RBB TODAY

誠意のはずが逆効果 「本当に本人が書いた?」疑惑で謝罪まで…韓国芸能界の“直筆手紙”文化

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誠意のはずが逆効果 「本当に本人が書いた?」疑惑で謝罪まで…韓国芸能界の“直筆手紙”文化
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韓国芸能界ではスターが何か大きな出来事を伝えるとき、よく“直筆手紙”が登場する。

謝罪、結婚、入隊、活動休止、グループ脱退。事務所が発表する文章ではなく、自らペンを取り、自分の文字でファンに思いを伝える。

【画像】間違いだらけの“直筆手紙”で謝罪

それは長年、“誠意”を示す方法の一つとして定着してきた。

ところが、その直筆手紙が逆に疑惑を呼び、騒動を大きくしてしまった。宇宙少女のソラだ。

“直筆”のはずがAI疑惑に

ソラは9月17日、自身のSNSを通じて、約15年間所属したSTARSHIPエンターテインメントを離れることを報告した。

練習生時代から現在までを振り返り、事務所やファンへの感謝、新たなスタートへの思いを長文の手紙につづった。

ソラ
(写真提供=OSEN)ソラ

本来なら、長年過ごした事務所との別れを自らの文字で伝える、節目のメッセージとして受け止められるはずだった。しかし、注目されたのは内容だけではなかった。

公開された手紙には、「エンターテインメント」や「学び」「見慣れない」といった単語に、不自然な文字や誤記が相次いで見つかった。そのためネット上では、「本人が書いた文字をAIなどで筆跡変換したのではないか」との疑惑が浮上した。

ソラは翌18日に謝罪。もともと自分で書いた手紙について、「字がガタガタして読みにくく、伝わりづらいと思ったため、読みやすくして載せようとしたが、考えが浅かった」と説明し、実際の筆跡とみられる元の手紙を改めて公開した。

直筆手紙
(画像=ソラSNS)最初に公開した手紙(左)と、謝罪後に公開した直筆手紙
明らかな誤字が
(画像=ソラSNS)最初に公開した手紙には、明らかな誤字が

皮肉なのは、“読みやすくしよう”としたことによって、直筆手紙で最も重要なはずの「本当に本人が書いたのか」という部分まで疑われてしまったことだ。

なぜ韓国スターは“直筆手紙”を書くのか

そもそも、なぜ韓国芸能界では直筆手紙がこれほど重視されるのか。

韓国では、謝罪だけでなく、結婚、入隊、活動休止、グループ脱退など、スターとファンの関係に大きな変化が生じる場面で直筆メッセージがたびたび使われてきた。

理由の一つは、“本人の言葉”であることを可視化できるからだ。

通常の声明文であれば、事務所や広報担当者が作ったのではないかと受け取られることもある。しかし、本人の筆跡が残る直筆手紙には、「少なくとも本人がこの言葉に関わった」という印象を与える力がある。

aespa・カリナ
(写真提供=OSEN、カリナSNS)2024年3月、熱愛報道後に直筆手紙で謝罪したaespa・カリナ

韓国の大手芸能事務所関係者も、現在では普通の声明文は会社やPRチームが作成したと思われやすく、直筆であることが本人の関与を示す意味を持つと説明している。

つまり直筆手紙は、文章だけではなく、“書いたという行為”そのものまで含めて誠意を示す文化といえるだろう。

ただし、その期待が大きいからこそ、失敗したときの反動も大きい。

「本当に本人が書いた?」

実は、「その手紙は本当に本人が書いたのか」という疑問はAI時代になって突然生まれたものではない。

2012年、メンバー間の“いじめ疑惑”をめぐる騒動に揺れていたガールズグループT-ARAは、公式サイトに直筆の謝罪文を掲載したことがある。

T-ARA
(写真提供=OSEN)2012年12月当時のT-ARA

メンバー間の問題を公の場に持ち出したことについて「軽率だった」と謝罪し、当時グループを離れたファヨンにも申し訳ないとの思いを記した。

ところがネット上では、問題そのものへの具体的な説明が不足しているとして「形式的な謝罪ではないか」との批判が出た。さらに、過去にテレビなどで披露した筆跡と違うとして、“代筆ではないか”との疑惑まで浮上した。

T-ARAの手紙
(画像=T-ARA公式サイト)代筆疑惑が浮上したT-ARAの手紙

もちろん、代筆だったと確認されたわけではない。それでも興味深いのは、14年前からすでに「直筆で出したのに、その直筆自体が疑われる」という現象が起きていたことだ。今回のソラは、その疑念の対象が“人による代筆”から“AIによる加工”へ変わったともいえる。

“手書きなら誠実”とは限らない

また、本人が間違いなく書いた手紙でも、それだけで批判が収まるとは限らない。

俳優チェ・ヒョヌクは2023年、路上で吸い殻を捨てたことが問題となった際、直筆の謝罪文を公開した。

ところが、その文章では肝心の「たばこ」について一度も触れず、「自分の軽率な行動によって失望させた」といった表現にとどまった。そのため韓国メディアからは、何について謝罪しているのかが不明確だとして、「直筆なら何でもいいわけではない」と厳しく指摘された。

チェ・ヒョヌクと直筆手紙
(写真提供=OSEN)チェ・ヒョヌクと直筆手紙

SHINeeのオンユも2017年、女性への不適切な接触をめぐる疑惑で活動を休止した後、直筆の謝罪文を発表したが、一部ファンから強い反発を受けた。

問題発生から約4カ月後というタイミングに加え、所属事務所のシーズングリーティング販売時期と重なったことなどから、「復帰のための謝罪ではないか」と受け止める声が上がり、支持撤回やグループ脱退を求める声明まで出た。

つまり、直筆という形式だけでは誠意を保証できない。

何を謝るのか、なぜ今なのか、本当に本人の言葉なのか。直筆だからこそ、むしろそれらが厳しく問われるわけだ。

AI時代、“直筆”は誠意の証明になるのか

今回のソラの騒動は、そんな韓国芸能界の直筆手紙文化が、新しい時代に入ったことを象徴しているのかもしれない。

かつて直筆手紙は、「これは本人が書いた」ということを示す最もアナログでわかりやすい方法だった。

しかし今では、手書き風の文字さえ加工できる。手書き風の文字であっても、不自然な部分があればAIや加工まで疑われる時代になった。

そう考えると、ソラが最後に公開した“整っていない本当の文字”のほうが、結果として最初の手紙より本人らしさを感じさせたのは皮肉だ。

結局のところ、誠意を伝えるのは、きれいに整えられた筆跡そのものではないのだろう。

“直筆なら誠意が伝わる”という韓国芸能界に定着した慣習は、AI時代を迎え、いま改めて問い直されている。

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《スポーツソウル日本版》

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