韓国選手団が空港で足止めされる一幕があった。
9月19日開幕の2026年愛知・名古屋アジア大会に出場する韓国選手団の本隊は、17日に中部国際空港へ到着した。
イ・サンヒョン選手団長をはじめとする大韓体育会の本部関係者や、バドミントン、女子ハンドボール、空手、卓球、ビーチバレーボールなどの代表チームから、計122人が本隊に含まれていた。
出国時、選手団の先頭に立ったのは、開会式の旗手に選ばれている卓球のシン・ユビンだった。シン・ユビンは旗竿に取り付けられた大型の太極旗を掲げ、仁川国際空港を移動。アジア大会に向けた意気込みを示した。

シン・ユビンは、自身が出場するすべての種目でメダルを獲得したいという目標を明かし、「勝利した後、素早く考えて良い姿をお見せしたい」と語っていた。
しかし、フライトを終えて名古屋に到着した選手団は、仁川空港を出発した際と同じ姿で入国ロビーを通ることができなかった。
中部国際空港側が、大型の太極旗を掲げて移動する選手団を制止したためだ。
選手団と大韓体育会の関係者は、旗竿を外し、太極旗だけを広げて持って移動する案も提示したが、空港側は独自の規定を理由に、これも認めなかったという。
結局、選手団は大型の太極旗を掲げることなく入国ロビーを後にした。選手団関係者からは、アジア大会に出場する選手が自国の国旗を掲げて移動することまで制限されたことに不満の声が上がった。
現地の在日同胞らから歓迎を受け、決戦の地に到着した韓国選手団だったが、入国の段階から思わぬ摩擦を経験することになった。
豊臣秀吉めぐる問題も
ただ、今大会に際して韓国選手団をめぐる不穏な状況は、これが初めてではない。
15日には、名古屋港の金城ふ頭で、選手村として使用される大型クルーズ船「コスタ・セレーナ」の着岸記念イベントが開催された。このイベントには、豊臣秀吉、織田信長、徳川家康ら日本の戦国時代の人物に扮した武将隊が登場し、パフォーマンスを披露した。

3人はいずれも愛知県周辺にゆかりがあり、日本では「名古屋三英傑」として知られ、地域の観光コンテンツにも活用されている。実際、愛知・名古屋2026の文化プログラムでも、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康をテーマにした企画が展開されている。
ただ、豊臣秀吉は1592年に朝鮮半島への侵略を開始し、文禄・慶長の役を引き起こした人物として、韓国では知られている。
そのため韓国では、アジアの平和と和合を掲げる総合スポーツ大会で、各国の選手が生活する宿泊施設の歓迎イベントに豊臣秀吉に扮した人物を登場させたことについて、不適切だとの批判が出た。
大会組織委員会は「愛知・名古屋の地域文化と観光を紹介するためのイベントだった。特定の歴史上の人物を支持したり、歴史的なメッセージを伝えたりする意図はなかった」と説明した。
これを受け、韓国選手団はアジア・オリンピック評議会(OCA)と大会組織委員会に遺憾の意を表明し、再発防止を求める公式書簡を送った。
イ・サンヒョン選手団長は出国前、仁川国際空港で行われたインタビューで、「私たちの選手団は、こうした政治的な問題がスポーツに介入することについて、明確な意思を伝えていく」と語った。

一方で、こうした問題が選手たちの競技に影響を及ぼすことについては警戒している。
イ・サンヒョン選手団長は「選手たちと選手団には、こうした問題に動揺してほしくない。これまで準備してきた実力をそのまま発揮し、大会に臨んでほしい」と呼びかけた。
選手団は名古屋港ガーデンふ頭のふじの広場で行われた小規模な入村式に出席した後、競技によってクルーズ船と一般のホテルに分かれて宿泊。現地適応のためのトレーニングを開始した。
韓国は今回の大会に41競技、選手792人と役員260人の計1052人を派遣。金メダル40~45個の獲得を目標に掲げ、総合3位の維持を目指している。
(記事提供=OSEN)


