アジア大会で金メダルを獲得し、兵役特例を受けた体育要員17人が、警告処分を受けていたことが分かった。
国会文化体育観光委員会で幹事を務めるチョ・ウンヒ議員(与党「国民の力」所属)が10月1日、明らかにした。
チョ議員は文化体育観光部から提出を受けた資料を基に、「体育要員は現役兵として服務する代わりに、2年10カ月間で544時間のボランティア活動を行うことで兵役義務を代替するが、最低限の兼業許可手続きすら守っていなかった」と指摘した。

そのうえで、「2022年から今年8月までに、体育要員の服務規定違反は42件あった。このうち22件は無許可で兼業し、兵役法に違反した体育要員21人に対する処分だった」と説明した。
内訳は、2022年杭州アジア大会の兵役特例対象者16人、2025年ハルビン冬季アジア大会の対象者1人のほか、過去の北京・パリ・東京オリンピックの対象者4人となっている。
チョ議員によると、無許可での兼業による違反は2024年が8件、2025年が14件と、2年間で大きく増加した。競技別では野球が10人と最多で、いずれも杭州アジア大会を通じて兵役特例の対象となった選手だった。
その多くは企業とのスポンサー契約に基づき、広告やPR活動を行って収入を得ていたにもかかわらず、事前に兼業の届け出をしていなかったという。
無許可でスポンサー活動、許可終了後も継続したケースも
チョ議員は「体育要員が兼業する場合、活動を始める前に服務機関の長から許可を受けなければならない。年間24回まで、1回につき最長6カ月の許可を受けることができるにもかかわらず、摘発された21人はこれを守らなかった」と指摘した。
さらに、「兵役法上、取ることができる制裁措置は服務期間を5日延長することだけだ。一方、現役兵は軍務以外の営利目的の仕事に従事することができず、違反した場合は軍人事法に基づき、降格や減給などの懲戒処分を受ける」と強調した。
摘発された事例を見ると、兼業許可の期間が終了した後も、無許可で活動を続けていたケースが最も多かった。
杭州アジア大会で兵役特例の対象となった野球の体育要員A氏は、2024年3月、スポーツ用品会社D社とスポンサー契約を結んだ。試合中に同社のバッティンググローブやプロテクターを着用することが条件だった。
A氏は収入が発生すると申告し、6カ月間の兼業許可を受けた。許可は同年9月に終了したが、その後もスポンサー活動を続けた。更新申請書を提出したのは、2カ月半が過ぎた12月中旬だったという。
ほかには、許可を受けないまま活動していたケースもあった。

同じく杭州アジア大会で兵役特例の対象となったゴルフの体育要員B氏は、2024年12月24日に金融会社とスポンサー契約を締結。同社のロゴが入った帽子や衣類を着用して大会に出場することが条件だった。
ところが、兼業許可を申請したのは79日後の2025年3月だった。申請書には収入が発生すると記載したうえで、すでに無許可で活動していた79日間についても、さかのぼって許可するよう求めたという。
同じ月に申告した世界的スポーツブランドA社との契約についても、44日間活動した後だった。B氏は計3件の違反が摘発されたが、警告処分は1回のみだった。
チョ議員は「最近、アジア大会の兵役特例をめぐる議論が大きくなっている中で、要員が最低限の規定すら守らないのであれば、芸術・体育要員制度そのものが恩恵と受け取られるしかない」と指摘。
そのうえで、「文化体育観光部は兼業について徹底的に管理・監督するだけでなく、違反に見合った制裁が行われるよう制度を整備すべきだ」と訴えた。
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