映画『暗殺者(たち)』(原題)をめぐる論争が、さらに広がっている。
今度は、著名人42人の推薦コメントまで削除されたことが明らかになった。
10月1日、映画業界によると『暗殺者(たち)』は9月23日の韓国公開当時、VIP試写会に出席した俳優・監督・脚本家ら42人の直筆推薦コメントを公開し、大々的なプロモーションを展開していたが、現在はすべて削除されたという。
映画公開に先立ち、9月21日に行われたVIP試写会には、韓国の著名人が多数出席した。当時公開された推薦コメントには、イ・ヨンエ、キム・ゴウン、イ・ジョンジェ、チャン・ドンゴンら俳優陣のほか、脚本家のキム・ウンスク、キム・ウニ、キム・ソンス監督、イ・ジュニク監督らの名前が含まれていた。
イ・ヨンエは当時、『暗殺者(たち)』の演出を高く評価し、キム・ゴウンは映画を鑑賞した後、「今この瞬間への感謝を感じた」という趣旨の感想を残していた。イ・ジョンジェは作品を「鋭く、熱い映画」と評し、チャン・ドンゴンもホ・ジノ監督のミステリー演出を称賛した。

しかし、映画公開後に歴史的事実を歪曲しているとの批判が浮上すると、推薦コメントを寄せた俳優たちにまで抗議が相次いだ。
特に、イ・ヨンエ、キム・ゴウンらのSNSには、映画を推薦したことに対する批判的なコメントが寄せられた。キム・ゴウンが残した推薦コメントをめぐっては、歴史認識を問題視する反応も出た。
論争は出演俳優たちのほかの活動にも波及した。主演俳優ユ・ヘジンが広告モデルを務めるファストフードブランドのユーチューブ広告動画やSNS投稿では、コメントの書き込みが制限された。また、映画に出演したイ・ミンホとリュ・ヘヨンのSNSにも抗議のコメントが相次いだ。
このように、映画への批判が作品そのものを超え、出演者や推薦コメントを寄せた俳優たちにまで広がるなか、宣伝コンテンツが削除された背景にも関心が集まっている。
ただし、推薦コメントの削除を誰が決定したのか、また歴史歪曲論争と直接関係があるのかについては確認されていない。

映画『暗殺者(たち)』は、1974年8月15日に起きた陸英修(ユク・ヨンス)夫人狙撃事件を題材にしたミステリー追跡劇だ。ホ・ジノ監督がメガホンを取り、ユ・ヘジン、パク・ヘイル、イ・ミンホらが出演している。
映画は、当時の事件をめぐる疑問をもとに、これまで知られてきた捜査結果とは異なる可能性をドラマとして提示している。これをめぐり、歴史的事実を歪曲しているとの批判がある一方、映画的想像力に基づく表現だとする見方も出ている。
論争が拡大すると、制作陣は、特定の歴史的結論を新たに確定したり、既存の事実を歪曲したりする意図で制作したものではないという趣旨で釈明した。劇中の仮説やドラマ上の設定についても、歴史的事実として提示したものではないと説明している。
議論が過熱する一方で、『暗殺者(たち)』は公開から4日で累計観客動員数100万人を突破し、秋夕(チュソク)シーズンの映画館で好調な興行を続けている。
ただ、作品をめぐる議論は俳優個人のSNSや広告、宣伝コンテンツにまで広がっており、波紋は収まっていない。
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