一蔵は15日、車椅子利用者向けに制作した振袖「Universal Design Furisode」が2026年度グッドデザイン賞を受賞したと発表した。特殊な仕立てにより、誰でも約8分で着用できるという。
同商品は、車椅子を利用する人にも成人式で振袖を楽しんでほしいとの考えから開発した。自社のきものファッションショーで、車椅子を利用する女性から「きものを着てみたい」と聞いたことが開発のきっかけになった。
背面にはファスナーを採用し、一人で車椅子トイレを利用する際の負担軽減を図った。袖の長さは自由に調節でき、車椅子で移動するときや長時間着用するときの負担を抑える設計としている。

開発では車椅子の構造を学び、当事者への聞き取りや試着を重ねた。「簡単に着られる」「着姿が綺麗」「長時間着ていても疲れない」の3点を重視して改良したという。
審査委員は、短時間で着付けできる仕立てに加え、トイレ利用時の負担軽減や袖丈調整など、利用者と家族の課題に即した工夫を評価した。障がいの有無にかかわらず、振袖で祝祭の場に参加できる選択肢を広げた点にも言及している。

