デビュー10周年を迎えたBLACKPINK。
また一つ、K-POPの歴史に新たな記録を刻んだ。
10月29日、ソウルの国立劇場で開催された「第17回大韓民国大衆文化芸術賞」で、「玉冠文化勲章」を受章したのだ。
K-POPガールズグループとしては初の快挙。グループ活動だけでなく、メンバーそれぞれのソロ活動を通じて世界的に活躍し、韓流の普及に貢献した功績が認められた。
もっとも、日本のK-POPファンにとって「玉冠文化勲章」という名称は、あまりなじみがないかもしれない。
実は、2018年にはBTSも韓国政府から文化勲章を授与されている。しかし、今回BLACKPINKが受章したのは、当時BTSが手にしたものよりも1等級上の勲章だった。
あのBTSよりも上の勲章とは、いったいどれほどの栄誉なのか。
BTSより1等級上の勲章

そもそも文化勲章とは、韓国の文化芸術の発展や国家の文化的地位の向上に貢献した人々に、政府が授与する国家勲章だ。
一般的な音楽授賞式のように、楽曲の売り上げや人気投票で決まるものではない。文化芸術の発展にどのような足跡を残したかが問われる。
文化勲章には5つの等級があり、上から「金冠」「銀冠」「宝冠」「玉冠」「花冠」の順となっている。
BLACKPINKが受章した玉冠文化勲章は第4等級。一方、BTSのメンバー7人が2018年に受章した花冠文化勲章は第5等級だ。
つまり制度上は、BLACKPINKが受章した勲章は、BTSが受章したものより1等級上に位置する。
ただし、これをもってBLACKPINKがBTSを上回ったと考えるのは早計だ。なぜなら、BTSの受章は当時、極めて異例の出来事だったからだ。
BTSが花冠文化勲章を受章したのは2018年10月24日。2013年6月のデビューから、わずか5年4カ月後のことだった。当時、アイドルグループとして初めて文化勲章を受章し、歴代最年少の受章者としても注目された。

最年少メンバーのJUNG KOOKは21歳、最年長のJINでも25歳だ。若くして韓国政府から国家的な栄誉を授けられたという点で、まさに異例といえるだろう。
授与に際して、当時の韓国政府はBTSの韓流普及への貢献を評価。海外の若者たちが韓国語の歌詞を一緒に歌うようになったことも、その功績として挙げていた。
BLACKPINKはデビュー10周年で第4等級、BTSはデビュー約5年で第5等級。勲章の等級だけで両グループの功績を比較できない理由が、ここにある。
G-DRAGONやPSYも手にした国家的栄誉
では、BLACKPINKが今回受章した玉冠文化勲章は、過去にどのようなアーティストが手にしてきたのか。
K-POPファンにとって身近な存在では、BIGBANGのG-DRAGONがいる。

G-DRAGONは2025年10月、「第16回大韓民国大衆文化芸術賞」で玉冠文化勲章を受章した。当時37歳。授賞式では、幼い頃から歌手になることを夢見てきた人生を振り返り、10代で歌手の夢をかなえ、20代で表彰を受け、30代で文化勲章まで手にした喜びを語っていた。
さらに、翌2026年にBIGBANGがデビュー20周年を迎えることに触れ、「メンバーたちとこの栄誉を分かち合いたい」とコメントした。
同じ玉冠文化勲章は、2012年に『江南スタイル』で世界的なブームを巻き起こした歌手PSYも受章している。

音楽界以外に目を向ければ、映画『シークレット・サンシャイン』でカンヌ国際映画祭の女優賞を受賞したチョン・ドヨンや、『パラサイト 半地下の家族』で知られるソン・ガンホも玉冠文化勲章の受章者だ。
こうした顔ぶれを見れば、文化勲章が単なる人気の証明ではなく、韓国文化を国内外に広めた功績を認める栄誉であることがわかる。
そして今回、BLACKPINKもその受章者に名を連ねたのだ。
デビュー10周年、世界に刻んだ「初」の数々
BLACKPINKが歩んできた10年間を振り返れば、今回の受章も決して不思議ではない。
2016年にデビューしたBLACKPINKは、世界の音楽市場で数々の記録を打ち立ててきた。
2022年には2ndフルアルバム『BORN PINK』が、米ビルボードのメインアルバムチャート「ビルボード200」と英オフィシャルアルバムチャートの双方で1位を獲得。アジアの女性アーティストとして初めての快挙だった。
さらに今年2月には、公式YouTubeチャンネルの登録者数が1億人を突破。アーティストの公式YouTubeチャンネルとして、世界初の記録を打ち立てた。
今年リリースした3rdミニアルバム『DEADLINE』では、初週売上177万4577枚を記録。K-POPガールズグループのアルバムとして歴代最高の初週売上を達成している。

グループとしての活動に加え、ジス、ジェニー、ロゼ、リサの4人はそれぞれソロアーティストとしても世界的な活動を展開している。
しかも、BLACKPINKが勲章を授与されたのは今回が初めてではない。2023年には、イギリスのチャールズ3世国王から名誉大英帝国勲章(MBE)を授与された。こちらは気候変動への関心を高める活動などが評価されたものだ。
イギリス王室からの勲章に続き、今度は母国・韓国政府から文化芸術への功績を認められた。
世界的な人気や商業的な成功にとどまらず、韓国文化を世界に広めたアーティストとして、国家的な栄誉を手にしたというわけだ。
BLACKPINKは受章翌日の10月30日、所属事務所YGエンターテインメントを通じて、喜びと感謝を伝えた。
「意義深い文化勲章をいただくことができ、うれしく光栄です。私たちの音楽を長い間愛してくださった皆さんと、いつもそばで応援してくださるBLINK(ファンの名称)に心から感謝します」
そして、こう続けている。
「これからも良い音楽で慰めと感動を届けるアーティストになれるよう努力します」
世界の音楽市場で数々の記録を打ち立ててきたBLACKPINK。その10年間の歩みが、今度は母国・韓国の国家勲章という形でたたえられた。
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