ガールズグループLE SSERAFIM(ルセラフィム)の海外公演が、突然縮小された。
しかも、主催者は両日ともチケットが完売間近ではなかったことを認めている。
舞台となったのはフィリピンのマニラ。LE SSERAFIMは12月5日と6日、現地のSMモール・オブ・アジア・アリーナでワールドツアー「PUREFLOW」の2公演を開催する予定だった。
ところが、現地主催者のPULP Live Worldは10月26日、12月6日の公演を中止し、5日の1公演に集約すると発表。公演日が変更になる購入者にはチケットの振り替え、または払い戻しで対応すると説明した。
この決定はフィリピンでもニュースとなり、現地メディア『GMA News』や『PhilSTAR Life』などが相次いで報じた。
そして、今回の公演縮小をめぐって注目されているのが、チケットの販売状況だ。
突然の公演縮小

そもそもLE SSERAFIMは今年7月に韓国・仁川からスタートしたワールドツアー「PUREFLOW」で、日本、北米、ヨーロッパなどを巡ってきた。
そのアジア公演の一つとして予定されていたのが、12月5~6日のマニラ公演だった。
しかし、開催まで約1カ月半となった10月26日、主催者が公演日程の変更を発表。主催者は声明で謝罪し、「今回の変更によってご不便をおかけすることは承知している。マニラ公演を成功させるために最善を尽くすので、ご理解に感謝する」と伝えた。
また、「12月6日のチケット購入者は、そのままチケットを保持して12月5日の公演に参加するか、払い戻しを申請するかを選択できる」と説明。さらに、振り替えを希望する購入者については「元のチケットと同じ座席区分内で、可能な限り良い座席を割り当てる」と案内した。
払い戻しの申請期間は10月26日から11月3日まで。振り替えを希望する場合は、11月21日から12月5日にかけて会場のチケットブースで交換手続きを行う。
すでに12月6日の公演に合わせて予定を組んでいたファンにとっては、決して小さくない変更だ。ただ、主催者は2日間の公演を1日のみの開催に変更した具体的な理由を明らかにしていない。
そうしたなか、主催者自身が明かしたチケットの販売状況が注目されている。
主催者が認めた空席
注目したいのは、10月27日にPULP Live WorldがX(旧Twitter)で公開した説明だ。主催者はチケットの販売状況について、次のように明らかにした。
「正確なチケット販売枚数を公表することはできないが、両日とも完売間近という状況ではない」
さらに、「12月5日の公演には十分すぎるほどの空席があるため、12月6日のチケット購入者のうち、振り替えを希望する全員を受け入れることができる」と説明した。

つまり、当初は2日間に分けて開催する予定だった公演を、1日間に集約できるだけの座席が残っていたということだ。こうした状況から、チケットの販売不振が公演縮小に影響したのではないかとの見方が浮上している。
実際、10月27日には、あるXユーザーが「LE SSERAFIMがチケットの売れ行き不振によってフィリピン公演を中止した」と投稿。11月2日時点で300万回を超える表示数を記録するなど、大きな関心を集めた。
もっとも、ここは慎重に見なければならない。
主催者が認めたのは、あくまで両日とも「完売間近ではなかった」という事実だ。実際に何枚のチケットが売れていたのか、販売率がどの程度だったのかは公表されていない。何より、公演縮小の直接的な理由についても正式な説明はない。
したがって、販売状況が影響した可能性は考えられるものの、チケットが売れなかったから中止になったと断定することはできない。
他国では完売公演も
一方で、今回のマニラ公演だけをもって、LE SSERAFIMの海外人気そのものが低迷していると捉えるのも早計だ。
なぜなら、同じワールドツアーでは、各国でチケット完売という成果を上げているからだ。
所属事務所SOURCE MUSICは10月27日、LE SSERAFIMが初のヨーロッパツアーを成功裏に終えたと発表した。
LE SSERAFIMは10月16日のイギリス・ロンドン公演を皮切りに、オランダ・アムステルダム、フランス・パリ、デンマーク・コペンハーゲン、ドイツ・ベルリンの5都市で計5公演を開催。なかでもロンドン公演は、1万5000席が完売し、追加席まで開放されるほどの反響を呼んだ。

日本でも7月25~26日の大阪公演が2日間とも完売し、スタンディング席を追加販売した。ツアーの出発点となった韓国・仁川公演も2日間とも完売している。今後のアジア公演でも、11月14~15日に予定されている台北公演は2日間とも全席完売したという。
そして、もう一つ見逃せない事実がある。
LE SSERAFIMは2025年8月2日にも、今回と同じSMモール・オブ・アジア・アリーナで単独コンサートを開催しているのだ。その際はチケットが完売し、会場の公式サイトもフィリピン初の単独コンサートが成功したことを伝えていた。
つまり、わずか1年ほど前にはマニラでも完売公演を実現していたことになる。それだけに、今回はなぜ当初の2公演を維持できなかったのか、気になるところだ。
もちろん、2025年は1公演だったのに対し、今回は当初から2公演を予定していた。チケット価格や販売期間などの条件も考慮する必要があるため、単純に人気の増減を比較することはできない。
それでも、ロンドンでは1万5000席が完売し、台北や大阪でも2公演が完売する一方、マニラでは2公演を1公演に集約することになった。この対照的な結果は興味深い。

LE SSERAFIMが世界各地で多くのファンを集めていることは、これまでの公演実績が示している。一方、同じグループの同じツアーであっても、国や地域、開催条件によってチケットの需要は一様ではない。
今回のマニラ公演の縮小は、LE SSERAFIMの世界的な人気を否定するものではない。ただ、海外での実績を積み重ねる彼女たちにとっても、すべての市場で同じような結果を出すことは簡単ではないようだ。
◇LE SSERAFIM プロフィール
BTSを擁する韓国の大手芸能事務所HYBEが傘下レーベルSOURCE MUSICと共にローンチした初のガールズグループ。IZ*ONEメンバーとして活躍したキム・チェウォンと宮脇咲良を筆頭に、カズハ(日本人メンバー)、ホ・ユンジン、ホン・ウンチェらで構成された。2022年5月2日、『FEARLESS』をリリースしてデビュー。直後にメンバーが1人脱退して5人組となったが、韓国はもちろん、年末にはNHK紅白歌合戦にも出場するなど日本でも話題となった。2023年1月25日、正式に日本デビューを果たした。
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