■Wi-Fiの現在とマイルストーン
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最初に講演したソニー富樫浩氏 |
次に示したのがセキュリティのロードマップだ。ロードマップ上では、Wi-Fi Protected Access(WPA)を先行してWi-Fi必須項目にし、その後より強固な802.11iを必須項目にする予定だ。WPAは802.11iのサブセットで、一刻でも早くセキュリティ強度を強める方針でいる。
先行してサブセット規格を立ち上げることについて、富樫氏は「802.11gのドラフト製品が氾濫した事態を反省した」と打ち明ける。802.11gのドラフト規格に準拠した無線LAN製品が先行して発売され、市場が混乱したことは記憶に新しい。サブセット規格の先行は、各社がバラバラにセキュリティを強化するより一部でも先取りした規格を正式に策定して、Wi-Fiの求心力を維持するのが狙いだ。
最後に、今後起こるであろう通信規格のロードマップが示された。ロードマップによれば、主流の802.11bは徐々に802.11gに役割を譲るほか、802.11a/bデュアルバンドは802.11a/b/gトリプルバンドに、802.11aはさらに高速な802.11hへ移行していくようだ。
■無線LAN導入は生産性を上げる
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シスコシステムズ大金日出夫氏 |
続くセッションでは、シスコシステムズ マーケティングスイッチングテクノロジー本部 ワイヤレスネットワーク部部長 大金日出夫氏が、無線LAN導入で企業の生産性が大きく上がると発表した。その根拠として、ネットワーク前提のワークスタイルを挙げている。今や、仕事で電子メールやインターネット、イントラネットを利用しないことはありえないといっていい。
これまでは、ネットワークを利用するためデスクに戻ることが多く、これが業務のロスにつながっていたが、無線LANを導入した結果、1日平均で70分も労働時間が短縮されたという。この調査報告を引き合いに、業務におけるネットワークの重要性と、無線ネットワークで実現できるコスト効果を披露した。
無線LANとノートPCを活用すれば、どこでもネットワークを利用できる。「会議の開始はだいたい遅れますよね。これまではボーッとするか雑談していましたが、今ではメールチェックしています」と自身の体験を語った。
ここで重要なのがセキュリティだ。現在の無線LANセキュリティは「ザルも同然」(大金氏)で、とても信頼に値しないという。シスコシステムズでは、802.1xベースの認証ソリューションを提案している。
後半に続く≫