地域限定の商品を高二ュしたり、著名であるものの首都圏に出展していない名店の商品を購入する、優れた技術を持つ職人の店と出会うなど、希少価値の高いものを手に入れられることもオンラインショッピングならではの特徴である。このメリットをさらにつきつめていくと、インターネットはオンリーワン商品がよくマッチするということになる。
事実、PCのBTOモデルなど、オリジナル市場の中で好調な分野もあるが、どちらかというとこれは価格面での優位性であったり、不要なものは最初からいらないという消費者ニーズの高まりかもしれない。むしろ、ここで着目したいオンリーワングッズは、観光地でよく見受けられる風景と顔写真をコラージュしたTシャツが作れるということであったり、子供の手形入りアルバムといった、記念品的価値のある、オンリーワングッズである。
オンリーワングッズであるが、オンラインショッピングにおいては、まだまだ一大ジャンルというまでしっかりとした地位を築いてはいない。そもそも、日本の文化には画一性をヨシとする風潮もあるし、オリジナルものはなんとなく高いという既成概念を多くの人が持っている。さらにはロットがまとまらないと作れないんじゃないかという心配すらしてしまう人がいる。
いえ、そんなことはないんですと、制作の過程にあるまちがった既成概念が払拭されたとしても、オンリーワングッズを作るための、イラストや写真はどうやって作ればいいのだろうかという根本的な疑問まで発生してしまう。つまり、これまでのオンリーワングッズ作成の過程は敷居が高く、さぁ作ろうと思ってもそれなりに覚悟とスキルが必要なサービスであったわけだ。
■利用先を絞り込み注文の敷居を下げることがキー
オンリーワングッズの記念品的価値は、できあがるまでの手間がかかるからこそ多くの人がその存在を受け入れている。ちょっと前ならば、結婚しましたといっては結婚式のテレホンカードが届いたもので、こうしたマイ○○は記念品としての意味合いを無意識のうちに渡した相手に伝える役目も持つ。つまり、今でいうコミュニケーションのツールにもなるわけだ。
実際、写真シールやパーソナル名刺作りもその一種で、お互いのグッズを交換することでコミュニケーションか成り立つ。かつての写真シールはまさにそうで、その交換がコミュニケーション手段になっていた。それならば、オンリーワングッズを作る手順を、写真シールの撮影機の手軽さまで身近にするとどうだろう。オンリーワングッズが記念品としてだけではなく、ちょっとしたコミュニケーションツールとして学校や会社に入り込んでいく可能性がある。
そこで振り返ってみよう。これまでインターネットでオーダするオンリーワン商品には、写真を取り込んだり、寸法を計ったり、絵を書いたりという作業が必要で手軽さがなかった。夜中に突然思いついて注文しましたという軽いノリでオーダできるものは残念ながらなかったといえるだろう。≫ 後編へ
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スナップステーションで作れるアイテムは18種類 |