同じ「特別勘定の運用実績」を指す指標が16社で12通りの名前で公表され、単位も基準日も混在していました。数値と基準日を確認できた13社について2社ずつ突き合わせたところ、指標名・単位・基準日がすべて一致して並べられる組み合わせは78通り中1通り(1.3%)にとどまりました。
▼調査データ・図版(CC BY 4.0・改変可)はこちら
https://ikigai.town/ja/press/2026-08-14/
■ 金融庁は「比較可能な共通KPI」を求めている
金融庁が2026年8月に公表した「2026年 保険モニタリングレポート」は、外貨建保険についてこう述べています。
「金融事業者の選択や顧客による比較検討に資するよう、投資信託と同様の比較可能な共通KPIを作成・公表することにより、金融事業者の選択に資するとともに、顧客が各業態の枠を超えて比較検討することを容易にする有益な情報提供が行われることが望ましい」(35頁)
この共通KPIは外貨建保険では既に動いており、2026年3月時点で155の金融事業者が公表しています。同レポートは、保険代理店へのヒアリング結果として「保険会社間における比較指標の統一」が課題として挙げられたことも記しています(34頁)。
比較の土俵がそろっていないという認識は、監督官庁にも販売の現場にもあります。本調査は、その課題が変額保険でどれだけ実在するかを数えたものです。
■ 同じものが、12通りの名前で呼ばれている
指標名はユニットプライスが最多、次いでユニット価格。ほかに特別勘定指数値、基準価額、特別勘定インデックス、ユニットバリュー、特別勘定の騰落率などが各1社です。
単位・基準も「設定日の前日=100の指数」「1万口当りの円」「100口当りの指数」「設定時=1のインデックス」「騰落率のみ」が併存します。設定日が2001年の特別勘定と2018年の特別勘定では、同じ「100が254になった」でも意味がまったく違います。桁で見ても、指数の「254」と円建ての「12,000」と小数の「2.0898」が並ぶ状態です。
■ 2社を並べて比べられるのは、78通り中1通り
13社から2社を選ぶ組み合わせ 78通り 100.0%
指標名が一致する 9通り 11.5%
+単位・基準も一致する 1通り 1.3%
+基準日も一致する(=並べられる) 1通り 1.3%
契約者が2社を並べようとすると、98.7%の組み合わせで土俵がそろいません。
■ 続き(会社別の公表形式一覧・図版のダウンロード)
16社それぞれがどの指標・単位・基準日で公表しているかの一覧表、図版2点(SVG/PNG)、そのまま記事化できる本文パックを、下記ページで公開しています。いずれも CC BY 4.0(出典表示のみで改変・転載可・事前連絡不要)です。
▼記事の続き・データ一式
https://ikigai.town/ja/press/2026-08-14/
■ 調査概要
調査名:変額保険の運用実績「公表形式」調査(IKIGAI TOWN 編集部調べ)
調査主体:スペシャリスト・ドクターズ株式会社(IKIGAI TOWN 運営)
調査日:2026年8月8日
対象:変額保険を取り扱う生命保険16社
方法:各社公式サイトで公表されている運用実績について、指標名・単位や基準の説明・基準日・出典URL・確認日を1件ずつ記録。数値と基準日を確認できたのは13社。自動取得を拒否された/動的描画で読み取れなかったものは「非公表」と区別して記録し、推測値では埋めていません。
参照した公的資料:金融庁「2026年 保険モニタリングレポート」(2026年8月公表)34頁・35頁・37頁
留意点:
・本調査は公表の形式の分布を数えたもので、運用成果の優劣を示すものではありません
・運用成績の数値は掲載していません。会社別の公表形式は事実として記載していますが、優劣を示すものではありません
・運用実績は過去の実績であり、将来の運用成果を約束するものではありません
・特別勘定の運用成果がそのまま契約者の受取額になるわけではありません。保険関係費用・運用関係費用・解約控除などの内容は約款および契約締結前交付書面に記載されています
・特定の会社の開示姿勢や商品を評価・批判するものではなく、特定の保険商品の推奨や契約の勧誘を目的とするものでもありません
■ 会社概要
商号:スペシャリスト・ドクターズ株式会社
所在地:〒105-6923 東京都港区虎ノ門4-1-1 神谷町トラストタワー23階
運営メディア:IKIGAI TOWN(https://ikigai.town/ja/)
編集長:塩飽 哲生
本件連絡先:support@ikigai.town

配信元企業:スペシャリスト・ドクターズ株式会社
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