皆様にとって2026年が、希望と実りに満ちた一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
「基盤モデル」の競争から「AIアプリケーション」の競争へ突入した2025年
2025年は、AIの進化が新たな段階に入ったことを、強く実感する一年でした。
生成AIの基盤モデルを巡る競争は一巡し、AIは「どれだけ賢いか」から、「どのように社会で役に立つか」へと、その主戦場を明確に移し始めました。米国中心に基盤モデルへの競争は続いていますが、オープンソースモデルの存在感が2025年は急速に高まり、基盤モデルとAIアプリケーションを如何に統合し、社会に役に立つ形にするか、が顕著に問われ始めた2025年だったと思います。
ものしりなAI(フェーズ1)から、行動するAI(フェーズ2)への発展途上
第一に、ソフトウエア開発、コンタクトセンター業務、会議、社内業務自動化といった特定領域において、AIエージェントは人の業務を実際に支え、成果を生み始めています。PKSHA Technologyにおいても、AI SaaSおよびAIエージェント事業は成長率が加速し、社会実装の手応えを一層強く感じる一年となりました。
第二に、AIエージェントなどの「行動するAI」はまだ単独で業務完結できる領域は限定的である事が明確になった1年でもありました。故に、人との協働 (ヒューマンインザ・ループ) をうまくデザインしたサービスが成長しました。弊社は、「AI Powered Worker(AIにより生産性・創造性が高まった人)」事業という新たな事業セグメントを設立し、AIと協働する未来の働き方の探求と実装を加速した一年になりました。
第三に、AIが物理世界と結びつく「フィジカルAI」への投資と関心も急速に高まりました。センサー、ロボティクス、現場データと接続したAIは、デジタル空間に留まらず、現実世界の意思決定や行動そのものを変え始めています。私たちも、こうした潮流を見据え、AIセンサーをはじめとするアイテック社などの事業をフィジカルAIカンパニーとして統合し、新たな挑戦を開始しました。
こうして振り返ってみると2025年は、AIが単なる便利なツールではなく、人と共に働く「パートナー」として社会に浸透し始めた初年度であったと近未来振り返って解釈される年だったのではないでしょうか。
社会システムとしてのAIと、ソブリンAIの時代
日本から世界に視野を広げてみると、2025年は、AIを便利ツールではなく、未来の社会システムの中核として捉える動きが、世界各国で加速した一年でもありました。
AI主権(ソブリンAI)、AI倫理、国際協調と競争の在り方――これらは、もはや一部の専門家だけの議論ではなく、国家や社会の将来を左右する現実的なテーマとなり、世界中で様々な議論がなされました。 私自身も、米国、中国、ASEANなどの国外の識者の方々との議論に参加する中で、国や地域によってAIの普及の仕方、期待、恐れが大きく異なるという事実を改めて認識しました。AIは決して一様に広がる技術ではなく、それぞれの国の文化や価値観を映し出しながら社会に浸透していきます。
昨年は、こうした場に多く参加する中で、デジタル庁参与、防衛省参与 という立場でもあるため、自分自身の視座を更に高めなければと痛感した1年でもありました。このような時代だからこそ、私たちは改めて問い直す必要があります。
- AIを、どのような存在として社会に迎え入れるのか。
- AIと共に生きる社会を、どのような姿にしたいのか。
- そもそもAIはこの社会に必要なのか/必要ないのか
2025年は、こうした深遠な問いを、実践を通じて考え続けた1年でもありました。
人と人の「間」をつなぎ直す、コネクティブAIという思想
上記の問いに対する一つの答えの仮説として、PKSHA Technologyが2025年より明確に打ち出しているのが、「コネクティブAI(Connective AI)」という考え方です。これからのソフトウエアは、人が操作するのを待つ受動的な存在から、人の意図を汲み取り、自律的に動き、関係性の中に入り込む存在へと進化していきます。そのときAIが担うべき最も重要な役割は、個人の効率を最大化することだけではありません。
2025年、ソーシャルメディア等のデジタルメディアが人と人の「間」に歪な形で入り込み、人と人の関係性を壊している負の側面は、無視できない大きな社会問題であると私達は考えています。私たちが重視するのは、AIが人と人の「間」に入り、関係性をなめらかにつなぎ直すことです。
- コンタクトセンターにおいて感情の摩擦を和らげるAI。
- 組織の中で分断された知識や意図を橋渡しするAI。
- 求職者と企業、住民と行政、現場と経営の間に立ち、新たな理解や信頼を生み出すAI。
これらは、人を置き換えるものではなく、人と人のコミュニケーションを支え、関係性の質を高める触媒として機能します。
AIが「間」をつなぐことで、社会は分断ではなく、再びつながりを取り戻していく。私たちは、その可能性を強く信じています。
日本から世界へ。「希望の技術」としてのAIを実装する
日本には、「和」や「間」を重んじ、人と人との調和を大切にしてきた文化があります。だからこそ、効率や対立を煽るAIではなく、関係性を尊重し、社会を内側から支えるAIのあり方を、世界に提示できると私たちは考えています。
AIを「不安の技術」ではなく、「希望の技術」として社会に根付かせること。
人とソフトウエアが対立するのではなく、互いに学び合い、共に進化する未来をつくること。
PKSHA Technologyは、「人とソフトウエアの共進化」というビジョンのもと、AIが社会の中で果たすべき役割を問い続け、実装し続けてまいります。
本年も、株主・投資家の皆様、クライアント、パートナーの皆様をはじめ、すべてのステークホルダーの皆様と共に、未来を切り拓いていけることを心より願っております。
変わらぬご支援とご指導を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
株式会社PKSHA Technology 代表取締役
上野山 勝也
株式会社PKSHA Technology 会社概要「未来のソフトウエアを形にする」というミッションのもと、社会課題を解決する多様なAIおよびAIエージェントを提供しています。
これらを、金融・製造・教育といった各業界に最適化した<AIソリューション>として、また、「PKSHA AI ヘルプデスク」「PKSHA Chat Agent」など、汎用性の高い<AI SaaS>として展開することで、未来の働き方を支援し、人とソフトウエアが共に進化する社会を実現していきます。
会社名:株式会社PKSHA Technology
所在地:東京都文京区本郷 2-35-10 本郷瀬川ビル 4F
代表者:代表取締役 上野山 勝也
URL: https://www.pkshatech.com/
◆本件に関するお問い合せ
pr@pkshatech.com
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