詐欺通報システム「ストップ詐欺広告」:https://antifraud.dd2030.org/
クラウドファンディング開始:https://camp-fire.jp/projects/930941

任意団体「デジタル民主主義2030」(以下 DD2030)(代表:鈴木健)は、2026年9月19日、オンライン詐欺広告の被害を市民の力で可視化する通報システム「ストップ詐欺広告」ベータ版をリリースしました。あわせてクラウドファンディングを開始し、2026年春以降には広告プラットフォーム規制のあり方を国民参加で議論する「市民熟議」も実施予定です。
本プロジェクトは、慶應義塾大学プルーラリティ・なめらかな社会研究センター(共同代表:駒村圭吾)との連携のもとで推進します。
「ストップ詐欺広告」:詐欺広告を「見える化」する通報システム
「ストップ詐欺広告」は、市民が「この広告、怪しい」と感じたらその場で通報し、どのような詐欺広告がどのプラットフォームでどれだけ出回っているかを社会全体で「見える化」するシステムです。台湾で導入され成果を上げている「Fraud Buster」を参考に開発しました。市民からの通報データを蓄積することで、行政や政策立案者が詐欺広告対策に動くための根拠データを市民の力で集めることを目指しています。
「ストップ詐欺広告」:https://antifraud.dd2030.org/

主な機能は以下のとおりです。
- 詐欺広告情報の検索・閲覧とリスク表示
- 証拠画像付きの通報システム
- 通報状況の可視化タイムライン
- 統計ダッシュボード(どのプラットフォームにどのくらい詐欺広告が出回っているか可視化)
なお、本システムは、行政や政策立案者が詐欺広告対策を講じるための根拠となる通報データを市民の力で収集・蓄積することを目的としています。現時点では行政機関との直接的な連携は行われていませんが、蓄積されたデータを今後の政策立案や規制議論の基礎資料として活用することを目指しています。特定の個人・法人等に対する訴訟を教唆・支援するものではありません。
今後の開発構想として、AIによる一次スクリーニングや詐欺広告の自動検知・通報機能の実装を検討しています。
背景:被害額は過去最悪、プラットフォーム側の対応にも課題
警察庁の発表によると、2025年のSNS型投資詐欺の認知件数は9,538件(前年比+48.7%)、被害額は1,274.7億円(前年比+46.3%)に達し、過去最悪を記録しました。当初の接触手段はバナー等広告とダイレクトメッセージが全体の約8割を占め、著名人の画像や動画を無断使用した広告が多数確認されています。出典:警察庁「令和7年における特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の認知・検挙状況等について(暂定値)」(2026年2月13日発表)
広告を配信するプラットフォーム側も対策を講じていますが、課題は残っています。2025年11月、ロイター通信は大手プラットフォーム企業の内部文書に基づき、同社の2024年の売上高の約10%にあたる約160億ドル(約2兆5,000億円)が詐欺や禁止商品の広告によるものだったと推計していたことを報じました。排除されるのは詐欺の可能性が95%以上と判定されたもののみだったとされています。
出典:Reuters, "Meta made billions from scam ads, internal files reveal"(2025年11月6日)
行政の対応にも課題があります。詐欺広告の問題は消費者庁、警察庁、総務省、金融庁など複数の省庁にまたがるため、現時点では行政に通報しても実効的な対処がなされにくい状況です。被害者が取りうる手段は、プラットフォーム事業者への直接通報にほぼ限られているのが実情です。
なぜ、民間からアクションを起こすのか
プラットフォーム事業者の対策が被害の拡大に追いついていない以上、社会の側からアクションを起こす必要があります。しかし同時に、広告規制は表現の自由と密接に関わる領域であり、何を「詐欺」と認定し何を規制するかは政府だけで決めるべきものではありません。だからこそDD2030は、市民自らが詐欺広告に対抗する「通報システム」と、規制のあり方を国民参加で議論する「熟議民主主義」の両方を同時に立ち上げます。DD2030のチーム(代表・鈴木健を含む)は2026年1月に台湾を訪問し、政府関係者やシビックテック関係者への広範なヒアリングを実施しました。台湾の先行事例を参考にしつつも、日本の法制度や社会の状況に合った方法でプロジェクトを進めます。
「市民熟議」の実施:規制のあり方を国民参加で議論する
「ストップ詐欺広告」が 今ある詐欺広告を可視化する仕組み であるのに対し、「市民熟議」は 今後の規制のあり方を社会全体で決める ための取り組みです。台湾では2024年、年齢・性別・地域などが社会全体の縮図となるよう選ばれた447名の市民が専門家からオンライン詐欺広告の実態や各国の規制動向について知識インプットを受けたうえでオンラインの熟議を行い、85%以上がプラットフォーム事業者への規制強化に合意。この国民的合意を受けて台湾政府は、プラットフォーム事業者に対し広告主の身元確認(KYA: Know Your Advertiser)の義務化、広告の依頼主・出資者の明示とAI生成表示の義務化、通知から24時間以内の詐欺広告削除義務と違反時の連帯損害賠償責任、最大1億台湾ドル(約4.6億円)の罰金を含む執行措置などを定めた法整備を実現しています。台湾の制度をそのまま日本にあてはめるのではなく、市民熟議を通じて日本の社会に適した解決策を模索します。
DD2030はこの先行事例を参考に、慶應義塾大学プルーラリティ・なめらかな社会研究センター(共同代表:駒村圭吾)との連携のもと、2026年春以降の実施を目指して日本で市民熟議を準備しています。
皆さまへ:4つの参加方法
本プロジェクトでは、3月19日のリリースと同時に、市民の皆さまからの参加を募ります。以下の4つの方法で、どなたでもプロジェクトに参加できます。
通報する:「ストップ詐欺広告」から、不審な広告を通報できます。一人ひとりの通報が、被害の実態を可視化する力になります。
声をあげる:ブロードリスニングに参加して、詐欺広告やプラットフォーム規制に関するご意見をお寄せください。AIを活用した対話形式のヒアリングやワークショップも順次開催予定です。「市民熟議」の出発点は、一人ひとりの声です。
広める:このプレスリリースやプロジェクトの情報をSNSでシェアしてください。一人でも多くの人がこの問題を知ることが、被害を減らす第一歩です。シェアの際はぜひ #ストップ詐欺広告 をつけてください。
支援する:クラウドファンディングで、このプロジェクトを支えてください。あなたの支援が、ストップ詐欺広告の開発と市民熟議の運営費になります。1,000円から参加できます。詳細は下記「クラウドファンディングの実施」をご覧ください。
市民参加を通じて集まった声やデータを、2026年春以降に実施予定の「市民熟議」の基礎資料とし、広告プラットフォーム規制のあるべき姿について国民的な合意形成を目指します。
賛同者(3月19日現在)
- 谷家衛 氏(株式会社SDGインパクトジャパン 取締役会長)- 中室牧子 氏(慶應義塾大学総合政策学部 教授)
- オードリー・タン(Audrey Tang)氏(台湾サイバー大使・初代デジタル発展部長)
- 田原総一朗 氏(ジャーナリスト)
- 長野智子 氏(アナウンサー)
※賛同者は今後順次追加予定です。(賛同のコメントは、クラウドファンディングページに記載)
クラウドファンディングの実施
本プロジェクトの実現に向け、DD2030は2026年3月よりクラウドファンディングを開始します(目標金額:500万円)。調達した資金は、ストップ詐欺広告の開発費用、市民熟議の実施費用、および広報・世論喚起活動に充当します。本クラウドファンディングは寄付型であり、リターン品の設定はありません。クラウドファンディングページ:https://camp-fire.jp/projects/930941/
今後のスケジュール(予定)

デジタル民主主義2030について

デジタル民主主義2030(DD2030)は、2030年までにデジタル民主主義を日本社会に実装することを目指す任意団体(一般社団法人として設立準備中)です。特定の政党や政治的立場に属さない中立的な立場から活動しています。2025年12月に自民党ディープフェイク対策合同PTにおいて台湾の詐欺広告対策モデルを紹介。2026年1月には台湾に赴き、政府関係者やシビックテック関係者への広範なヒアリングを行っています。
ウェブサイト:https://dd2030.org
■デジタル民主主義2030 代表 鈴木健 略歴
1975年長野県生まれ。1998年慶應義塾大学理工学部物理学科卒業。2009年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター主任研究員、東京財団仮想制度研究所フェローを経て、現在、東京大学総合文化研究科特任研究員。博士(学術)。著書に『NAM生成』(太田出版、共著)、『進化経済学のフロンティア』(日本評論社、共著)、『究極の会議』(SBクリエイティブ)、『現れる存在』(NTT出版、共訳書)、『なめらかな社会とその敵』(勁草書房より単行本、筑摩書房より文庫本)など。専門は複雑系科学、自然哲学。
本件に関するお問い合わせ先
デジタル民主主義2030 広報担当
E-mail:info@dd2030.org
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