
タウンライフ未来総合研究所(タウンライフ株式会社)は、2024年4月から2026年4月までに自社運営の注文住宅マッチングサービス「タウンライフ家づくり」へ寄せられた有効問い合わせ152,153件を構造分析した結果、注文住宅検討者の77.9%が「土地から探す」セグメントに属し、その総額予算(建物+土地)平均は5,020万円に達することを発表する。
エグゼクティブ・サマリー
- 「土地から探す」検討者が77.9%(118,463件)と最大セグメント
- 土地探し層の総額予算(建物+土地)中央値は4,500万円、平均5,020万円 ─ 1検討者あたりの実取引規模が最も大きい
- 土地探し層の建物予算中央値は3,000万円、土地予算中央値は2,000万円
- 土地探し層は20-30代で64.3% ─ 若年層中心、長期的な顧客関係(LTV)の構築余地が大きい
- 「土地あり(別住所)」層11.2%・「建替え」層9.8% ─ 土地予算が不要な分、建物予算の大型化や高仕様志向の余地
- 建替え層は50-60代で47.6% ─ 子育てを終えたシニア層の再投資セグメント
- 土地探し層の地域分布: 東京11.5%、神奈川7.9%、埼玉7.6%、大阪6.8%、愛知6.2%と都市圏に集中
調査概要

セグメント定義
本調査では、検討者が回答した「建設予定地」のステータスから以下4セグメントに分類した。

主な調査結果
1. 「土地から探す」検討者が77.9% ─ 注文住宅市場の実質的なメインセグメント
注文住宅検討者の建設予定地ステータスを集計した結果、土地探し層(未定+検討中)が118,463件で全体の77.9%を占め、圧倒的な最大セグメントであることが判明した。続いて土地あり層11.2%、土地あり層(建替え)9.8%、住み替え層1.1%。
注文住宅マーケットは「土地と建物を同時に検討する層」が約8割を占める構造となっており、住宅事業者の営業設計はこの土地探し層を最優先ターゲットとする必要がある。

図1: 注文住宅検討者の建設予定地タイプ別構成(N=152,153)。土地探し層が77.9%。
2. 土地探し層の総額予算(建物+土地)中央値は4,500万円、平均5,020万円
セグメント別の予算規模を比較した結果、土地探し層の総額予算(建物予算+土地予算)は中央値4,500万円、平均5,020万円となった。これは住宅事業者にとって「1検討者あたりの実取引規模」を直接示す数字であり、土地探し層が客単価において最も大きいセグメントであることが裏付けられた。

土地あり層・建替え層は土地予算を伴わないため、表面的な総額は土地探し層を下回る。しかし、土地取得コストが不要な分、建物への投資余力が高く、ハイスペック商品・高単価仕様の提案余地が大きいセグメントとして位置づけられる。

図2: タイプ別 総額予算中央値。土地探し層と住み替え層の総額は4,500万円帯。

図3: タイプ別 建物予算中央値。土地探し層・土地あり層は3,000万円、建替え・住み替え層は2,500万円。
3. 土地探し層は20-30代で64.3% ─ 若年層中心の長期顧客像
セグメント別の年代分布をみると、土地探し層は20代29.2%+30代35.1%で20-30代が64.3%を占める若年層中心の構造である一方、土地あり層(建替え)は50代25.9%+60代21.7%で50-60代が47.6%を占めるシニア層中心の構造であった。

若年層中心の土地探し層は、初めての注文住宅取得から将来の建替え・リフォーム・住み替えに至る長期的な顧客関係(LTV)構築の余地が大きい。一方、シニア層中心の建替え層は、子育て終了後の住み替えという明確なライフイベントを起点とした「成約までの距離が短い」セグメントとして特徴づけられる。

図4: タイプ別 年代構成。土地探し層は若年層、建替え層はシニア層に集中。
4. セグメント別 希望階数 ─ 建替え・住み替え層では平屋希望が4割を超える
セグメント別の希望階数を比較すると、土地探し層は二階建て64.0%・平屋29.2%と二階建て中心、建替え層は二階建て49.3%・平屋41.7%と平屋希望が拮抗、住み替え層は二階建て48.2%・平屋46.2%と平屋がほぼ並ぶ構造であった。

建替え・住み替え層でシニア層比率が高く、平屋希望が増えるという傾向が明確に観測された。これは前報「注文住宅の31.5%が平屋希望」で示した構造を、セグメント次元で裏付ける結果となった。

図5: タイプ別 希望階数構成。建替え・住み替え層では平屋希望が4割超。
5. 土地探し層の地域分布 ─ 三大都市圏で全体の40%超
土地探し層の都道府県分布をみると、東京都13,652件(11.5%)、神奈川県9,318件(7.9%)、埼玉県9,014件(7.6%)、大阪府8,041件(6.8%)、愛知県7,362件(6.2%)と上位5都府県で40.0%を占めた。
土地から探す検討者は、土地市場が活発で選択肢の多い三大都市圏に明確に集中している構造が確認された。

考察 ─ 注文住宅事業者の営業優先順位は「土地探し層」を中核に
本調査の構造分析から、注文住宅事業者の営業設計は以下の順序で優先順位を整理することが合理的であると示唆される。
第一に、ボリューム最大かつ客単価最大の「土地探し層」を最優先ターゲットとする。総額予算の平均5,020万円という数字は、この層1件あたりの売上規模が住宅事業者にとって最大化されることを意味する。若年層中心という年齢構成は、初回取得から将来の住み替え・リフォームに至る長期的な顧客関係構築にも有利に働く。
第二に、「土地あり層(建替え)」をシニア向けセカンドステージ商品の主戦場として位置づける。50-60代中心、平屋希望4割超という特性から、コンパクト・バリアフリー・平屋商品のラインアップで対応する。
第三に、「土地あり(別住所)層」を高仕様商品の提案余地が大きいセグメントとして扱う。土地取得コストが不要な分、ハイスペック・付加価値商品への投資余力が大きい。
第四に、「住み替え層」は1.1%とニッチだが、平均総額予算5,446万円と最高単価を示しており、提案精度を高めた個別対応が成約に直結する可能性が高い。
業界へのインプリケーション
注文住宅事業者・ハウスメーカー・工務店・住宅金融機関に対して、本調査は以下を示唆する。
- 土地探し層への営業リソース集中: 全検討者の77.9%、客単価平均5,020万円の最大セグメントへの優先配分
- 土地探しサポート機能の強化: 土地情報提供・土地探しコンシェルジュ等の付加価値で土地探し層の囲い込み
- 建替え層向け平屋・コンパクト商品の整備: シニア層中心の49.3%二階建て・41.7%平屋という二分構造への対応
- 若年層向け長期顧客戦略: 土地探し層の20-30代64.3%への将来的なフォローアップ・サブスク的サービス設計
今後の展望
タウンライフ未来総合研究所では、本調査で確認されたセグメント構造をさらに深掘りし、続報「土地探し層の希望土地サイズ・エリア分布」「建替え層の希望仕様トレンド」「土地から探す検討者の問い合わせ後の検討プロセス」などを順次発表する予定である。
データソース・参照
元データ: タウンライフ家づくり 問い合わせデータ
出典: タウンライフ未来総合研究所調べ
参照URL: https://town-life.jp/
タウンライフ未来総合研究所について
タウンライフ未来総合研究所は、住宅に関する情報発信を通じて、変革と前進を繰り返し次世代へたしかなバトンを渡す、人々へ住生活に関連する豊かさを提供することを目的とした研究機関です。
タウンライフ株式会社について
■会社概要
名 称:タウンライフ株式会社
設立年月:2003年9月
代表者:笹沢竜市
所在地:〒163-1440 東京都新宿区西新宿3丁目20番2号 東京オペラシティタワー40階
アクセス:京王新線「初台駅」東口直結
FAX:03-6381-6357
URL:https://townlife.co.jp/
■事業内容
・メディア事業(住宅系ポータルサイト「タウンライフシリーズ」の運営)
・成功報酬型アドネットワーク事業(ASP「タウンライフアフィリエイト」の運営)
・クリエイティブ事業・広告代理事業
・民泊事業
・HRテック事業
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