
将来宇宙輸送システム株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:畑田康二郎、以下ISC)は、「毎日、人や貨物が届けられる世界。そんな当たり前を宇宙でも。」をビジョンに掲げ、宇宙往還を可能とする輸送システムの実現を目指すスタートアップ企業です。
このたびISCは、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)が推進する「宇宙戦略基金 SX中核領域発展研究『SX-ARK』(『運動と制御』領域)」において、学校法人東京理科大学が採択された技術開発課題「帰還用耐熱材を不要とする再使用型ロケットタンクの地上実証」に、連携機関として参画することとなりました。
本採択を受け、当社は研究代表機関である東京理科大学と連携し、2026年5月より、スケールモデルを用いた地上実証研究を開始いたします。
1.採択事業の概要

2.本研究開発の背景と意義
当社は「宇宙輸送コストを抜本的に引き下げ、宇宙へのアクセスを誰もが当たり前に使える社会インフラにする」ことを目指し、完全再使用型宇宙輸送機の早期実現に向けた開発を進めています。
完全再使用型宇宙輸送機の実現には、機体の大幅な軽量化が重要な技術課題のひとつです。大気圏再突入時の空力加熱に対処する耐熱防護システム(TPS:Thermal Protection System)は、従来の再使用型機体においては機体重量に占める割合が大きく、また飛行ごとの点検・整備コストの要因にもなっています。
本技術開発課題では、こうした課題に対して検証を進めてまいります。スケールモデルを用いた地上実証を通じて、その技術的成立性とシステムとしての優位性を科学的に明らかにし、将来の完全再使用型宇宙輸送機の軽量化・低コスト化に寄与することを目指します。
3.本事業における当社の役割
本事業において、東京理科大学が研究代表機関として研究全体を統括し、要素技術の研究開発を主導します。当社は連携機関として、主に以下の2つの領域を担当します。
(1) 耐熱材不要の再使用型ロケットタンクの経済性評価
- 再使用型ロケットのコンフィグレーション構想の策定
- 耐熱材不要の再使用型ロケットタンクに関わるシステムトレードおよび経済性評価
(2) スケールモデルを用いた地上実証
- 実機タンクを模擬した試験装置による、スケールモデルタンクの温度応答データ取得
本研究開発を通じて得られる知見は、当社が開発を進める再使用型ロケットの設計および実用化に活用してまいります。
4.今後の展望
本技術開発課題の成果は、当社が開発を進める再使用型ロケットシリーズ「ASCA」への段階的な適用を計画しています。当社は、完全再使用型宇宙輸送機の早期実現に向けて、本研究開発を含む複数の研究開発事業を通じて、技術の獲得と実用化を推進してまいります。
JAXA「宇宙戦略基金 SX中核領域発展研究『SX-ARK』」について
JAXAが推進する「宇宙戦略基金 SX中核領域発展研究『SX-ARK』」は、将来の宇宙開発におけるボトルネック解消を目指し、民間企業・大学等による挑戦的な技術開発と早期の概念実証を支援する事業です。本研究が採択された「運動と制御」領域では、ロケットや宇宙機の推進系・姿勢制御系などの革新的技術開発を推進し、日本の宇宙開発における基盤技術の獲得を目指しています。
参考:JAXA宇宙戦略基金 技術開発テーマ一覧 https://fund.jaxa.jp/techlist/theme2_18/
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