
■器用な操作においての共通フレームワーク
ヒューマノイドロボットが精密な組立や仕分け、包装といった細やかな作業を行う「器用な操作(Dexterous Manipulation)」は、ヒューマノイドAIの実用化・産業化を左右する重要な技術領域として注目されています。
しかし現在、業界には器用な動作性能を客観的に評価する共通ベンチマークや、関連AIモデルの学習に活用できる標準化されたデータ基盤が十分に存在していません。こうした課題が、技術開発の進展や商用展開の拡大を妨げる要因となっています。
RLWRLD CEO リュ・ジュンヒ コメント
「ロボットハンドの精密な動作を評価・再現するための共通言語がなければヒューマノイドAIの商業的ポテンシャルは制限されたままです。RLWRLDはNVIDIAとの協業を通じて、共通ベンチマーク「DexBench」およびデータ標準を確立することで、RLWRLDはモデル開発にとどまらない業界全体のインフラ整備に取り組みます。今回の取り組みが、世界的なヒューマノイドAIエコシステムの新たな基準となることを期待しています。」
NVIDIA ロボティクスエコシステム責任者 アミット・ゴエル コメント
「ヒューマノイドロボットの産業利用を拡大するためには、計測可能で、再現性のある器用な操作能力が不可欠です。DexBenchとNVIDIA Isaacプラットフォームの連携により、ロボティクスコミュニティはより信頼性が高く高精度な操作モデルの開発を進めることが可能となり、次世代ロボティクスの実用化を加速できると考えています。」
■シミュレーションと実環境をまたぐデュアルバリデーションフレームワークである「DexBench」の開発
RLWRLDの評価基盤「DexBench」は、NVIDIAの「Isaac Lab-Arena」環境と統合され、シミュレーション環境と実環境の双方で器用な操作能力を評価・検証できる仕組みとして構築されます。DexBenchは、産業現場で求められる器用な操作能力を評価するためのベンチマークです。組立や仕分け、梱包など18の主要タスクを対象に、「把持の多様性」「空間的精度」「時間的精度」「接触精度」「状況認識」の5つの観点から性能を評価します。組立や仕分け、梱包などの実際の産業タスクに基づく標準化された評価指標を公開し、ヒューマノイドロボットの性能を共通の基準で評価できる環境の構築を目指します。これにより、ロボットメーカーや研究機関、企業に共通の評価基準が提供され、ベンチマーク評価から実際の商用展開までを見据えた開発指針の整備が期待されます。


■ 5本指による巧みな操作を実現するヒューマノイドデータ標準―世界のロボットメーカーおよび研究機関のための共通基盤の構築
NVIDIA Isaac Labのパイプラインとの互換性を確保するため、NVIDIAと共同で、ヒューマノイドロボットの器用な操作能力の学習に活用するデータ形式の標準化に取り組みます。この標準は、世界中のロボットメーカーや研究機関にとって共通のデータインターフェースとなることを目指しています。
RLWRLDのヒューマノイド巧緻操作向け基盤モデルであるRLDX-1は、RoboCasa Kitchen、RoboCasa GR-1 Tabletop、LIBERO-Plusを含む8つの確立されたシミュレーションベンチマークにおいて最先端の性能を発揮し、NVIDIA GR00T N1.6やPhysical Intelligence π₀.₅といった最先端モデルを上回りました。これらの結果はRLWRLDのアーキテクチャ的アプローチの有効性を裏付けるものであり、一方でDexBenchは次のフロンティア、すなわち既存のベンチマークでは捕捉できなかった器用性の性能測定方法を業界で標準化するという課題に取り組んでいます。
RLWRLDは、「Dexterity Night」と題した一連のRLDX-1ローンチイベントを通じて、グローバルな展開を拡大しています。先月サンフランシスコで開催された初イベントでは、NVIDIAのロボティクス・エコシステムおよびエッジAI製品担当責任者であるAmit Goel氏が登壇し、RLWRLDを「NVIDIAが構築している物理AIエコシステムの中核パートナーの一つ」と称し、世界中のロボティクスコミュニティから強い関心を集めました。日本でのイベントに続き、同社は6月10日にソウルで「Dexterity Night」を開催する予定です。
RLWRLD(日本法人名:リアルワールド株式会社)について
RLWRLDは、機械に人間並みの器用さと認知能力をもたらすロボット工学基盤モデルを開発するフィジカルAI企業です。2024年に設立され、米国に本社を置き、韓国と日本に拠点を構えるRLWRLDは、高精度なマルチモーダル産業データを収集・学習させる独自のシステムを運用しており、ロボットが実世界の産業環境において状況を認識し、理解し、行動することを可能にしています。同社は主要な業界パートナーと共同で実用化パイロットプロジェクトを進めており、産業用ロボットAI分野におけるグローバルリーダーとなることを目指しています。
公式HP:https://www.rlwrld.ai/jp
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