
中央開発株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:田中誠)は、このたび、帯水層蓄熱システム(ATES)向けの高性能井戸の構築を目的として開発した新型リバース掘削機を完成させるとともに、新たな地下水ソリューションブランド「Mimori-Well(水守ウェル)」の展開を開始しました。
また、2026年6月には、関東地域におけるATES熱源井工事の初施工を実施し、新型リバース掘削機の実機稼働見学会を開催しました。
Mimori-Well
Mimori-Wellは、中央開発が提供する地下水ソリューションです。ATESを中心として、地下水利用に関する調査、設計、施工、運用に加え、行政機関との調整までを含めた総合的な技術支援を提供しています。
地下水を地域の重要な公共資源として捉え、地盤沈下などの課題に配慮しながら有効利用を推進するとともに、脱炭素社会の実現、都市部のヒートアイランド軽減、災害時の水源確保など、多様な側面から地域社会への貢献を目指しています。また、研究開発から社会実装までを一体的に推進し、地下水利用技術の高度化と地域レジリエンスの向上に取り組んでいます。
今回完成した新型リバース掘削機「ECO-GTR-2」は、帯水層蓄熱システム(ATES)の普及を支える基盤技術として開発されました。ベントナイトを使用しないリバースサーキュレーション工法を採用することで、帯水層本来の透水性能を維持しながら高品質な熱源井の構築を実現します。
さらに、国内特有の多様な地質・帯水層条件への対応を目的として、掘削能力や施工性を向上させるとともに、ICTを活用した施工管理やデータ活用にも対応可能な機能を搭載しています。
Mimori-Well(水守ウェル)の効果(ATES+災害井戸)
- 空気熱源方式を大きく上回る熱交換性能による高効率な熱利用の実現
- 電力消費量およびCO2排出量の削減により、省エネルギー化と脱炭素化に貢献
- 大気への排熱を抑制し、ヒートアイランド現象の緩和に寄与
- 災害による断水時には非常用水源として地下水を活用でき、地域や施設の防災・減災機能の向上に貢献
背景
近年、カーボンニュートラルの実現に向けて再生可能エネルギーの活用が求められる中、冷暖房分野における省エネルギー化とCO2排出量削減を両立する技術として、地中熱や地下水熱の利用に注目が集まっています。
中央開発(株)は、地下水利用に関する技術的知見を活かし、ATESの社会実装に向けた実証事業や技術開発に取り組んできました。大阪市などと連携し、うめきた地区や舞洲地区における実証事業を通じて、地下水の揚水還元試験や環境影響評価を実施するとともに、ATES用熱源井の設計・施工・運用に関する技術的知見を蓄積してきました。
また、環境省が推進する地下水・地中熱利用に関する取組への協力や、大阪市におけるATES関連調査への参画などを通じて、国内でのATES普及に向けた技術的・制度的基盤の整備にも取り組んでいます。
これらを通じて培った地下水利用技術をより広く社会実装していくため、中央開発では地下水ソリューションブランド「Mimori-Well」の展開を開始しました。
ATESとは

ATESは、地下水を豊富に含んだ帯水層を巨大な蓄熱槽として活用し、夏季の冷房時温排熱を貯蔵し冬季の暖房に活用する技術(冬季の暖房時冷排熱を貯蔵し、夏季の冷房に活用する技術)です。地下水の持つ熱エネルギーを季節ごとに有効利用することで、高効率な熱利用を実現し、エネルギー消費量やCO2排出量の削減に貢献します。
また、都市部におけるヒートアイランド軽減に寄与する技術としても期待されており、オフィスビルや都市開発、工場施設など様々な分野での活用が進められています。
なお、ATESの概要ならびに当社のこれまでの取り組みについては、下記リンクより、2025年1月7日に公表した「帯水層蓄熱システムの研究開発」のプレスリリースをご参照ください。
帯水層蓄熱システムの研究開発
現場見学会の開催
中央開発(株)は、7月1日から2日にかけて、神奈川県厚木市において、新型リバースマシンが稼働する現場見学会を開催しました。
今回の見学会では、関東地域で施工中の熱源井工事を対象に、新型リバース掘削機を活用した実際の掘削状況や施工方法について紹介しました。現場では、地下水を活用した再生可能エネルギー技術の可能性について説明を行い、参加者との技術的な意見交換を実施しました。



今後の展望
中央開発(株)は今後も、行政機関や研究機関および民間企業との連携を図りながら、ATESの普及拡大と地下水利用技術の高度化を推進してまいります。また、環境省や自治体等との連携を通じ、地下水の持続可能な利用に向けた制度整備や技術開発にも引き続き取り組んでまいります。
Mimori-Wellを通じて、高性能熱源井の構築技術と地下水ソリューションのさらなる発展を図るとともに、地下水資源の有効活用による脱炭素社会の実現、地域レジリエンスの向上等、技術をもって社会に貢献してまいります。
中央開発について
中央開発(株)は1946(昭和21)年、日本初の地盤コンサルティングカンパニーとして、戦後復興を目的にスタートした会社です。以来、国内における標準貫入試験の実用化を行うなど、地質調査業界のパイオニアとして、国内外のインフラ整備に関わるビッグプロジェクトに携わりながら、土木設計、情報解析、IoT機器を用いた防災コンサルティングなど建設コンサルタントへ事業領域を拡大して参りました。
近年では”地質DX”と銘打ったデジタルトランスフォーメーションを推進しています。点群データ活用やSfM処理技術、保有するボーリングデータを活用したAI分野での研究開発に取り組み、建設コンサルタント業界における新たな価値の創造に努めています。
詳しくは、中央開発(株)のWEBサイトをご覧ください。
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土と水ホールディングスグループについて
土と水ホールディングスグループは、大地に残る仕事、人々の心に残る仕事、そして、豊かな未来へつないでいく仕事に実践的に関わっています。
私たち土と水ホールディングスグループがテーマにしている「土と水」はわかっているようで、まだまだわからない未知の部分が多く残っています。大地の造山活動によって地域毎にも異なっており、その時々によっても千差万別の条件や環境になり、画一的にこうとは決められない性格のものです。
私たちは自然の現場を重視し、実務経験に基づいて、時には新たに必要な技術を開発し、正確な調査に基づいて的確な判断を導くように努めてまいります。
【土と水ホールディングスグループ構成企業】
中央開発グループ
・中央開発(株)
・(株)ホクスイ設計コンサル
・新和ボーリング工業(株)
・(株)地域環境研究所
・日本計測調査(株)
・成都東中防災減災環境技術有限公司
日建商事グループ
・日建商事(株)
・西部ポンプ機工(株)
・ワインきのこ(株)

【本件に関するお問合せ先】
中央開発株式会社 経営企画センター プレスリリース担当
03-6228-0861
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