「望まない離職」を生まない組織づくりを支援する株式会社OKAN(本社:東京都豊島区、代表取締役:沢木恵太、以下OKAN)は、離職経験のある大都市圏の会社員1030名(20-39歳 515名/40-69歳 515名)を対象に、離職原因に関する市場調査を行いました。
望まない離職に関する調査の実施
OKANでは、企業のリテンションマネジメント(人材定着)推進のため、「望まない離職」に繋がる恐れのある社会課題や離職理由に関する調査を定期的に実施しています。当調査では、働く人がどのような理由によって離職を経験し、企業に何を求めているかを明らかにすることで、企業が「望まない離職」を防ぐための制度設計や環境整備を進める上での参考データとしてご活用いただくことを目的としています。<調査サマリ>
Q1:転職時に「柔軟な働き方」を重視する割合は新卒時と比較して10pt以上上昇
Q1:離職した会社に対する不満1位は20~30代が「給与・ボーナス」38.6%、40~60代は「人間関係」で34.8%
Q2:過半数が「人間関係」や「精神的な健康問題」で同僚がやむを得ず離職した経験あり
Q3:85.2%が非金銭的報酬の強化が離職防止に有効だと回答
▷離職原因に関する市場調査
- 調査主体:株式会社OKAN
- 調査方法:インターネット調査
- 調査委託先:株式会社マクロミル( https://www.macromill.com/ )
- 調査期間:2026年7月3日(金)~2026年7月5日(日)
- 調査対象:離職経験のある大都市圏の20-39歳の会社員515名と40-69歳の会社員515名
※構成比は、小数点以下第2位を四捨五入しているため、個々の集計値の合計は必ずしも100%とならない場合があります。
▷本調査の利用について
本調査の内容を引用される際は、引用元として「株式会社OKAN」とご記載ください。
▷回答者属性

▼調査内容
Q1 就職・離職について
本項目では、企業に関する8つの評価要素を軸として、以下の5つの設問で複数回答を得ました。- 新卒入社における会社選びで重視していた要素
- 最も最近「離職」した企業について、満足していた要素
- 最も最近「離職」した企業について、不満のあった要素
- 現在の勤務先へ就職する際の会社選びで重視していた要素
- もし、あと半年で現在の勤務先を離職する必要があるとした場合、次の会社選びで重視したい要素
Q1-1 新卒入社における会社選びで重視していた要素 [複数回答/n=1030]

新卒入社時の会社選びでは、どちらの年代でも「仕事内容・やりがい」(20-39歳: 57.1%、40-69歳: 56.1%)と「給与・ボーナス」(20-39歳: 56.5%、40-69歳: 53.8%)が半数以上の人から選ばれており、主要な判断基準となっていた様子が窺えます。
一方で年代間の違いに着目すると、「スキルアップ・キャリアパス」(20-39歳: 16.5%、40-69歳: 26.4%)や「評価制度」(20-39歳: 13.0%、40-69歳: 21.0%)といった成長・評価に関わる項目は、40-69歳層のほうが高い選択割合を示しています。さらに「休暇制度・福利厚生」(20-39歳: 33.0%、40-69歳: 41.6%)や「勤務時間・柔軟な働き方」(20-39歳: 31.1%、40-69歳: 38.3%)についても、中高年層のほうが比較的高めの傾向です。
Q1-2 最も最近「離職」した企業について、満足していた要素 [複数回答/n=1030]

過去に離職した企業における満足要素を尋ねたところ、20~39歳層では「仕事内容・やりがい」、40~69歳層では「給与・ボーナス」に対する満足度が最も高いという結果となりました。新卒時に重視されやすかった要素に一定の満足感を感じつつも、それだけでは離職を防ぐことが難しくなっている状況が推察されます。
特に若年層は中高年層よりも「休暇制度・福利厚生」(20-39歳: 18.1%、40-69歳: 23.9%)に対する満足度が少し低めとなっています。また、いずれの年代においても、「スキルアップ・キャリアパス」や「評価制度」への満足度は1割前後に留まっています。
Q1-3 最も最近「離職」した企業について、不満のあった要素 [複数回答/n=1030]

過去に離職した企業での「不満のあった要素」では、年代による重点の違いが見られます。20~39歳層では「給与・ボーナス」への不満が38.6%と最も高く選択されているのに対し、40~69歳層では「職場の人間関係・雰囲気」への不満が34.8%で最多となっています。また、40~69歳層では「勤務時間・柔軟な働き方」(29.5%)や「仕事内容・やりがい」(28.7%)、「評価制度」(26.6%)についても20~39歳層より不満を挙げる割合が全体的にやや高めの水準です。若年層は待遇面や収入に対する直接的な不満が離職の引き金になりやすいのに対し、中高年層では人間関係や働き方の柔軟性、評価に対する不満など複数の要因が組み合わさって離職に至っている様子が推察されます。
また、最も最近離職した企業について、「満足していた要素」と「不満のあった要素」を年代別に対比して確認すると、従業員がどのようなギャップを感じて離職に至ったかが浮き彫りになります。

「給与・ボーナス」に関しては、両年代で約3割の人が満足していたと回答する(20-39歳: 28.2%、40-69歳: 33.2%)反面、不満のあった要素としても多く選ばれています(20-39歳: 38.6%、40-69歳: 33.8%)。特に20~39歳の若年層では、満足度よりも不満度の数値が10.4ポイント上回っており、待遇面への不納得感が離職に強く作用した様子が読み取れます。
対照的に「職場の人間関係・雰囲気」に目を向けると、どちらの年代でも満足していた割合(20-39歳: 26.8%、40-69歳: 27.6%)に対して、不満を感じていた割合(20-39歳: 31.5%、40-69歳: 34.8%)が上回っています。特に40~69歳の中高年層では不満要素の最多(34.8%)となっており、職場における人間関係の悩みが離職の引き金になりやすい傾向が示唆されています。
Q1-4 現在の勤務先へ就職する際の会社選びで重視していた要素 [複数回答/n=1030]

離職を経て現在の会社へ就職する際の重視要素では、新卒時と比べて「勤務時間・柔軟な働き方」や「職場の人間関係」の重要度が高まる傾向が見られます。
年代別に見ると、20~39歳層では「仕事内容・やりがい」(49.1%)と「給与・ボーナス」(46.6%)が依然として上位を占めています。一方、40~69歳層では「給与・ボーナス」(49.1%)に次いで「勤務時間・柔軟な働き方」(45.6%)や「仕事内容・やりがい」(44.7%)が僅差で続いており、働き方の柔軟性を強く求めている様子が窺えます。また、「職場の人間関係・雰囲気」(20-39歳: 31.7%、40-69歳: 39.8%)や「休暇制度・福利厚生」(20-39歳: 28.9%、40-69歳: 35.7%)も中高年層でより高く選ばれており、年齢を重ねるにつれて労働環境の快適さを総合的に判断する傾向が窺えます。 一度離職を経験したことで、単に業務内容や給与だけでなく、日々の働きやすさや職場環境を総合的に考慮して次の職場を選択する姿勢が強まるものと考えられます。
Q1-5 もし、あと半年で現在の勤務先を離職する必要があるとした場合、次の会社選びで重視したい要素 [複数回答/n=1030]

今後仮に半年以内に離職・転職が必要となった場合の会社選びでは、世代を問わず「給与・ボーナス」(20-39歳: 56.7%、40-69歳: 60.4%)が最も重視されていますが、これに次ぐ要素として、20~39歳層では「仕事内容・やりがい」(46.6%)や「勤務時間・柔軟な働き方」(45.0%)があげられています。
一方、40~69歳層では「休暇制度・福利厚生」(44.7%)や「勤務時間・柔軟な働き方」(44.5%)、「職場の人間関係・雰囲気」(43.7%)がそれぞれ4割台半ばの同等水準で並んでいます。若い世代が仕事のやりがいと条件面の双方を追求する姿勢が見られるのに対し、中高年層では生活基盤や体調維持に配慮した環境や人間関係の良好さを幅広くバランスよく求めようとする意識が見受けられます。
また、新卒時・今回(現在の勤務先就職時)・次回(今後半年以内に転職が必要な場合)の3つのタイミングにおける会社選びの重視要素を年代別に比較すると、働く人の意識の変化が窺えます。

20~39歳の若年層では、新卒時に「仕事内容・やりがい」(57.1%)や「給与・ボーナス」(56.5%)を重視する割合が特に高い傾向が見られます。今回の就職時や次回重視したい要素ではこれらがやや落ち着く一方で、「勤務時間・柔軟な働き方」(新卒時31.1%→今回38.3%→次回45.0%)や「職場の人間関係・雰囲気」(新卒時28.2%→今回31.7%→次回39.2%)の選択割合が段階的に高まる変化が見られます。
40~69歳の中高年層においても同様の傾向が確認でき、「勤務時間・柔軟な働き方」(新卒時38.3%→今回45.6%→次回44.5%)や「職場の人間関係・雰囲気」(新卒時37.7%→今回39.8%→次回43.7%)、「休暇制度・福利厚生」(新卒時41.6%→今回35.7%→次回44.7%)など、安心感や働きやすさに直結する要素が高い水準を維持しています。
どの世代においても、キャリアを歩むにつれて単に仕事のやりがいや基本給だけでなく、日々の働きやすさや職場環境を総合的に考慮して職場を選ぶ姿勢へと変化していく様子が推察されます。
Q2 離職原因について
Q2-1 次の理由でやむを得ず離職を選択した同僚が「いた」人の割合 [単一回答/n=1030]
周囲の同僚がやむを得ず離職した理由として、「職場の人間関係」(20-39歳: 60.8%、40-69歳: 62.1%)と「精神的な健康問題」(20-39歳: 54.0%、40-69歳: 57.5%)は、どちらの年代でも過半数の人が「いた」と回答しています。年代による差が出た項目としては、「ハラスメント」(20-39歳: 49.3%、40-69歳: 46.4%)や「加齢による身体機能の低下」(20-39歳: 36.5%、40-69歳: 32.0%)で若年層のほうがやや高く認識されている傾向があります。また、「出産・育児」による同僚の離職は40~69歳層で43.5%(20-39歳: 39.8%)と高めになっています。職場の雰囲気やメンタルヘルスは、世代を越えて共通して生じる離職リスクである可能性が考えられます。
個人的なライフイベントだけでなく、職場内の人間関係やメンタルヘルスといった環境面の問題が、多くの職場において「望まない離職」を誘発する要因となっている状況が示唆されます。
Q2-2 次の状況について「離職せずに同じ会社で働き続けられるよう会社の制度を整えてほしい」と思う人の割合 [単一回答/n=1030]

様々な不都合やライフイベントが生じた際の制度整備に対する期待度では、ほとんどの項目で7~8割と非常に高水準な要望が集まっています。個人の努力だけでは解決しにくい課題に対して、企業側が環境整備や支援制度を講じることへのニーズが非常に強いことが推察されます。
年代による着目点として、20~39歳層では「身体的な健康問題」(79.8%)や「職場の人間関係」(79.8%)、「介護」(77.1%)に対する制度要望が、40~69歳層よりも高めの数値を示しています。一方、40~69歳層では「ハラスメント」(81.9%)や「出産・育児」(76.1%)に対する制度整備を求める割合が若年層を上回っています。
一見すると当事者として直接関わりが少なさそうな項目であっても制度を望む声が多く、周囲や将来を見越して安心して長く働き続けられる制度環境づくりが強く望まれている状況が捉えられます。
Q3 離職防止策について
Q3 「非金銭的報酬」の強化は人材定着や離職防止に有効だと思いますか? [単一回答/n=1030]
給与以外の働きやすさや職場環境を指す「非金銭的報酬」の強化について、全体で85.2%が人材定着や離職防止に有効だと思う(「とてもそう思う」35.0%、「そう思う」50.2%)と回答しています。
年代別で見ると、20~39歳で87.0%、40~69歳で83.3%となっており、特に若い世代において肯定的な評価がやや高めです。給与等の金銭的条件はもちろんのこと、安心して働ける職場風土や柔軟な制度といった「非金銭的報酬」を整えることが、持続的な人材定着の施策として支持されていることが伺えます。
まとめ
本調査を通して、働き手が直面する離職の背景や求められる職場環境には、若年層(20~39歳)と中高年層(40~69歳)で関心や重視点に多様な違いが存在することが明らかになりました。 若年層は不満要素として「給与・ボーナス」などの条件面を挙げやすい一方で、同時に「非金銭的報酬」による職場環境整備への期待も非常に高い特徴が見られます。中高年層は「職場の人間関係」や「働き方の柔軟性」など、日々過ごす現場の快適さやバランスの取れた労働条件を重視して職場を選択する傾向が確認されました。しかしながら、「職場の人間関係」や「メンタルヘルス」といった問題は世代を超えて離職を引き起こす共通の要因となっており、多くの働く人々が「働き続けられるよう制度を整えてほしい」と考えていることがわかります。
企業が「望まない離職」を防ぎ、持続的な人材定着(リテンションマネジメント)を実現するためには、経営戦略と紐づいた人材戦略のもと、単一の施策にとどまらず、世代ごとのニーズや職場内のハイジーンファクター(課題や働きにくさ)を正確に把握し、制度設計や職場環境の整備といった適切な対策を繰り返していくことが求められていると言えるでしょう。
▼株式会社OKAN 企業概要
株式会社OKANは「働く人のライフスタイルを豊かにする」をミッションに、望まない離職を生まない組織づくりを支援する、リテンションマネジメントカンパニーです。
働く人を支援するサービスが溢れる社会を創造し、働く人と組織がハイジーンファクター(衛生要因)を理由に働きつづけることを諦めてしまうことがない「働きつづけられる」社会を実現することを目指しています。
そのために、組織の問題を可視化し、その解消を実践支援する意識調査・組織課題改善サービス「ハタラクカルテ」と、健康な従業員の創出を支援する置き型社食(R)︎サービス「オフィスおかん」を展開しています。
・会社名:株式会社OKAN
・代表者:代表取締役 沢木恵太(Keita Sawaki)
・住所:東京都豊島区西池袋2-41-8 IOBビル6階
・設立年月:2012年12月10日
・URL:https://okan.co.jp/
※「ハタラクカルテ」「オフィスおかん」「置き型社食」は株式会社OKANの登録商標です
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