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Delphiのブースには車がずらり、デモは車内で行う |
車のオーディオやカーナビシステムを提供するDelphiが今年のCESで発表したのは、「Streaming Entertainment」システムと名づけられたネット接続システムだ。WMC6300というアクセスポイントを車内に設置すれば6Mbpsのブロードバンドによる、リアルタイムストリーミングが可能になる。スタッフによると、自動車は非常に高速な移動体であるためWi-Fiの採用は不可能だが、軍事用のテクノロジーを応用したということだ。WMC6300 Wireless Modem CardをPCに差せば、車内で自分のPCを使ってストリーミングコンテンツをダウンロードすることもできる。
また車内の後部座席に同社の「Integrated Rear Seat Audio/Video」システムを備えれば、ビデオゲーム入力端子がついているので、ネットに接続してオンラインゲームを楽しむこともできる(もちろん後部座席の人だけだが)。この「Integrated Rear Seat Audio/Video」はフリップダウン式の7インチのカラー液晶ディスプレイで、ゲームのほかDVDの再生も可能だ。
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後部座席の「Integrated Rear Seat Audio/Video」 | 車の中でXbox Live |
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車がブロードバンドのアクセスポイントになる | ネットワークPCカード「WMC6300」 |
「Integrated Rear Seat Audio/Video」は、Jeepなど一部の自動車ですでに導入されているが、ストリーミングシステムはまだプロトタイプで2005年から2006年の間に製品化する予定だということだ。
サテライトラジオが熱い?自動車にも採用
もうひとつ気になるのは、「Integrated Satellite Radio System」だ。今回CESの会場のうちラスベガス・コンベンションセンターのNorthホールはほとんどが自動車関連とサテライトネットワーク関連の展示となっている。そのせいかどうかはわからないが、サテライトラジオ企業の勢いがいいように思う。Delphiが採用しているSiriusのサテライトラジオシステムは、100チャンネルでノンストップ・ノンカット・ノンコマーシャルの音楽放送を提供する。ラジオのMTVといったところだ。
Internet Radio
またトヨタがインターネット対応の車を発売したが、カーナビメーカーも負けてはいない。Delphiは「Internet Radio」システムを発表した。こちらはAM/FMチューナーだけでなく、CD、MP3、Webブラウジング、GPSによるナビゲーション、Bluetoothによるハンズフリーホンなど機能満載だ。音声認識システムも備えられ、メールのテキストから音声変換してくれる。ただ約8センチ四方のモニタはモノクロで見にくく、インタフェースには改良の余地がありそうだ。
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Delphiのインターネットラジオ |
Bluetoothによるハンズフリー通話システム
ほかにもDelphiでは、「Bluetooth Wireless Communication」を発表した。Bluetoothを使うため携帯電話をポケットに入れたままでも、車内のオーディオシステムとマイクを使ってハンズフリーで通話することができる。10メートル範囲内での機器間の通信を可能にするBluetoothは自動車のような空間での使用に都合がよい。
米国では州によっては車内での携帯電話の使用が禁止されているところがある。またそもそも通話しながらの運転は非常に危険なので、認識が高まりつつある米国市場ではこうしたハンズフリーの通話システムはビジネスとしての可能性が高い。
Delphiの「Bluetooth Wireless Communication」のポイントは音声コマンドによるダイヤルが可能だということだ。受信だけなら他社製品でもBluetoothのハンズフリー製品を提供しているが、ダイヤルとなると話は別だ。音声コマンドと「ボイス・タグ」と呼ばれるキーワードによるダイヤルをデモンストレーションしてもらったが、認識の性能は非常に高い。クライスラー車の2004年モデルにビルトインされる予定だ。
(山本玲)