松下電器産業のブースでは、Tナビに対応したSTBを数多く並べて強くアピールしていた。先日、CATV事業者と共同でTナビを用いた地域情報の提供サービスを発表しており、デジタルテレビだけではなくSTBからもTナビを普及させていく意欲が見えてくる。
しかし、STBに搭載されたTナビには不満が残る。Tナビはインターネットを用いてコンテンツを取得しており通信速度は十分なのだが、反応が非常に遅いのに気が付く。「CPUの処理速度が原因」(松下電器の担当者)としているものの「高速なCPUを搭載するとコストがかさむのが問題」だと明かした。
こんな多機能化したSTBだが、時折フリーズすることもあるようだ。そのため、パイオニアのブースでは来場者が「リセットボタンはどこのあるの?」と担当者に質問する場面もあった。
単なるチューナーの域を越え、通信機器にまで発展したSTBだが、これまでの家電に見られるような完成度には達していないようだ。
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(上)松下電器のSTB (下)パイオニアの次世代モデルの試作機。イーサネットやIEEE 1394ポートを搭載し今年中に登場する予定 |