「どうして買ってはいけないのか僕には分からない」 -TBS株取得で楽天の三木谷社長
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楽天が15.46%のTBS株を取得してから、TBSから楽天に「『買い増ししないで』との申し出があったが、『それは受け入れられない』と回答した」と代表取締役副社長執行役員の國重惇史氏が明らかにした。そのうえで、TBS株の取得は「市場性のあるものなので、交渉の進展には関係ない。(経営統合が)成就するなら、株の買い増しはTBSにとってもプラスになる」(三木谷氏)とし、正当な行為であると主張した。
さらに、iPodが音楽業界に影響を与えたことをあげて、「変化は起こったらものすごいスピードで進む。20年かかるなと思ったのは3年くらいで起こってしまうのが、デジタル革命のスピード感」(三木谷氏)と、同社においてもテレビとインターネットの融合を急速に進めたいという考えを示した。また、「1年や2年前は感じていなかったが、最近感じるようになってきた」とするように、長期計画として進めてきたのではなく、最近になり気がついたことであることも、この提案を早く進めたい理由の1つになるだろう。
しかし、「インターネット通販とテレビ通販の融合という小さなことではなく、大きなシフトが起こる」として、ネットとテレビの統合の具体的な事例は示されなかった。
このように三木谷氏は、最近になってネットとテレビの融合が急激に進むと強く感じ始めたものの、自社でテレビ局を立ち上げるわけにもいかず、TBSとの交渉をかなり焦っているようだ。最後に、「3年後には『三木谷が言っていたことは正しかったな』といわれるようになる」として、ネットとテレビの融合が進むことに間違いないと強い意志を示した。
《安達崇徳》
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