CPUだけではなくサーバ全体の省電力に取り組む -AMD副社長ケビン・ノックス氏
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
現在のサーバ製品の大きな問題点は性能比に対する消費電力の増大にあり、より消費電力が少なく、かつ性能の高いサーバの登場が望まれている。ケビン氏は、「データセンター全体の消費電力を考える時に重要になるのはプロセッサの消費電力だけでなく、サーバ全体の消費電力も考えることだ。特にメモリやチップセット周りのワット性能が増大しており、これらを合わせるとCPUと同等の電力を使うことになる」と指摘。これを解消する同社の取り組みとして「Opteronプロセッサは、メモリコントローラをCPU内部に搭載している。これによりCPU・メモリ間のデータ転送速度のボトルネックを解消するだけでなく、大幅にワット性能を上げることに成功した」といった例をあげた。
また同社では従来より、ノートPC用のCPUに「Power Nowテクノロジー」と呼ばれる低消費電力化技術を搭載している。クアッドコアOpteronでもこの省電力化技術を採用。「クワッドコアのOpteronを市場に投入するが、旧世代のシングルコアCPUとほぼ同じワット性能を持ちながら、4つのコアを内蔵することになる」とする。これにより「同じワット性能をもちながらパフォーマンスを上げていくことにより、サーバやデータセンター全体の消費電力を上げることなく、さらに高速化、高性能化がはかれる」とアピールする。
またケビン氏はサーバのバーチャル化に触れ、「Opternが搭載する『AMD Virtualization』技術によりサーバのバーチャル化がさらに進み、バーチャル化によるデータセンターの圧縮により、さらに効率のよい運営が可能となるだろう」とした。バーチャル化とワット性能こそが次世代サーバの求められる資質であり、そのためのソリューションとしてOpteronプロセッサを搭載したシステムのアドバンテージの大きさをアピールしプレゼンテーションを終了した。
《黒澤利男》
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