生協の白石さんならぬルータの白木さん——「白木印」とはどんな製品か? | RBB TODAY

生協の白石さんならぬルータの白木さん——「白木印」とはどんな製品か?

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実在の白木さん:25時プロジェクト:GFIビジネス株式会社 第一営業部 部長 白木世友氏
実在の白木さん:25時プロジェクト:GFIビジネス株式会社 第一営業部 部長 白木世友氏 全 3 枚
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■25時に思いつくアイデアを実現できる製品

 白木印「生」は、Linuxベースで動作するマイクロサーバ製品だ。価格は19,800円。USBでハードディスクやUSBメモリを外付けできて機能を拡張できる。初期段階で機能として提供されているものはブロードバンドルータだ。単純に価格と機能だけを見ると、市販されているブロードバンドルータよりは割高だ。しかし、Linuxで動作してUSBポートを持つこの製品は、USB接続でストレージを増設でき、クロスコンパイルで機能が拡張できる。事実上、OSがのっているマイクロサーバととらえると、PCに比べて明らかに安価で場所をとらない。

——25時プロジェクト:GFIビジネス株式会社 第一営業部 部長 白木世友氏(以下同) 25時が白木印のコンセプトでした。僕たちの世代は、学校から帰って、25時に深夜ラジオを聞きながら、いろいろアイデアを考えていた。白木印「生」は、そうしたインスピレーションを実現できる製品としてプロデュースした。——

 EthernetのHUBサイズで動くLinux BOXで、しかもUSBポートを持つ。25時にふと思いついたアイデアを実現するにはいいおもちゃだ。プロトタイプのソフトウェアを1週間ぐらい動かしていても場所をとらない自分だけのサーバだ。ふとしたアイデアを実現するにはいいマシンだ。

■黒でも白でもない灰色に使ってほしい...?

 白木印では、黒と白を意識している。「白木印のターゲットは、クロート(玄人=黒人)になりきれない、しかしシロート(素人=白人)よりは飛び抜けている。そんな黒と白の真ん中の灰色に属する灰人。そんな人に使ってほしいんです。」ちなみに、灰人は廃人 ではなくて、白木さんは灰人をグレートと呼ぶ。

 「クロートとシロートの間のグレートな層。実は僕のことです。白木印「生」のコンセプトに同意して25時プロジェクトに集まった、IOデータ機器、グローバルフレンドシップ、アドテックの方々は、ハードウェアやネットワークが得意な方々。」SEの世界が長い白木さんは、文化や考え方の違いを楽しみながら、白木印を完成にこぎつけた。


——ハードウェアも含めた製品開発ははじめてで、ちがう世界や考え方に気づいた。まさに、こんなグレートな僕がほしいものが白木印「生」。知識があるかどうかはどうでもいいんです。アイデアを思ったように実現できるもの。それが白木印のコンセプトで、白木印の上でできあがったさまざまなアイデアを社会にフィードバックしていくことが、25時プロジェクトのあるべき姿です。あなたのコンセプトを実現するために、なにものっていなくてひたすら可能性を秘めたもの。そんな意味合いを込めて、製品には「生」という名前をつけてみました。——

■ガンバレNIPPON!——いや、オリンピックじゃなくて

 グレートな人たちにむけたハードウェア。ぜひ使ってくださいとはいわれてもそのネタすら出てこないシロートや、そんなもんばかげてるさと鼻で笑うだけのクロートはまったくターゲット外というわけではない。


——PCでもなく、ルータでもない白木印は、みなさんの力でこんなことができたとか、あんなことができたと試してもらいながら育ててもらう必要があるのです。そこで、「組込みガンガレNIPPON」というコンテストも実施します。コンテストの内容は、白木印「生」がライフスタイルの中に含まれると会社が活性化したり、ユニークな利用シーンが実現できるという提案やプログラムを募集します。——


 こうなると、プログラムが組めないと参加ができないと思いがちだが、白木氏は続ける。


——日本の産業力活性化を実現するためのひとつの方法です。白木印「生」の上で動くプログラムであるとなおいいですが、全体の構成の中に、白木印「生」が含まれているようなものでもかまいません。斬新な考え方の元で、使い方を考えてほしいのです。——


 これまでも、マイクロアプライアンスの製品はいくつもあり、クロート受けしたものもあれば、一部のビジネス層に受け入れられたものもある。そんな流れの延長上に、白木印が存在する。


——コンテストというからには、応募作品の中から商品化するものも出てくるかもしれません。ぜひアイデアをまっています。——


 ちなみに、コンテストのインセンティブはこれから詳細をつめておって公開するという。商品次第ではやってみようかと思う方もいるのでは。


■ルータは体。やがて子供ができて手足が出てくる

——予定している今後の製品群のコンセプトからしても、白木印はマイクロサーバという側面にもあるし、アプライアンスとしての側面もあります。しかし、最後の姿は、白木印「生」を中心にして、手足がついたり、子供ができて各機能をまとめるようなものになる。——


 この意味、単体で使っても十分使えるが、自作PCのように、いろいろな機器をつなげて使うと、さらにネットワークが便利になるという発想だ。ターゲットは、グレートなユーザと中小企業や企業内の一部署のようなところ。「自らネットワークを管理している方々に使いたいと思われる製品構成になっていくそうだ。

 やがて手足が出るという製品コンセプトの元に出た第一弾が、割符のSDKだ。ハードウェアにソフトウェア開発のためのSDKというオプション構成だが、割符のSDKはグローバルフレンドシップが得意とする分野。


——個人情報保護や企業のコンプライアンスを含めた情報保護のためにも、驚くような発想で白木印「生」を使い、割符のSDKでソフトウェアを開発すると、とてつもないものができあがる。——

 白木氏はこう断言した。白木印の製品群がすべてSDKやソフトウェアというわけではないが、まずは第一弾としてSDKを出したという。


■ちょっとおたくなエンジニア指向の人は25時にプロジェクトに

 最後に、25時プロジェクトの姿勢を語ってくれた。


——広く万人に求められるようなものを作ろうとは思っていない。しかし、一部の層、ちょっとおたくなエンジニア指向の人に喜んで使ってもらえるようなものを出していきたい。白木印の製品群を使ったみなさんには、仕事の上で実現できたこととか、ビジネスとして展開できそうなことを25時プロジェクトに持ち込んできてくれるといい。——


 その製品のスタートが、マイクロサーバになるが、PCでもないこの製品。みなさんだったらどう使うだろうか。地球にやさしい省電力のサーバとしてなのか、割符SDKを使った、運命の人探しのようなエンタテイメントを実現するサイトなのか、使い方は我々に託されている。

《RBB TODAY》

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