【特集・WEBビジネス】少数精鋭のベンチャー企業がWebサイトを一新した理由
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デュアキシズ株式会社は、ソフトウェアのコンサルティング会社として2000年に設立したベンチャー企業である。通信システム等の開発を通じて2005年頃よりセキュリティ関連の専用アプライアンスの開発設計に注力するようになると、ITX株式会社からの資本参加により事業展開を一気に加速、今春の新製品投入に伴って社内に営業部隊を設置し、本格的な拡販体制を開始した。
●導入経緯
デュアキシズのパケット内検索装置「UNSAPSシリーズ」は、処理を完全ハードウェア化(CPU/OSレス化)しており、従来の装置とは特長や適用例が異なる。そのためWebは重要な営業ツールとなるべきであったが、Webサイトの更新が事業の変化にうまく対応できなかったため、サイト自体がわかりにくい内容になってしまっていた。しかもサイトの内容以前に、検索エンジンで社名を入力してもホームページがなかなかヒットせず、インターネット上で埋もれてしまっていたのだ。
営業本部 シニアマネージャーの吉村氏は「我々のようなベンチャー企業の営業活動は、まず“何をやっている会社か”を広く知ってもらうことが重要です。この点において、Webサイトは会社の顔とも言える役割を持ちます。まだまだ企画専門スタッフを抱える余裕のない我々にとっては、弊社の事業や製品を十分に理解し、Webサイトにかかわる専門知識が豊富で信頼できるアウトソーシング先を見つけることが先決でした」と語る。
営業本部では同時に、「UNSAPSシリーズ」のフィルタリング処理に必要となる有害なURLやジャンクメール、P2Pノードなどのデータベース提供とその更新を、自社のサービスとして新たに追加したいと考えていたのだ。そのため、セキュアなネットワークを低コストで実現できる接続サービスの選定も急務となっていた。
●システム概要
デュアキシズの要件をすべて満たしたのが、フュージョン・ネットワークサービスが提供するISPサービス「FUSION GOL(フュージョン ジーオーエル)」であった。FUSION GOLの「ウェブホスティングパッケージサービス」には「ベーシック」「ビジネス」「エグゼクティブ」の3つのプランが用意されており、自社のビジネスと予算に合わせて選ぶことができる。フュージョン・ネットワークサービスはデュアキシズに対して、専用SSL証明書の利用が可能なエグゼクティブプランを提案した。
さらにコンテンツ制作のための「ホームページサポート」では、提案からデザイン、システム開発まで、要望に合わせて依頼できる「カスタムプラン」がデュアキシズの情報発信スタイルには最適と判断、また「Webサイト年間更新契約(1年間)」と「SEO 1年契約」を付加することでデュアキシズのビジネスをサポートする体制を固めた。データベース更新で利用する接続サービスには、デュアキシズのデータセンターとユーザー企業に設置された「UNSAPSシリーズ」をセキュアに接続できる「GOLマネージドVPN」が検討された。「GOLマネージドVPN」の「Secure」「Secure Flex」「Internet」各プランのうち、インターネットを経由しない閉域網であること、VPN網・VPN機器・NTT回線の導入から調整/保守までがワンストップ提供で24時間365日の保守体制が敷かれること、そしてパッケージ化されて低価格であったことから「Secure」が採用された。
●導入効果
SEOは、開始から1カ月半で効果が現れてきた。「キーワードを絞れば大手検索エンジンで上位ヒットするようになるのが目に見えてわかりました。我々は、営業部自らが1カ月分のデータを効果測定ツールを使って分析し、SEOチューニングツールを使って最適化しています。チューニングといっても、管理画面自体が専門的な知識を必要としないつくりになっていますから、煩雑な設定に悩んだり時間がかかったりといったことはありません」(中村氏)
Webサイトのページビューも増加し、Webサイトを見た企業からの問い合わせ件数も増えた。またリニューアル後のWebサイトは、以前は技術先行のコンテンツだったが、これまで顧客から得た情報を盛り込むと同時に、構成図を使って適用例をグラフィカルに紹介することで製品に対する理解も深めてもらうことを狙いとし、営業ツールとしての付加価値を高めた。
「GOLマネージドVPN Secure」を使ったデータベース更新サービスも、順調に利用が伸びているとのことだ。「我々の製品は、SIer様を通じてキャリア様や法人の皆様のネットワークに導入されます。以前は“デュアキシズはハードウェアだけ”と言われ、データベースサプライヤーとユーザー間の取次ぎをSIer様にお願いするしかありませんでしたが、GOLマネージドVPN Secureによって装置とデータベースのセット提供が実現し、SIer様にも“お客様に提案しやすくなった”と好評です」(吉村氏)
●今後の展開
先ごろ発表された総務省の「ネットワークの中立性に関する懇談会」最終報告書によると、ネット渋滞緩和を目的とし、特定の利用者が回線の大半を占有した場合に通信事業者による一時的な制限を容認することが検討されている。ギガビットクラスのネットワークでトラフィック制御処理が可能な新製品「UNSAPS/TC」は、まさにこれからの通信事業者に求められる機能を備えたアプライアンスだ。今後の展開について、吉村氏は次のように語る。「UNSAPSシリーズはFPGA(Field Programmable Gate Array)回路を使っていますので、プログラムを書き換えることで他の用途として使うことができます。今後はセキュリティ関連製品のみならず、UNSAPS/TCをはじめとし、IPv4/IPv6コンバータなど、お客様のニーズによって様々な展開を考えています」
こうした製品ラインナップの充実や、各種イベントへの出展などの積極的な営業展開により、Webサイトからの正確かつ迅速な情報発信がますます重要となってくる。
《RBB TODAY》
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