総務大臣が日本通信とNTTドコモの3G MVNOについて裁定—ー両社のコメント | RBB TODAY

総務大臣が日本通信とNTTドコモの3G MVNOについて裁定—ー両社のコメント

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 30日、総務大臣は、7月9日に日本通信から出されていた申請に基づき、同社とNTTドコモの相互接続に関する裁定を下した。

 申し立ては、日本通信が、3G携帯電話によるデータ通信サービスを行うためNTTドコモに対してMVNO方式による3Gネットワークへの接続を申し入れていたが、協議が不調に終わり、7月9日の裁定申請になったものだ。申請では、以下の5点についての裁定を求めていた。

1:MVNO(日本通信側)がサービス内容を決定できること
2:MVNOがサービス料金を決定できること
3:(ドコモへの)接続料金がエンドエンド料金として提供されること
4:(ドコモへの)接続料金は帯域幅課金とすること
5:接続に必要な(ドコモ側の)開発費用・期間が合理的な水準であること

 裁定では、これらのうち、2、3、4についてほぼ日本通信側の主張が認められた。つまり、日本通信が3Gのデータ通信サービスを行う場合、エンドユーザーに対する料金は日本通信が決定でき、その料金にドコモへの接続料を含んだ形で設定できる。サービス分とネットワーク接続分を分離した加算方式にしないということだ。そのネットワーク接続料金も帯域幅課金となるので、パケット定額などの方式がとりやすくなる。1と5については明確な裁定をしていない。サービス内容は、それによって生じるトラフィックしだいで、既存の3Gユーザーに影響がでる可能性があるので、それに配慮した形だ。5番めの項目については、日本通信の解釈は、ドコモ側から料金水準などの具体的な提示がなかった(そこまで協議が進んでいなかった)ため、裁定できなかったためとしている。

 日本通信としては、この裁定によって自社の主張の大筋が認められ、主張が間違っていなかったことが確認されたとしている。今後は、迅速かつ建設的な協議の進展が見込めるものと期待していると結んだ。具体的なサービス開始などは、これから具体的な協議に入るので、まだ確定できないとのことだ。

 これに対してNTTドコモ広報は、「裁定の詳細を確認中ではあるが、エンドエンド料金と帯域幅課金が認められたことは、当社の主張が受け入れられず残念に思う。ただし、輻輳による既存サービス品質への影響への配慮がなされたことは評価したい。今後は、誠意をもって協議にあたっていきたい。」とのコメントを寄せてくれた。

《中尾真二》

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