【CEATEC JAPAN 2008 Vol.7】「LTE」で携帯電話はどう変わる?——NTTドコモ辻村副社長 | RBB TODAY

【CEATEC JAPAN 2008 Vol.7】「LTE」で携帯電話はどう変わる?——NTTドコモ辻村副社長

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 携帯電話は、「LTE」(3.9G)で光ファイバー並みの通信速度となる。この高速通信で携帯電話はどう変わるのだろうか。CEATEC JAPAN 2008のキーノートスピーチ「ケータイの今とこれから」にて、NTTドコモ代表取締役副社長の辻村清行氏が1つの方向性を示した。
 携帯電話は、「LTE」(3.9G)で光ファイバー並みの通信速度となる。この高速通信で携帯電話はどう変わるのだろうか。CEATEC JAPAN 2008のキーノートスピーチ「ケータイの今とこれから」にて、NTTドコモ代表取締役副社長の辻村清行氏が1つの方向性を示した。 全 6 枚
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 携帯電話は、「LTE」(3.9G)で光ファイバー並みの通信速度となる。この高速通信で携帯電話はどう変わるのだろうか。CEATEC JAPAN 2008のキーノートスピーチ「ケータイの今とこれから」にて、NTTドコモ代表取締役副社長の辻村清行氏が1つの方向性を示した。

 同氏は、携帯電話の今後の方向性として「ブロードバンド化」「リアルとサーバの融合」「グローバル化」の3点をあげた。

 中でも注意すべきは、ブロードバンド化だ。固定通信と移動通信の高速化を比較すると「移動通信は、固定通信よりも5年くらい遅れている。2001年の時点では、固定通信と移動通信は10倍くらいの差がある」となる。「移動通信のブロードバンド化は固定通信を考えていけばいい。そうすると、FTTHの開始から5年くらい遅れてLTEが始まる」とする。

 実際にドコモは2010年度から2011年度をめどにLTEを開始する計画だ。LTEは「最大で100Mbps。実測では数十MbpsくらいでFTTHと同じくらいの速度」というほど。これまで携帯電話における通信速度の高速化がもたらしてきたのは、大容量コンテンツの配信だった。「9,600bpsから始まったiモードでは画像がモノクロ、28.8kbpsに高速化するとFlashの採用や画像のカラー化、3Gで384kbpsになると動画が見られるようになった」という進化をたどっていった。しかし、LTEでは「動画が1つのコンテンツ」としながらも、「端末とサーバを結ぶパイプが太くなり遅延も小さくなる」として、携帯電話のシンクライアント化というべき考えを示した。

 「これまで携帯電話のメモリーに貯めていたり、計算を行っていたりしたかなりの部分をサーバ側で処理をするようになる。携帯端末は通信機能をチューニングし、シンクライアント化する」というのだ。たとえば電話帳。「現在は携帯電話で保存をしている電話帳だがサーバに預けるようになる。落としたときのセキュリティや自動的に情報を付加できるようになる」との考えもあるとした。

 LTEに続く4Gだが、しばらく先になりそう。「3Gと4Gは、周波数も方式も大きく違う。大きな設備投資が必要で2015年以降の展開となる。しばらくは3Gワールドで展開する」との見通しを語った。

《安達崇徳》

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