シスコ他、12社による「Data Center 3.0」仮想化環境の相互接続検証トライアル | RBB TODAY

シスコ他、12社による「Data Center 3.0」仮想化環境の相互接続検証トライアル

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シスコシステムズ 社長兼最高経営責任者 エザード・オーバービーク氏
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 シスコシステムズ(以下、シスコ)は、9日、ストレージベンダーやサーバベンダーらと仮想化環境のデータセンターを共同構築し、相互接続検証トライアルを実施したことと発表した。

 検証トライアルが行われた仮想化環境は、サーバネットワークやストレージネットワークをイーサネット上で1つのネットワークに統合するシスコの「ユニファイドファブリック」により構成。シスコでは、ユニファイドファブリック製品であるデータセンター向けスイッチ「Cisco Nexus 7000」を今年1月に、「Cisco Nexus 5000」を4月に、さらに業界初となるVMwareインフラ向けスイッチ「Cisco Nexus 1000V」を9月に発表するなど、仮想化による同社の次世代データセンター構想「Data Center 3.0」に向けた製品拡充を進めている。

 記者発表会で登壇したシスコシステムズ 社長兼最高経営責任者のエザード・オーバービーク氏は、ユニファイドファブリックのメリットを、「I/O、ファイバチャネル、イーサネット、高性能コンピュータを1つのインタフェースに集約できる。これにより、データセンターのCPUやサーバ、ストレージ能力を有効活用でき、リソースの投資を保護できるとともに、データセンターのグリーン化にも貢献できる」と説明。こうしたメリットを実現するCisco NexusファミリとFCoE(Fibre Channel over Ethernet)が仮想化環境下で相互接続検証トライアルを完了し、機能的に顧客へすぐにでも提供できる段階にあることが示された。

 トライアルには、EMCジャパン、CTC、インテル、Emulex、デル、ネットアップ、ネットワンシステムズ、NEC、日本HP、富士通、ヴイエムウェア、Q-Logicの12社が参加。今後各社で認定取得を行われ、年内にはFCoE製品の投入が開始される予定だという。

 参加ベンダーを代表して登壇したヴイエムウェア 代表取締役社長の三木泰雄氏は、「仮想化によるシステムを構築している顧客は今、ネットワークとの連携に興味を持っている」と紹介。また「これからの仮想化されたより効率のよいデータセンターの構築には、サーバやストレージだけではなく、ネットワークを含め、これら3つの技術の融合が非常に大事である」とし、データセンターの仮想化を加速化していくために、仮想化のトレーニングや資格認定も含めてシスコと協業していくことが強調された。

 シスコでは、今回の検証トライアルをもとに、東京本社内の検証用ラボ「CPOC」にユニファイドファブリックによる仮想化のデモ環境をすでに整備している。サーバ側はFCoEを使ってCisco Nexus 5020と接続し、ストレージ側はマルチレイヤSANスイッチ「Cisco MDS 9222i」がサポートする。また仮想化にはVMware ESXと仮想マシンアクセススイッチ「Cisco Nexus 1000V」が使われている。CPOCでは、簡素化されたケーブリングや、既存環境からFCoE環境に仮想マシンを移動しても従来のSAN管理ソフトから管理できる様子などを実際に体験することができる。

《柏木由美子》

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