スマートフォンは5人に1人が所有、「iPhone」がトップを走るもドコモが猛追 〜 カカクコム調べ
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20歳以上の価格.comID登録ユーザーを対象に、8月20日〜25日の期間、アンケート調査を行ったもの。アンケート回答者数は6,149人(男88.4%:女11.6%)。それによると、約5人に1人が何らかのスマートフォンを所有している結果となった。なお、スマートフォンのみを所有する人と、スマートフォンと一般的な携帯電話を両方所有する人の割合はほぼ半々。性別で見ると、男性の所有率が圧倒的に高かった。これは、スマートフォンでは使えないサービスや機能(iモードなどの携帯専用サービス、デコレーションメールなど)があるため、女性のほうが買い替えに対し抵抗があるなどの理由が考えられる。
スマートフォン所有者にキャリアと機種名を聞いたところ、ソフトバンクが圧倒的に多く全体の6割以上を占めた。機種別の所有率を見てもわかるように、この数字のほとんどを占めるのは、アップルの「iPhone 3G/GS」であり、この2機種のみでスマートフォン全体の55%を占めている。今年6月に発売されたばかりの「iPhone 3GS」の所有率は25.0%で、前モデル「iPhone 3G」の所有率が30.0%であることを考えると、ここ数か月でかなり急激に「iPhone 3GS」の所有率が高まっていることがわかる。ソフトバンクに次いでシェアが高いのは、以前からスマートフォン製品を多く発売してきたウィルコムだが、NTTドコモは昨年の秋に参入したにもかかわらず、この1年間でウィルコムに迫る14.8%ものシェアを獲得している。機種別所有率で見ると、個別のシェアは小さいものの、ドコモ勢のスマートフォンの総数となると、それなりのインパクトとなっていることがわかる。なお、スマートフォンの分野では出遅れた感のあるauに関しては、そのシェアはわずか0.5%とふるわない結果になった。
スマートフォン購入の理由を聞いたところ、もっとも多かった回答は「PC用のWebサイトを閲覧したかった」(66.7%)で、多くのユーザーはスマートフォンにPCと同様のインターネット環境を求めて購入したことがわかる。次いで「豊富なアプリケーションを利用したかった」(59.6%)、「タッチスクリーンを使いたかった」(47.4%)、「大きな液晶画面を利用したかった」(45.2%)、「音楽プレイヤー機能を使いたかった」(43.8%)となっているが、これらは主に「iPhone 3G/GS」の機能であり、ほぼ「iPhone 3G/GS」の購入理由として考えていいだろう。なお、「電子メールを利用したかった」という回答は40.1%と、スマートフォン先進国のアメリカの状況と比べると、メール端末としてのニーズはさほど高くないことがわかる。全体的には、「大きな液晶画面で、PCと同様のインターネットが使える」端末としてスマートフォンを購入するケースが多いようだ。不満点としては、機種を問わず「バッテリー」をあげる声が大きかった。その他、「動作が遅い」「OSが不安定」「おサイフケータイなどの機能が使えない」「音声通話の品質が悪い」といった点が、不満点としてあげられた。なお、機能面ではないが、「料金(パケット料金)が高い」といった不満も多く見られた。しかし、全般的には、不満点よりも満足な点をあげるユーザーのほうが多く、スマートフォンを使っているユーザーの満足度は総じて高いようだ。
スマートフォンを所有していない回答者に、今後購入する意志があるかどうかを聞いたところ、結果としては、「具体的な予定はないが今後購入したい」という回答がもっとも多く、全体の44.1%を占めた。次いで、「購入したいと思わない」が38.6%と続くが、「購入する予定がある」の5.7%を含めると、スマートフォンを購入したいと考えている人の数は約半数にのぼり、現在スマートフォンを所有していない人の多くはスマートフォンに対してかなりの興味を抱いていることがわかった。
全体的にスマートフォンに対する期待や注目は非常に高く、実際に購入したユーザーの満足度も総じて高い傾向にあることが明らかとなった。ただし、一般の携帯電話に搭載される「おサイフケータイ」などの便利な機能が利用できないという理由で、約半数のユーザーが「買い替え」ではなく「買い増し」を行っているなど、現在の携帯電話がすべてスマートフォンに置き換わることは、少なくともないだろうと、調査報告は結論づけている。
《冨岡晶》
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