DNP、ワンタイムパスワードを表示できるキャッシュカードを開発
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OTPとは、インターネットバンキングなど携帯端末やパソコンなどから取引する際のログイン認証に利用されるパスワードで、利用のたびに一回ずつ発行される“使いきりパスワード”となる。通常のパスワードは、盗み見や盗用などが行われた場合、変更されるまでの長い時間、危険にさらされることとなる。それに比べてOTPは、1分程度の短い時間でどんどん変更されるため、高い防止効果を持っている。しかしその一方で、パスワードを算出・表示するための専用機器が必要となるなど、利便性は必ずしも高くなかった。また、金融機関にとっても、OTPを生成する機器やカードなどの費用負担が大きかった。
今回DNPは、OTPの生成および表示機器をキャッシュカードに組み込み、ATMでも利用可能な高い耐久性を併せ持つ金融機関向けキャッシュカードを開発した。ICチップや磁気ストライプ部との重なりをなくした小型のOTPの生成および表示機器を開発したことで、キャッシュカードの券面上にOTPを表示することを可能とした。またキャッシュカードがATM内部で搬送される際の「曲げ」や「ねじれ」への強度を保持し、関連する試験規格(JIS X 6305シリーズおよびISO/IEC 10373シリーズ)に準拠した耐久性を有しているという。
大きさはカードサイズ(85.6×54.0×厚さ0.76mm)で表示文字数は数字6桁から8桁。アルゴリズムはOATH準拠(イベント型、ボタンを押すたびにパスワードを表示)となる。目標価格は10万枚の場合、磁気カードタイプで1枚約1,000円(税抜き)、接触ICカードタイプの場合、上記価格に+200円程度とのこと。今後DNPは、銀行や保険会社、インターネット証券会社などの金融機関に向けて積極的に販促するとともに、オンラインゲーム分野など新たな市場の開拓に取り組み、2012年度までに5億円の売上を目指す。
《冨岡晶》
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