NEC、次世代技術OpenFlowによる広域映像伝送に成功 〜 札幌から沖縄まで5拠点を繋ぐ
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この実験は情報通信研究機構(NICT)と共同で、世界で初めて、OpenFlowを用いた実用的な広域ネットワーク上での映像伝送を行ったもの。NICTの研究開発用ネットワーク「JGN2plus」上に、OpenFlowを用いてNECが試作したプログラマブルフロー・スイッチを配置し、ハイビジョン品質のIP映像を伝送した。構築した試験用の通信網に、本スイッチを全国5拠点(札幌、東京、大阪、福岡、沖縄)、計17台設置し、複数の放送局と協力して、さっぽろ雪まつりのライブ映像および沖縄プロ野球キャンプの映像伝送を行った。また、1対1の拠点間伝送に加え、複数拠点への同時伝送や、複数経路を用いた高信頼な伝送にも成功したとのこと。
「OpenFlow」は、制御サーバのミドルウェアにさまざまなネットワーク制御機能を自由に実装し、ネットワーク上にあるスイッチの設定を集中して行うことにより新しいネットワーク制御を実現できる技術。複数拠点への同時伝送(point-to-multipoint伝送)、複数経路を用いた高信頼な伝送(bi-casting/tri-casting伝送)などが特徴となっている。利用者ごとに仮想ネットワークを構築し、複数の実験を同時実施することもできる。本実験は、OpenFlowを用いて映像伝送制御向けのミドルウェアを開発し制御サーバに実装することで、映像伝送用ネットワークを実現したものとなっている。
具体的には2月4日に、札幌の北海道放送(HBC)から、大阪の毎日放送(MBS)へのライブ映像の伝送に成功。また6日には、札幌大通公園から北海道テレビ放送(HTB)本社へライブ映像と、札幌大通公園から大阪の朝日放送(ABC)へ映像の伝送に成功。札幌大通公園での映像は、韓国のTJB(大田放送)へJGN2plus上のOpenFlowネットワークと、KOREN上に慶南大学が独自に構築したOpenFlowネットワーク経由で伝送し、日韓のOpenFlowネットワーク連携を実施した。また2月13日から14日、沖縄名護マルチメディア館から大阪の毎日放送へ、プロ野球キャンプ映像の伝送に成功した。
《冨岡晶》
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