NECと日本HP、大学/研究機関向けHPC分野で協業を開始……高速科学技術計算インフラを提供
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NECが持つHPC分野でのシステムインテグレーション、およびアプリケーションの性能チューニングに関するノウハウと、日本HPが本日発表した「GPU(Graphics Processing Unit)コンピューティング」の利用に最適化したスケールアウト型サーバの新モデル「HP ProLiant SL390s Generation7」を組み合わせ、HPC向けGPUソリューションとして提供する。SL390s G7は、標準19インチラックのほか、物理的に独立した最大8台のノードを実装することが可能なスケールアウト型システムのための新筺体「HP ProLiant s6500シャーシ」に搭載可能な製品となっている。
現在、大学や官公庁の研究機関におけるHPC分野では、業界標準のサーバ上で画像処理専用プロセッサであるGPUを活用して、高い演算能力を実現する「GPUコンピューティング」に注目が集まっている。NECと日本HPは、「GPUコンピューティング」により世界最高レベルの理論最高性能2.4ペタフロップスを有する東京工業大学の次世代スーパーコンピュータシステム「TSUBAME2.0」の構築で連携している。HPは、このシステムに対してSL390s G7をサーバとして提供。一方NECは、ベクトル型スーパーコンピュータ事業で培ったアプリケーションチューニングのノウハウをGPUコンピューティングに応用し、全体のシステム構築を担当した。
今回両社の協業により提供されるソリューションは、この東京工業大学のシステム構築で得られたノウハウをもとに提供されるもの。両社は、実績に基づいたHPCソリューションの提供により、大学、研究機関分野でGPUを活用した高速なHPCインフラ構築を推進する。
今後NECはHPC向けGPUソリューションの拡販に向けて、コンサルティング、プログラムの移植、アプリケーションのチューニングなどのサービスメニューを用意するとともに、ユーザ向けの講習会を開催する。また、GPUの開発環境であるCUDAの技術者を大幅に増強する予定。なおNECはGPUコンピューティングソリューションメニューとして、CUDA化コンサルティング(35,000円~/1時間、コード分析100,000円~/1週間)、CUDA化支援、CUDAコード高速化、導入時トレーニングなどを提供する。
《冨岡晶》
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