ジャストシステム、「一太郎2011 創」発表…インターフェイス刷新のほか、USB環境、大辞林搭載など
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「一太郎2011 創」は、これまでの「一太郎」で蓄積した価値を大切にしながら、新生「一太郎」として日本語ワープロソフトの新たな価値を創生し、文章を創造するツールとして今後も進化を続けていく決意を込めて、名称に「創」を加えたとのこと。パッケージデザインにおいては、日本の伝統である「書を通じて、時代を創造する人になりたい」と制作活動を行う、書家・紫舟氏のカリグラフィーが採用されている。
システム面では、思考を中断せず、書くことに専念できるという観点から徹底的に見直した、新しいユーザーインターフェースを採用。また、様々なWebサービスや外部機器との連携機能を新搭載し、「一太郎」から文書作成に必要な情報の収集や発信が行えるようになっている。
まず、新しいユーザーインターフェイスでは、シンプルな画面で、直感的に操作できるよう、編集領域を中央に、両わきに文書作成を効率的に行うのに便利な「ツールパレット」「ジャンプパレット」が設置されている。「ツールパレット」には、編集によく使われる機能や便利な機能をまとめられており、目的の機能をすぐに見つけることができ、ツールパレット上だけで編集操作が行える。「ジャンプパレット」は、文書内の該当箇所にすぐに移動できる機能を集約。画面上部には、使用頻度の高い「開く」「保存」「印刷」などの基本機能を大きく分かりやすいアイコンにして配置した「ツールバー」、フェーズやモードに合わせて頻繁に使う設定のアイコンを切り替えて提示する「コマンドバー」を用意している。また、操作感に「心地よさ」「楽しさ」を付加するために、編集や画面切り替えの操作に対して、動きの意味を視覚化する効果を加えているとのこと。
また「一太郎」と様々なWebサービスや外部機器を連携させて、文書作成に必要な情報の収集や、情報発信を可能にする、一太郎ソーシャルプラグインシステム「ソプラ」が新搭載された。ツイートの表示や投稿に加え、ツイートを「一太郎」文書に取り込むこともできる「ソプラ Twitterツール」、デジタルメモ「ポメラ」で作成した文書をワンクリックで「一太郎」文書に取り込める「ソプラ ポメラツール」、一太郎を起動しなくても、検索したい語を直接入力して辞書引きができる「ソプラ 辞書引きツール」を同梱している。今後もWebサービスと連携するプラグインを順次ダウンロード提供していくとのことで、「ソプラ Flickrツール」を2011年4月、「ソプラ Evernoteツール」を2011年6月に提供する予定。
また、「一太郎2011 創」の上位版2種のパッケージ、「一太郎2011 創 プレミアム」「一太郎2011 創 スーパープレミアム」も同時発売される。
上位版の「一太郎2011 創 プレミアム」は、「一太郎2011 創」の機能に、音声読み上げソフト「詠太」、モリサワフォント「新ゴ for 一太郎」「リュウミン for 一太郎」、ATOK連携電子辞典「三省堂 スーパー大辞林・敬語のお辞典 for ATOK」など、日本語での文書を作成するのに最適なツールをとりそろえている。このほか、統合グラフィックソフト「花子2011」、メールソフト「Shuriken 2010[音声読み上げ対応版]」、「JUST PDF[作成・編集]」も同梱される。
「詠太」の音声合成技術は、電話応答システムや気象情報・案内放送の放送機器など様々な分野で実用化され、実績のある音声合成エンジン「VoiceText」(HOYAサービス)を採用。女性2人、男性1人の話者の音声を収録しているので、用途に合わせて話者を選べる。ほかの作業を行いながら報告書を聞いたり、聞くことで不自然な表現や分かりにくい言い回しに気づくことができるとのこと。搭載される電子辞典「大辞林」(三省堂)は、書籍版に新語を増補して約26万語を収録し、入力・変換時にカラー写真、音声付きで言葉を調べたり、類語情報を参照したりできる。また、「ATOK」の連想変換辞書として新しく「敬語のお辞典」(三省堂)も収録し、場面別・意味別に分類された会話例から適切な敬語の表現を探すことができるようになった。さらに、詳しい語法解説で定評のある「ジーニアス英和/和英辞典」(大修館)も搭載している。「花子2011」は、設計や製図などの図面づくりに欠かせない様々な機能を強化しており、「JUST PDF2 [作成・編集]」は、PDFファイルの作成(PDF1.7対応)に加え、ページの追加・移動・削除、スタンプや付箋の挿入といった編集機能を搭載し、256 bit AES暗号化にも対応した。
最上位版の「一太郎2011 創 スーパープレミアム」は、「一太郎2011 創 プレミアム」の機能に加えて、USBメモリで自分の使い慣れたパソコン環境を持ち運んで、どこでも利用可能にするパーソナルポータブルガジェット「一太郎ポータブル with oreplug(オレプラグ)」を同梱。日本語表計算ソフト「三四郎2010」、プレゼンテーションソフト「Agree 2010」も搭載した。
「一太郎ポータブル with oreplug」は、使い慣れた自分の環境(アプリケーションやその設定情報)をUSBメモリで持ち運べる、新しいガジェットだ。USBメモリをパソコンに接続するだけで、ハードディスクへのインストールの必要なく、どのパソコンにおいても使い慣れた環境を利用可能にする。作成した文書もUSBメモリ内に保存されるので、一緒に持ち運ぶことができる。また、パソコンにセットアップされた「一太郎」で作成した文書も「一太郎ポータブル with oreplug」で編集できる。また「一太郎ポータブル with oreplug」専用のプログラムとして「一太郎 Portable」「ATOK oreplug Limited」「Shuriken Portable」と、テキストメモを書いてストック・整理ができるメモエディター「Ore Note(オレ ノート)」を搭載している。加えて、ブラウザとして「Firefox Portable」も収録し、自分のパソコン以外の環境で作業する場合でも必要十分なアプリケーションを搭載している。なお、「ATOK oreplug Limited」は、「一太郎ポータブル with oreplug」収録のアプリケーションのみで利用可能。USBメモリに格納しているアプリケーションの設定情報や作成文書のデータは暗号化されるので、紛失した場合にも情報漏えいを防止できる。また、アプリケーションの設定情報や作成文書のデータは、パソコンのハードディスクか、オンラインバックアップサービス「iDisk Backup」を使ってインターネット上に簡単にバックアップできる。
希望小売価格は「一太郎2011 創」通常版が21,000円(税込)、バージョンアップ版が8,400円(税込)、「一太郎2011 創 プレミアム」通常版が26,250円(税込)、バージョンアップ版が15,750円(税込)、「一太郎2011 創 スーパープレミアム」通常版が34,650円(税込)、バージョンアップ版が24,150円(税込)など。
《池本淳》
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