トレンドマイクロ、偽セキュリティソフト「System Tool」を詳細分析
エンタープライズ
セキュリティ
注目記事
-
【デスクツアー】真似したい自宅デスク環境一挙公開!
-
警察庁、H22年検挙状況・コミュニティサイトでの被害児童低年齢化が顕著に
-
2014年FIFAワールドカップは、すでに詐欺まみれ!?…メッセージラボ、サイバー犯罪を確認

まず2011年2月は、偽セキュリティソフトの感染被害が数多く寄せられたことが特徴だったとのこと。とくに偽セキュリティソフト「System Tool」は、2月下旬までに数十件の被害報告・問い合わせが同社にあったという。もともとこのソフトの存在自体は、2010年末よりネット上で流布されていたが、実被害としての報告数は限定的だった。
まずこの時期に報告が集中した偽セキュリティソフト型不正プログラム「TROJ_FAKEAV.SM1A」は“Adobe Flash Player_10.2.exe”という名前のファイルとして配布され、インストールすると、壁紙に警告画面を表示するとともに偽の警告画面、さらに「System Tool」が起動し、PC内の検索を始める。そして、多数の不正プログラムに感染したと表示し、駆除するためには購入・登録が必要であるとして購入画面を表示。「1年版は59.95ドル」など、もっともらしい価格設定とともにクレジットカード番号や住所の記入を求めてくる。購入しないままでいると、他のアプリケーションを起動させないという妨害行為まで行ってくる。
同社のラボによる調査では、被害報告が続出したのと同時期に、日本からの閲覧も多い、ある海外Webサイトが改ざんされていたことを確認しているという。そのサイトが原因でこの偽セキュリティソフトが拡散されたかどうかはあきらかになっていないが、複数の不正プログラムが攻撃に用いられていたことは確認したとしている。
なお「ガンブラー」攻撃や昨年9月の広告配信システムの改ざん攻撃で利用された偽セキュリティソフト「Security Tool」と今回の「System Tool」では、製品のデザインがほぼ同じ、左上の製品名の付近に「protect your pc」と記載されている、 メニュー表示がほぼ同じ内容で、同じ順番といった共通点が多数あるとのこと。「System Tool」は今のところ英語・ドイツ語・スペイン語の3言語にしか対応していないが、日本語などに対応するものが登場してくることが予測されている。
《冨岡晶》
特集
この記事の写真
/
関連リンク
関連ニュース
-
警察庁、H22年検挙状況・コミュニティサイトでの被害児童低年齢化が顕著に
ブロードバンド -
2014年FIFAワールドカップは、すでに詐欺まみれ!?…メッセージラボ、サイバー犯罪を確認
エンタープライズ -
マカフィー、年末年始を控えて注意喚起……「2011年、12のオンライン詐欺」を発表
エンタープライズ -
ネットワーク利用犯罪が激増、著作権法違反が3倍に……警察庁調べ
エンタープライズ -
ネットの個人情報流出で「偽造文書ビジネス」が進化……マカフィー、最新事例を紹介
エンタープライズ -
「2010FIFAワールドカップ」関連で、サイバー詐欺が蔓延中 ~ マカフィーが注意喚起
エンタープライズ -
CAPTCHA認証回避で、約3000万ドルもの利益を上げる犯罪者たち ~ マカフィーによる事例報告
エンタープライズ -
2009年のサイバー犯罪は過去最多に——警察庁
ブロードバンド