KDDI、ロシア企業とネットワーク容量拡張などで合意……日本-欧州間伝送路を強化
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RJCN(Russia-Japan Cable Network)とTEA(Transit-Europe-Asia)は、シームレスに接続されており、日本/アジア-欧州間を、インド洋経由や米国経由のルートと比較して最短ルートで結ぶものとなっている。今回、RJCNおよびTEAを640Gbpsまで容量拡張することで、日本/アジア-欧州間の接続手段としてのロシア横断ルートの位置付けを強化し、日本/アジア-米国間のバックアップルートとしての要望にも対応するのが狙い。また10Gbps波長を導入することで、長期リースまたは10年間のIRU(長期回線使用権)でも利用可能とする。
本容量拡張にともなうロステレコムおよびKDDIの投資額は、2011~2012年の2年間に約6,000万米ドルで、完成は2012年初めとなる予定。
KDDI理事 技術統括本部 技術開発本部長の渡辺文夫氏は、「このプロジェクトにより、KDDIの国際ネットワークおよびビジネス戦略プランに新しい1ページが開かれます。当社は、ロシア横断ケーブルにコスト競争力のある価格で低遅延かつ信頼性の高い10Gbps波長を手にすることで、10年先までの戦略を立てることができます。また、東日本大地震により多くの太平洋海底ケーブルおよびネットワークが影響を受けましたが、日本海に敷設されているRJCNケーブルは、運用を開始してから2年間、高品質サービスを提供しています。ロステレコムとともにロシア横断ルートのさらなる拡張を進め、より高度なネットワーク・ダイバーシティを目指します」とのコメントを寄せている。
《冨岡晶》
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