SBモバイル、LTEシステム実証実験の結果を公表…800MHz帯で約2倍、新送信技術では5倍の下り速度に
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今回の実験は、3GPP標準であるLTEに準拠したシステムを使用し、市街地や開放地などにおける電波伝搬特性や無線伝送特性を比較・評価するもの。まず、800MHz帯と2.1GHz帯の異なる周波数帯を同一エリアで用いた実証実験において、2.1GHz帯に比べ800MHz帯では、受信電力レベルは9dB、伝送速度(下り)は約1.5~2倍に向上した。
次に、「複数基地局協調制御方式(ECO-LTE)」を用いた実証実験では、セル境界において約2~3倍の大幅な伝送速度(下り)の向上を達成した。ECO-LTEは、集中設置したLTE対応基地局装置と光張り出し装置(Radio on Fiber)を用いたセルを構成し、隣接する基地局(セクタ)が協調制御して、片方の基地局から携帯電話への信号送信を停止することにより、電波干渉を受けやすいセル境界での無線伝送特性が改善する方式。ソフトバンクが開発したもので、基地局に制御ソフトウェアを追加するだけで実現可能な技術となっている。
さらに、隣接する基地局(セクタ)が協調し、両方の基地局から同時に携帯電話へ同一信号を送信する「複数基地局間協調送信技術」の基礎実験を併せて行い、セル境界において約3~5倍の伝送速度(下り)が向上することも確認した。この実験は、第4世代の携帯電話システムであるIMT-Advancedを視野に入れたものとのこと。
《冨岡晶》
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