富士通研、CPU間での大容量・高速通信を可能とする光インターコネクト用光源を開発
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近年のスパコンでは、超高速演算を実現するため、従来から利用されている銅配線による電気インターコネクト技術を超える、CPU間を光で接続する「光インターコネクト」の適用が検討されている。このようなCPU間の光インターコネクトには、CPUモジュールに搭載可能な光送受信器の小型化と大規模集積化を実現する、シリコンフォトニクス技術が適用される。
従来製品は、光送受信器に搭載される、光を放つ「シリコンフォトニクス光源」と、光源から発せられた光に情報を乗せる「光変調器」に温度変化が起こった場合、光源の発振波長と光変調器の動作波長にずれが生じるため、一致させるための温度制御が不可欠だった。今回、光源と光変調器に用いるリング共振器のサイズを共通化することで、CPUの発熱などによる温度変化に対する、光源の発振波長と光変調器の動作波長の動きを一致させることに成功し、従来技術では必要であった温度調整機構を不要とした。
この技術により、光送受信器の送信部において小型化および従来比2分の1の低消費電力化が可能となり、小型で低消費電力な光送受信器をCPUパッケージに搭載可能となる見込み。将来的には、エクサフロップス級スパコンやハイエンドサーバなどにおけるCPU間の光インターコネクトへ適用されるなど、超高速コンピュータの実現に貢献することが期待される。
《冨岡晶》
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