ドコモが21か月ぶり純増首位、auはMNPで3カ月連続1位[TCA・携帯電話契約数12月] | RBB TODAY

ドコモが21か月ぶり純増首位、auはMNPで3カ月連続1位[TCA・携帯電話契約数12月]

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2011年のナンバーポータビリティ利用実績推移
2011年のナンバーポータビリティ利用実績推移 全 6 枚
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 電気通信事業者協会(TCA)は11日、2011年12月末現在における携帯電話・PHSの事業者別契約数を発表した。

 それによれば、携帯電話の合計契約数は、イー・アクセスからの情報提供がなかったため減少となり、121,757,600件(対前月比減2.1%)となった。事業者別では、NTTドコモが純増429,900(前月111,600)で累計59,624,400件。auグループが純増294,300(前月148,100)で累計34,297,900件。ソフトバンクが純増377,300(前月312,000)で累計27,835,300件。2010年3月に1位になって以来、21か月ぶりにNTTドコモが1位に返り咲いた。

 PHSはウィルコムが純増47,600(前月増60,700)となり累計4,311,300件。BWA(Broadband Wireless Access)契約数は、UQコミュニケーションズが純増287,800(前月68,000)で1,688,800件となった。

 年末商戦の影響で、PHS以外はいずれも前月より大きく純増数を伸ばした。とくにNTTドコモは、400,000件を大きく超える大幅増。ドコモ広報部によると、「Xi(クロッシィ)の好調に加えて、「PS Vita」3G+WiFiモデルのデータ通信がプリペイド契約扱いで約200,000件と大きく貢献した」と説明する。

 KDDIは、純増は約300,000件にとどまったものの、ナンバーポータビリティ利用状況の差し引きでは55,400件の転入超過。これで10月から3ヶ月連続でMNPトップとなった。ソフトバンクが39,000件の転入超過、ドコモが94,000件の転出超過となっている状況をみると好調ぶりが伺える。KDDIの広報部は「純増数の扱いについては各キャリアでビジネスモデルの違いもあるが、当社としては実質のMNPの部分で数を拡大していきたい」と前置きした上で、「iPhone 4Sだけでなく、全部入りのARROWS Zも劣らず人気で、MEDIASや新色の出たINFOBARも数が出ている。冬春モデルは端末の個性がわかりやすく、お客様のニーズにあった端末を提供できていることがMNPの増加数にあらわれている」と分析している。

 ソフトバンクも好調だったが、連続首位記録は20か月でストップとなった。ソフトバンクモバイル広報部によると「iPhone 4Sの好調に加えて、AQUOS PHONE 102SHも人気。さらに「新アレ コレ ソレ キャンペーン」を初めとする積極的な販促企画が功を奏している」と分析。他社では苦戦気味のタブレット端末についても、このキャンペーンによりiPadが相当数出ているという。

 2011年の純増数の推移を見てみると各キャリア拮抗している印象だが、MNP数の推移ではキャリア間で明暗が出る。通年で好調だったソフトバンク、年初で苦戦していたものの年末にかけて盛り返し終盤3ヶ月でトップに躍り出たKDDI、そして伸び悩むドコモという構図だ。もっとも、純増数を見ても分かるようにドコモは新規顧客を着実に獲得しており、まったくの不調というわけではないが、純増・MNPの両面でソフトバンクを差しおいてトップをひた走るKDDIは、iPhoneだけに頼らない商品展開がその好調の要因だろう。

 WiMAXやLTEなど次世代高速通信の本格的な普及、そしてさらなる進化を遂げるスマートフォンなど2012年の純増数・MNP争いはさらに激化しそうだ。

《冨岡晶》

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