【2013年】主要IT企業の年頭所感 その2 | RBB TODAY

【2013年】主要IT企業の年頭所感 その2

エンタープライズ 企業
NTTドコモ加藤社長
NTTドコモ加藤社長 全 4 枚
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 「未だ世界的に景気が不透明な状況だが」(デル郡社長)、「これからの企業における課題は、成長のためのイノベーションであり、それにはITが欠かせない」(東芝ソリューション河井社長)、「課題大国日本の課題を、今年も解決しまくっていきましょう」(ヤフー宮坂社長)。

 IT企業各社の年頭所感を要約で紹介する(順不同)。ヤフー宮坂社長の所感は社内向け、その他は内外一般向けだ。


■株式会社NTTドコモ代表取締役社長加藤薫

 昨年はLTEが携帯各社で出揃うとともに、スマートフォンが本格普及期を迎えた。 新たな成長に向け「ドコモクラウド」への取組みを本格化させ、ネットワークに付加価値を与えるインテリジェントサービスも開始した。ストレージサービスにおいても、新たな取り組みを開始している。

 今年は、ネットワークの信頼性向上と基盤の高度化に、重点的に取り組む。そして「競争力強化」と「成長戦略の更なる加速」を図る。端末、ネットワーク、サービスの、トータルでの「競争力強化」に向け、スピード感の向上、選択と集中を図る。自前主義にとらわれない。「成長戦略の更なる加速」では、「金融・決済」「コマース」「メディア・コンテンツ」などを柱として、今後の核となるサービスを成長させる。例えば「健康」をキーワードに、ドコモヘルスケアのサービスを開始、「生活サービス」を提供していく。

■デル株式会社代表取締役社長郡信一郎

 昨年買収した合計8社のテクノロジーを活用し、ビッグデータ時代に向けたストレージ技術や、クラウド構築からサービス提供、セキュリティポータルの提供などに注力する。この中でも成長を見込んでいるのが、ストレージ技術「Fluid Dataアーキテクチャ」だ。ストレージ上でいかに安全かつ効率的にデータを活用していくかは、企業の課題になっている。個人消費者向け事業では、Windows 8の特長を活かしたモビリティ製品を拡充する。一方、BYODに対応し、法人・個人双方のニーズを満たす製品を提供する。

■ソフトバンクグループ代表孫正義

 昨年、イー・アクセスとの経営統合、そして米国のスプリント・ネクステル・コーポレーションの戦略的買収を発表した。今年は米国市場に第一歩を踏み出す重要な年となり、本格的なグローバル展開の初年度になる。新しい仲間と、経営理念「情報革命で人々を幸せに」を追求していきたい。

 近年、情報通信産業は世界中の人々のライフスタイルを大きく変えた。今やあらゆる産業の中でも、人々の生活に最も大きな影響を及ぼす産業の一つとなっている。今後もその傾向は強まるだろう。

■イー・アクセス株式会社代表取締役社長エリック・ガン

 本年は、引き続きパフォーマンスの高い通信ネットワークを核としたサービスの高度化を図っていく。LTE対応スマートフォンの発売をはじめ、最新鋭ネットワークのさらなる高速化にむけた準備を進めるす。高速で快適なモバイルブロードバンドの実力を発揮する新たなスマートフォンの可能性に挑戦する。

 日本独自の技術規格から、グローバルスタンダードに転換の進んだ日本のスマートフォン市場は、世界的に注目される魅力ある市場となった。内需の冷え込みが叫ばれる中で、情報通信市場をけん引する責任ある立場として、ビジネスやサービスを開発する。

■東芝ソリューション株式会社取締役社長河井信三

 東芝グループではスマートコミュニティというトータルなインテグレーションにおいて、課題解決への提案を行なってきた。東芝ソリューションは、スマートコミュニティ統合ソリューションやシステムソリューションを、ITプラットフォームやクラウド基盤と合わせて提供することにより、スマートコミュニティ実現に取り組む。

 本年は、東芝の強みのひとつであるメモリやハードディスクなどのデバイス製品と、東芝ソリューションの強みであるシステム技術により開発した、新たなストレージアレイ製品を市場投入する。

■ヤフー株式会社代表取締役社長宮坂学

 2013年は巳年だ。「脱皮しない蛇は死ぬ」。昨年この言葉を使ったら、あちこちで取り上げられた。これだけの規模の会社が「スマホ大陸を目指す」のは前例のないチャレンジだ。ワイルドにいこう。

 会社と社員で脱皮の方向性とリズムを合わせるために作ったのが「ヤフーバリュー」=「課題解決」「爆速」「フォーカス」「ワイルド」の4つのバリューだ。迷うたびに考える基準にしてください。「爆速」「フォーカス」「ワイルド」は、課題解決のやり方を示し、いちばん大事なのは「課題解決」だ。

 「脱皮」は、やり方や戦略の変更を意味するが、存在そのものの変更を意味しない。脱皮しても蛇は蛇。Yahoo! JAPANが課題解決のために存在している会社であることは、変わらない。

《高木啓》

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