【木暮祐一のモバイルウォッチ】第30回 ますます面白くなる音声エージェントサービス | RBB TODAY

【木暮祐一のモバイルウォッチ】第30回 ますます面白くなる音声エージェントサービス

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筆者個人の利用パターンでは、Siriのリマインダー機能が重宝している。「~をリマインド」と発声するとアラーム付きのリマインドを登録できる。
筆者個人の利用パターンでは、Siriのリマインダー機能が重宝している。「~をリマインド」と発声するとアラーム付きのリマインドを登録できる。 全 5 枚
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 筆者の注目しているスマートフォン向けサービスの一つがAppleの「Siri」に代表される音声エージェント系サービスである。スマートフォンに話しかけることで、まるでスマートフォンが秘書のごとく、端末機能を操作してくれたり、Webから情報を引き出してきて提示してくれる。Siriに対して、NTTドコモでは「しゃべってコンシェル」としてAndroidスマートフォン向けにサービスを提供しているし、KDDIも「おはなしアシスタント」というアプリを提供している。またYahoo! JAPANでも、Yahoo!のコンテンツを有効活用した「音声アシスト」というアプリをAndroid向けに提供する。

 これら音声エージェント系サービスは、わが国ではまだまだ利用が少ないように感じられる。わが国の場合、どうしても人前で声や音を出すことに抵抗を感じる方も多いようで、スマートフォンに話しかけるという行為がなかなか受入れられないのだろう。Siriもしゃべってコンシェルも、通話しているようにスマートフォンを耳に当てて発話できるような機能も搭載されているが、それでも利用を増やすところまでは結びついていなさそうだ。

 筆者もこれまで積極的に音声エージェントを利用するほうではなかったのだが、4月からそれまでの都心近郊での鉄道利用中心の生活環境から、地方都市でのマイカー移動中心の生活環境に変わったことで、改めて音声エージェントの便利さを痛感するようになってきた。

 筆者は、iPhoneとAndroidスマートフォンの両方を持ち歩き利用しているが、やはり「直ちに」音声エージェントを起動できるという点ではSiriに軍杯が上がる。Siriの場合、iPhoneがスリープ状態(ディスプレイが消灯していてロックされている状態)からでも、ホームボタンを長押しすることで、画面ロックを解除しなくても起動させることができる。この「ワンプッシュ」という即時性が格段に使いやすいのである。たとえばマイカーで移動中、信号待ちなどのちょっとしたタイミングなどでスマートフォンを操作するシチュエーションで音声エージェントは役立つ。こうしたシチュエーションでは画面を見ながらロックを解除しアイコンをタップするといった操作では手間がかかってしかたない。しかしSiriならブラインドタッチも可能なホームボタンを長押しすることで音声入力のスタンバイ状態になる。あとはiPhoneに話しかければよい。

 Siriやしゃべってコンシェルは他愛のない会話も成立する完成度の高い音声エージェントであるが、筆者の実際の利用シーンではリマインダーやメモの入力に使うことが多い。マイカー移動しながら「あ、あれをやっておくのを忘れてた!」「あれを買わなくては!」といった備忘録から、ちょっとしたアイデアがひらめいた際のメモなどで大いに役立ってくれる。そうしたときにSiriを起動し、音声で話しかけてメモをとるのである。

 iPhoneには「リマインダー」と呼ばれるアプリがプリインストールされているが、このリマインダーにSiriを通じて音声で備忘録を登録することができる。実際の使い方はこんな感じだ。

「チケット購入をリマインド」とSiriに話しかけると、リマインダーへの登録が始まる。Siriが「いつお知らせしましょうか?」と尋ねてくるので、たとえば「今夜9時」という具合に発話すれば、アラームを設定したリマインドが作成される。

 アラーム通知が不要な場合は「~を覚えて」と語尾につければ、アラームなしでリマインダーを設定することもできる。

「トイレットペーパーを覚えておいて」と発話すれば、リマインダーに「トイレットペーパー」が登録される。買い物リストや備忘録として大変重宝する。

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《RBB TODAY》

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