“キモカワキャラ”人気の理由が明らかに?……背景や好まれる理由を調査 | RBB TODAY

“キモカワキャラ”人気の理由が明らかに?……背景や好まれる理由を調査

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特定の好きな「ゆるキャラ」がいますか?
特定の好きな「ゆるキャラ」がいますか? 全 5 枚
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 トレンド総研は31日、以前から注目をされている「ゆるキャラ」と、ここ最近話題を集めている「キモカワキャラ」について調査した結果を発表した。また「ゆるキャラ論」著者でキャラクターに詳しい犬山秋彦氏にインタビューを行った。

 今回トレンド総研では、5月16日~20日の期間、全国の20代~30代の男女を対象に調査を実施。500名から回答を得た。それによると、「あなたはゆるキャラという言葉を知っている」という人は93.6%でかなり高く、また「ゆるキャラという言葉を聞いて思いあたるキャラクターがいる」と答えた人は86.2%で、それぞれの「ゆるキャラ」の知名度も非常に高いことが判明した。

 次に「あなたはゆるキャラが好きですか?」と聞いたところ61.0%の人が「好き」と回答。ただし男女間で好感度は大きく異なり、「好き」 と答えた男性は51.7%に対し、女性は69.1%と17.4ポイントの差があった。特定の好きな「ゆるキャラ」がいるかについて聞くと、43.2%の人がいると回答した。

 さらに、ゲームの世界や絵本の世界、さらにはゆるキャラのなかでも増えている「キモカワキャラ」について知っていますか?」と聞くと、57.2%の人が「知っている」と回答。特に30代の女性は69.6%と、7割近い人が知っていた。また「『 キモカワキャラ』という言葉をこの1年で聞くことが多くなったと思いますか?」 と聞くと、38.1%の人が「多くなった」と回答している。具体的に「キモカワキャラ」で思いあたるようなキャラクターがいるかどうか聞いたところ、24.0%と約4人に1人だった。高感度については、22.0%と約5人に1人以上が好きという結果になっている。理由としては、「なぜか無性に気になってしまうところ」(55.6%)、「 個性的なところ」(44.4%)、「自由奔放なところ」(41 . 3%)などが挙げられた。

 この結果について、キャラクターコンサルタントの犬山秋彦氏は、日本独特の生々しさや血なまぐささ、不気味さ、に関して美意識を持った概念「デロリ」を引き合いに出し、その背景を読み解いてくれた。「デロリ」とは、「麗子像」で著名な岸田劉生氏が提唱した概念だという。そして、この概念を引き継いだような作品が、水木しげる作品、特撮作品に登場するピグモン、伝染るんです、みかん星人、シーマン、モッコロとキリゾーといった具合に何年かの周期で繰り返しブームになっているとした。

 また「キモカワキャラ」がウケる背景に、ネット上で論争や話題が起きることがきっかけにあると指摘。 「キモカワキャラ」でもある、「せんとくん」や「にしこくん」「ふなっしー」の例をあげ、不人気だったキャラが、逆に注目を集めて、人気になっていったとした。犬山氏は、とくに共通の要素として、「一言でツッコむことができる」という点をあげている。

 「 キモカワキャラ」は、もともと日本人の美意識として受け入れられる土壌を持っていたことと、キャラクターの持つツッコミどころのある要素や、「キモカワキャラ」のデザインが共感性や親しみを持つことから受け入れられた、というのが、人気の理由のようだ。

  「ゆるキャラ」「キモカワキャラ」がニュースとなることも近年非常に多くなってきており、注目を集めるキャラクターも増えている。トレンド総研では、今注目・話題の「キモカワキャラ」として、サイバーエージェントのゆるいSNSサービス『きいてよ!ミルチョ』の黄色い生物「ミルチョ」。武蔵の国・国分寺跡から発掘された“あぶみ瓦”をモチーフとした妖精で、ゆるキャラグランプリ2011では全国3位にも入賞した 「にしこくん」。そして『おさわり探偵なめこ栽培キット』の「なめこ」などをあげている。

《冨岡晶》

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