ドコモ夏モデルスマホ「ツートップ」、GALAXY S4とXperia Aの標準搭載アプリを比較 | RBB TODAY

ドコモ夏モデルスマホ「ツートップ」、GALAXY S4とXperia Aの標準搭載アプリを比較

IT・デジタル スマートフォン
XPERIA A「Xperiaホーム」
XPERIA A「Xperiaホーム」 全 5 枚
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 Androidスマホには、さまざまなアプリが標準搭載されているが、端末メーカーが独自開発したアプリも多く搭載されている。そうした標準搭載されているメーカー独自アプリのほとんどは、あとからGoogle Playからダウンロードできないので、スマホ選びの重要な要素となっている。今回はNTTドコモがこの夏、「ツートップ」として力を入れているGALAXY S4(SC-04E)とXperia A(SO-04E)の2機種を取り上げ、それぞれが標準搭載しているメーカー独自のアプリを比較する。

■ホーム画面や基本アプリでも細かな個性あり

 NTTドコモ標準の「Palette UI」に加え、GALAXY S4は「TouchWiz標準ホーム」、Xperia Aは「Xperiaホーム」を搭載している。「TouchWiz標準ホーム」と「Xperiaホーム」は、横にページが並ぶ形式のオーソドックスなデザインで、メーカー独自の個性はあまり出ていない。しかしその分、わかりやすく使いやすくなっている。ほかのAndroidスマホを使ったことがあれば、ほぼ違和感なく使いこなせるはずだ。

 また、GALAXY S4は「TouchWiz標準ホーム」だけでなく、初心者向けの「TouchWizかんたんモード」というホームアプリも搭載している。「TouchWizかんたんモード」は、ホーム画面上のアイコンや文字のサイズが大きく表示され、ホーム画面も3ページだけのシンプルな構成になっている。設定メニューもシンプルな構成のものが用意されているので、初スマホの初心者ユーザーにも使いやすい。GALAXY S4は、5月にアメリカの消費者団体が発行している「Consumer Reports」によるテストで最高のスマートフォンとして評価されている。ハードウェア面でのスペックだけでなく、こうした使い勝手も要因となっているのかもしれない。

■アプローチの異なる複数アプリの同時表示

 Androidスマホでは、通常は1画面に1アプリしか表示できないが、GALAXY S4とXperia Aは、メーカー独自の拡張機能として、画面上に複数のアプリを同時に表示させる機能を搭載している。

 GALAXY S4は、画面を上下に分割し、2つのアプリを同時に表示させる「マルチウィンドウ」という機能を搭載している。それぞれのアプリの表示は、横幅はそのままで、画面の上下に表示される。ただし、すべてのアプリが「マルチウィンドウ」で利用できるわけではなく、利用できるのはブラウザやメールなど、一部の標準搭載アプリのみとなっている。といっても、ブラウザとメールが「マルチウィンドウ」に対応しているので、実用していて困ることはないだろう。

 Xperia Aは、ミニウィンドウで専用アプリを表示させる「スモールアプリ」という機能を搭載している。こちらは通常アプリ+専用アプリという組み合わせのみだが、通常アプリはどのアプリでもOK。「スモールアプリ」として使えるのは、専用の簡易アプリだけだが、Google Playからサードパーティ製の「スモールアプリ」を追加ダウンロードできるようになっている。「スモールアプリ」は表示は小さく、ブラウザなど普通のアプリがミニウィンドウで使えるわけでもないが、ディスプレイが約4.6インチとそれほど大きくないXperia Aでは、この形式の方が使いやすいとも言える。


■コンテンツ配信サービスにもメーカーの個性

 GALAXY S4もXperia Aも、メーカーが独自のコンテンツ配信サービスを提供していて、その専用アプリを標準搭載している。独自のコンテンツ配信サービスを提供しているスマートフォンメーカーは、それほど多くはないが、シェアの大きいサムスンとコンテンツに強いソニー、この2社が強みを活かしている部分でもある。それぞれのコンテンツ配信サービスについて比較してみよう。

 まずXperia Aは、「Music Unlimited」や「Video Unlimited」、「Reader」など、ソニーグループが運営しているコンテンツ配信サービスのアプリを標準搭載している。いずれのサービスもコンテンツ数が充実していて、とくに「Music Unlimited」は、月額980円で1500万曲が聞き放題になるという、ほかのサービスと比較しても充実したサービス内容となっている。

 しかし「Music Unlimited」と「Reader」は、GALAXY S4やほかのスマートフォンからも利用可能で、Xperiaだけの差別化要素にはなっていない。コンテンツ配信大手のソニーグループだけに、幅広いユーザーにサービスを提供しているというわけだ。「Video Unlimited」については、スマートフォンではXperiaしか利用できないが、PlayStationなどほかのソニー製品からも利用できるようになっている。

 このほかにもXperia Aは、ソニーのゲーム配信プラットフォーム「PlayStation Mobile」に対応し、PlayStation Storeからゲームアプリをダウンロードすることができる。ゲーム好きにとっては面白い機能だが、現状では「PlayStation Mobile」向けに配信されているゲームはまだ数が少なく、まだ「PlayStation Mobile」を目当てにXperia Aを選ぶほどではないかも知れない。ちなみに「PlayStation Mobile」は、ソニー製に限らず、シャープ製やHTC製の一部のAndroidスマホも対応している。

 一方のGALAXY S4は、「Samsung Hub」というサムスンのコンテンツ配信サービス用アプリを標準搭載している。こちらはサムスン製スマートフォン専用のサービスで、GALAXYシリーズ以外からは利用できない。Samsung Hubでは映画、電子書籍、ゲームアプリが配信されている。日本語の書籍はあまり充実していないが、ゲームについては、Google Playにはないゲームアプリも一部提供されていたりする。とくにGoogle Playでは日本向けに配信されていない正規版のテトリスが、Samsung Hubからダウンロードできるのは、ゲーム好きにとってはかなりの注目ポイントだ。

 現在、日本向けのSamsung Hubで音楽配信は行なわれていないが、サムスンではGALAXY S4、GALAXY S III、GALAXY Note IIのユーザーを対象に、先着100万名にアメリカのアーティストJay-Zの最新アルバム「Magna Carta Holy Grail」を発売前に先行して無料ダウンロードできるというキャンペーンを実施していて、日本からもダウンロード可能だ。

 このほかにもGALAXY S4には、「Samsung Apps」というサムスンのアプリ配信サービス用のアプリも標準搭載されていて、Google Playにはないアプリが一部で配信されている。


■メーカーの個性がでるオリジナルアプリ

 GALAXY S4とXperia Aは、いずれもさまざまな独自のアプリを標準搭載している。

 Xperia Aは、独自アプリによるAV機能が充実。音楽再生アプリの「WALKMAN」は、イコライザなどの機能にも対応。マイクから入力された音楽を元に楽曲を検索するアプリ「TrackID」やFMラジオ放送を聴ける「FMラジオ」などのアプリを搭載している。「ムービー」は、DTCP-IP規格のDLNA通信に対応していて、地デジレコーダーとWi-Fi経由で接続し、録画してある番組をXperia A上で視聴することができる。Google Playでダウンロードできるアプリでも、DTCP-IP規格に対応できるが、そうした機能を標準搭載しているのは、AV製品にも強いソニーグループならではの特徴と言えるだろう。XperiaならソニーグループのAV製品と連携しやすくなっているので、すでにほかのソニー製品を使っている人にとって便利になっている。

 一方のGALAXY S4は、生活に密着した機能を充実させている。なかでも健康管理アプリ「S Health」が面白い。GALAXY S4が歩数計となって運動の管理ができるほか、食事や体重の記録も可能となっている。食事は例えば「ハンバーガー」で検索すると、マクドナルドやモスバーガーなどのハンバーガーのカロリー情報を参照できるなど、使い勝手が良くなるように工夫されている。ウォーキング以外のさまざまなスポーツのカロリー計算もできるので、しっかりと健康管理・ダイエットしたい人にはおすすめのアプリだ。

 手書き機能としては、GALAXY S4は「Sメモ」という手書きメモアプリを搭載している。マルチウィンドウ表示も可能なので、Webなどを見ながらのメモも取ることもできる。ペン入力対応のGALAXY Noteシリーズで育ったアプリだけに、画像や地図、クリップアート、ボイスメモの貼り付けなどなど、機能も非常に多彩だ。Google Playで配信されているアプリと比較しても、ここまで完成度が高い手書きメモアプリはほとんどない。

 一方のXperia Aは、手書き文字認識機能を搭載している。高精度な日本語の手書き入力アプリとなると、Google Playでも有料アプリになってしまうので、それが無料で最初から使えるのは嬉しいポイントだ。ただしXperia Aは画面サイズがそれほど大きくないため、漢字交じりの長文を手書き入力するのには、あまり向いていないかも知れない。

 辞書アプリは、Xperia Aでは標準搭載していないが、GALAXY S4は旺文社の英和・和英、ニューエースの日韓・韓日の電子辞書を搭載している。

 Office系のアプリとしては、GALAXY S4はPOLARIS Office 5を、Xperia AはMobiSystems OffceSuite 7を搭載している。いずれもサードパーティ製アプリで、OfficeSuite 7はGoogle Playからダウンロードすることが可能だが、POLARIS Office 5は日本のGoogle Playからはダウンロードできない。ざっと比較すると、Xperia Aが搭載するOfficeSuite 7はビュアー版で、編集や新規作成はできないが、GALAXY S4が搭載するPOLARIS Office 5は編集・新規作成が可能と、機能面でちょっとだけ差がついている。

■Google Playからダウンロードできない標準搭載アプリに注目

 スマートフォンは、あとでアプリをダウンロードすることが可能だが、標準搭載されているメーカー純正アプリは、Google Playからダウンロードできる他社のアプリにはない機能を持つものが多い。また、辞書やOffice系アプリなど、有料販売されているようなアプリが無料で標準搭載されていることもある。使いたい機能を持つアプリが標準搭載されているかどうかは、スマホ選びの重要なポイントだ。ボイスメモアプリやファイル管理アプリなど、当たり前のように思われがちな機能でも、アプリを標準搭載していないスマートフォンもあるので注意が必要だ。

 また、標準搭載アプリの使い勝手も重要だ。とくにホームアプリはAndroidスマホの使い勝手を大きく左右するので、メーカー独自のホームアプリの使い勝手は、スマートフォンを選ぶとき、必ず確かめておきたいポイントと言える。

 スペックやデザインと違い、標準搭載アプリの内容は、カタログなどからは判断しにくい。しかし標準搭載アプリの機能や使い勝手は、スマートフォンを使っていく上では重要な要素なので、スマートフォンを比較するときは、しっかりチェックするようにしよう。

《RBB TODAY》

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