日米間にまたがる新たな仮想網の構築に成功……日米のテストベッドを相互接続 | RBB TODAY

日米間にまたがる新たな仮想網の構築に成功……日米のテストベッドを相互接続

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 東京大学情報学環、日本電信電話、KDDI研究所、日立製作所、日本電気および富士通は18日、世界で初めて、日米間にまたがるマルチドメイン環境でプログラマブルに制御できる新たな仮想網の構築に成功したことを発表した。

 情報通信研究機構(NICT)がJGN-X上で運用するネットワーク仮想化テストベッドと、米国科学財団(NSF)が推進するGENIテストベッドの1つである「ProtoGENI」を、米国ユタ大学の協力を得て相互接続した広域仮想網「日米ネットワーク仮想化テストベッド」を用いたもの。これにより、従来のインターネットでは実現することのできなかった新しいネットワークサービスに関する国際実証実験が可能となることから、今後、世界レベルの新世代ネットワーク技術の実用化に向けた研究開発の加速が期待される。

 今回NICTはユタ大学と共同研究契約を結び、日本の仮想化ノードシステムの一部を、ユタ州ソルトレイクシティ市のユタ大学キャンパスに設置して、米国ProtoGENIシステムとの接続を実現した。これにより、1つの物理ネットワーク上で複数の異なるネットワークサービスが相互に影響を与えず、あたかも別々のネットワークが存在するような状況を日米間に作ることが可能となった。

 さらに、この環境下において、スライス相互接続、パケットキャッシュ、リソースアイソレーション+高精度スライス測定技術の3つの実験を通じ、日米間にまたがるマルチドメイン網をプログラマブルに制御することに世界で初めて成功した。

 今後は、2015年3月までの委託研究期間において、先進的ネットワーク仮想化基盤技術の確立の目標に向け、日本側のテストベットのさらなる高機能化、高性能化の研究開発に取り組んでいく予定。

《冨岡晶》

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