本当に使えるクラウドサービスとは何か?誰でもできるコスト削減!……大塚商会&クラウドワークスクエア(後編)
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では具体的にクラウドサービスをスムーズに導入し、うまく活用するにはどうすればよいのだろうか?導入ステップには「目的の明確化」、「導入予定サービスの試用」、「効果測定、改善の継続」という3つのステップがあるという。
「目的の明確化」だが、これはもちろんクラウドサービスだけに留まるものではない。目的をはっきりさせて、ツールやサービスを選ぶことが重要だ。逆に「この業務を何とかしたい」という川下からのアプローチもあるだろう。「目的はクラウドサービスを導入するということではありません。あくまで最初に何か改善したい課題があります。コスト削減、事業継続計画(BCP)、業務の効率化、Webショップで売上げを増やすなど、いろいろと考えられます。それらの目的を実現する手段の1つとして、クラウドサービスがあるというスタンスです。もしかするとクラウドサービス以外に違う手段が見つかるかもしれません。ただし中小規模の企業において、コストパフォーマンスが高く、いま1番注目されているのがクラウドサービスであるというわけです」(山口氏)。
「導入予定サービスの試用」は、利用するサービスが決まったら、それを実際に試してみるという段階だ。もし試用サービスがあれば利用したいところだろう。その際に、最低でも3ヵ月ぐらいは使用したほうがよいとアドバイスした。「クラウドサービスの導入にあたっては、やはり現状を維持をしたいという現場の力学が働きます。しかし、はっきりと有効な結果が得られる確信があるならば、試用期間を経ずに迷わず導入したほうがよい結果が得られるかもしれません」と山口氏。
最後に「効果測定、改善の継続」。通常のケースだと大抵は「サービスの試用」で終わってしまうのだが、効果測定をしないと本当に導入してよかったのか分からないため、しっかり検証する必要がある。ただし効果測定はかなり難しい。そこでアンケートによって効果を測定している企業もある。定点観測を実行したほうが、費用対効果も分かるだろう。そこで発見したことは改善点とし、PDCAサイクルを回していくことも重要だ。ただしクラウドサービスでは、サービス自体の個別カスタマイズは難しいため、業務をサービスに合わせていくことになるだろう。
■本当に投資対効果がある最適なクラウドサービスとは何だろう?
最後に熊谷氏と山口氏は、本当に投資対効果があるクラウドサービスについて、大塚商会のサービスを例に紹介した。
「情報共有として新しいサービスを使いたい。しかし専門家がいない」。そんなときお勧めなのがグループウェアサービスの「アルファオフィス」。最大の特徴は、10名で月額1000円という価格だ。グループウェア機能のほかにも、ドキュメント管理機能、ワークフロー機能、営業支援機能などもサポートしているので、まずクラウドサービスとはどんなものなのか、その取っ掛かりとして導入するとよいかもしれない。
次に山口氏が紹介したのが、法人向けオンラインストレージサービス「どこでもキャビネット」。同サービスも10名で月額3000円からと安い。同様のクラウドサービスにはDropboxなどもあるが、どこでもキャビネットのほうは、Dropboxにない機能も多い。たとえばユーザーとフォルダの両面からセキュリティを掛けられるので、より強固なセキュリティになって安心できるだろう。
最後に山口氏は「企業の規模や業務などに合わせて、最適なクラウドサービスを上手に見つけることがポイントになります」と述べて、セミナーを締めた。
《井上猛雄》
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